【ベルリン 11月19日 時事】独仏首脳は18日、ベルリンでのデジタル関連会合で演説し、世界で開発競争が激化するIT・デジタル技術について、米国企業からの依存脱却を訴えた。クラウドサービスやソフトウエアの公共調達では、欧州の事業者を優先する方針を明らかにした。独仏主導で共同調達や要件の策定などを進めるという。
欧州は、トランプ米政権発足以降、安全保障分野における米国依存の脱却を急いでいるが、ITの依存に対する危機感も強まっている。メルツ独首相は、市場支配を強める米IT大手のサービス停止が社会的混乱につながっていることを問題視し、「デジタル技術で米中に主導権を渡すわけにはいかない」と強調した。
マクロン仏大統領は「欧州は、米国や中国から提供されるITサービスの顧客になるつもりはない」と断言。管理の及びにくい他国のSNS事業者への警戒感をあらわにする一方、地元企業の活性化が不可欠だとし、「このところ規制を重視してきたが、変える必要がある」と述べた。
会合は「デジタル主権」サミットと題され、独仏両政府が主催した。欧州連合(EU)加盟国の担当相や企業の代表者らが参加した。
21 Nov. 2025 1254号
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