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旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた“旅ール(タビール)をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『Coralway』(日本トランスオーシャン機内誌)など、さまざまなメディアで執筆。 www.jbja.jp/archives/author/kogo

10月4日はピルスナーの誕生日!

爽快感が特長の黄金色のビールといえば、「ピルスナー」だ。今やビールの代名詞ともいえるビアスタイルだが、ドイツ生まれと思っている方も多いのではないだろうか。実はチェコのピルゼンで、1842年10月4日に誕生したビールなのだ。ピルゼンのあるボヘミア地方はホップの生産地として知られているが、当時ビールの技術が伴わず、ひどいものであったという。そこで南ドイツ出身の醸造家ヨゼフ・グロルを招聘し、ドイツのラガー技術で醸造したところ、美しい黄金色のビールが誕生した。ピルゼンの水が軟水であったことが功を奏したと考えられていて、このビールは街の名にちなみピルスナーと呼ばれるように。外観も楽しめる透明グラスの普及とともに、世界中で人気の飲み物になった。

ドイツで最初にピルスナーを造った醸造所の一つが、ラインラント=プファルツ州のビットブルクにあるビットブルガー醸造所だ。1883年からピルスナーの生産を開始。ビットブルガーは、軍事用に敷設された鉄道をビールの運搬に利用したことで、欧州中に製品を流通させることに成功した。

ところでドイツでは、ピルスナーは商品名を「Pils」(ピルス)もしくは「ブランド名-Pilsner」と表記することにお気付きだろうか。それはビットブルガーがピルゼンの醸造所から、「ピルスナーはピルゼンのビールに限った呼称だ」と訴訟を起こされたことに起源する。1913年にピルスナーは一般的なビアスタイルの名称だと認められたが、ドイツでは発祥の地ピルゼンに配慮しているのだ。

「Bitburger Premium Pils」は醸造所の近郊、アイフェル自然保護区にある専用の畑で育てられた上質なホップのみを使用している。森の中にいるような清々しい苦みと、優しい麦芽の風味が魅力だ。10月4日は世界中で愛飲されているピルスナービールの誕生日を祝って、みんなで乾杯しよう。

www.bitburger.de

vol.57
Bitburger Premium Pils

Bitburger Premium Pils

 
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