(ベルリン 10月5日 時事)ドイツとフランスが、中国の経済的威圧に対抗するため、欧州連合(EU)欧州委員会に、中国製品を排除できる広範な権限を付与することを近く提案する見通しだと、フランクフルター・アルゲマイネ紙などが5日伝えた。加盟国の承認を待たず、対中強硬措置を迅速に実行できるようにして、中国へのけん制効果を高める狙い。
報道によると、メルツ独首相とマクロン仏大統領が15、16両日のEU首脳会議に先立ち、共同文書を提示する。提案内容は、相手国からレアアース(希土類)の輸出制限などが実行された場合、欧州委が単独で、個別企業の排除やその国全体への貿易制限などを実行。加盟国はその後、人口などを勘案した「特定多数決」で欧州委の措置を停止できる。
EUはこれまで、経済的威圧をかける国に最終手段として発動可能な「反威圧措置」を法制化したが、実行までのハードルが高く、けん制効果が疑問視されていた。今回の提案により、「他国の経済的威圧に対し、数日以内に対応できる」(ハンデルスブラット紙)ようにしたい考えだという。
ドイツはこれまで経済的つながりの強い中国からの対抗措置を恐れ、EUの対中強硬政策に反対してきた。ただ近年は、主力の自動車産業が中国メーカーの攻勢にさらされているほか、米国の高関税政策に阻まれた中国製品の欧州市場流入などを受け、対中強硬姿勢に傾いている。
2 Okt. 2026 1266号
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