【ニューヨーク 8月29日 時事】英仏独は28日、2015年の核合意についてイランの重大な違反があると国連安全保障理事会に通知し、核合意で停止した対イラン国連制裁の復活に向けた手続きを開始した。安保理が30日以内に制裁停止を継続するための決議を採択しなければ、制裁が再開される。制裁復活は「スナップバック」と呼ばれる核合意の規定に基づくもので、イランに対する圧力を強め、核協議を進展させる意図がある。
英仏独は安保理への書簡で、イランが19年以降「意図的に核合意の履行義務を怠っている」と指摘。イランの核兵器開発を阻止する手段の一環としてスナップバックを発動すると説明した。「30日の期間を活用し、外交的解決への努力を継続する」とも明記し、交渉の余地も残した。
スナップバック規定は10月中旬に期限を迎える。英仏独は、8月末までに核監視への協力に応じるなど外交的解決に向けた意志を示すようイランに求めていた。
一方、ロシアと中国は28日、スナップバック規定の期限を半年延長する決議案の最終版を理事国に配布した。記者会見したロシアのポリャンスキー国連次席大使は英仏独の手続きについて「違法だ」と訴えた。
決議案では「交渉のために追加の時間を確保する必要性」を強調し、さらなる延長の可能性に言及した。制裁復活を阻止する意図があると報じられていた「(核合意の)履行に関するいかなる実質的行動も控える」との文言は、最終版に含まれなかった。
イランのアラグチ外相は英仏独の手続きについて「法的根拠がない」と反発し、改めて対抗措置を取る姿勢を示した。イランはこれまで、制裁が再開されれば核拡散防止条約(NPT)から脱退する可能性を示唆していた。
ルビオ米国務長官は、英仏独の手続きへの協力を表明。イランに対しても「直接交渉する用意がある」と呼び掛けた。
15 Aug. 2025 1248号
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