(8月25日 時事)ドイツ経済研究所(IW)は最新の報告書で、移民を受け入れない場合、旧東独地域で15~66歳の生産年齢人口が2045年までに22.4%減少し、600万人に落ち込むとの試算結果を明らかにした。IWは生産年齢人口の減少に伴い、旧東独地域で住民の生活に不可欠なサービスの提供が困難になる恐れがあると懸念を示している。
ベルリンを除く旧東独5州で生産年齢人口が大幅に減少しているのは、1990年の東西ドイツ統一後、経済的に困難に陥った旧東独地域から旧西独地域への人口流出が進んだのが主な要因。人口流出は12年まで続いた。
旧東独5州の25年の生産年齢人口は774万人で、95年の1005万人から23.0%減少。人口に占める割合も70.9%から62.7%に低下した。全国レベルでは70.3%から65.9%に下がったにすぎず、旧東独地域の落ち込みが顕著となっている。同地域ではこの30年間で、67歳以上の高齢者の割合が12.9%から24.8%に跳ね上がったのに対し、15歳未満は16.2%から12.6%に減っており、高齢化も急速に進んでいる。
◇地域経済への影響に懸念
移住が全くない場合、旧東独地域の生産年齢人口は35年までに人口の59.7%に低下。就業率を25年時点と同じ75.9%とすると、就業者の割合は人口の45.3%となる。45年には、生産年齢人口は58.2%、就業者は44.2%にまで減る見通しだ。
IWは「技術の進歩により、業務の大規模な自動化が実現する可能性があるとはいえ、人口の半数にも満たない人しか働かないという状況は、地域経済にとって深刻な問題」と指摘。医療や介護、熟練技能を必要とする職種など、自動化が困難な分野におけるサービスの提供に際し、大きな課題になると分析している。
◇移民を受け入れない場合の生産年齢人口の減少率
(25年比、単位%)
30年 35年 40年 45年
旧東独地域 6.8 13.0 18.4 22.4
ドイツ全土 5.0 10.3 14.5 17.4
出所:IW
7 Aug. 2026 1264号
ライン、マイン、モーゼル
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