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BMW、30年までに中国販売95%超を現地化へ=新CEO訪中でテコ入れ狙う

(上海 10月15日 時事)ドイツ高級車大手のBMWは、世界最大の自動車市場である中国での販売立て直しに向け、現地化戦略を大幅に強化する。2030年までに同国で販売する車両の95%以上について、開発から生産までを現地で完結させる方針を固めた。台頭する中国の新興電気自動車(EV)メーカーに対抗するとともに、地政学リスクに伴う関税を回避する狙いがある。

同社が13日発表した1~9月の中国新車販売台数は、前年同期比21.2%減の37万6000台だった。直近の7~9月は24.8%減の11万4000台と落ち込みが加速しており、販売が堅調な欧米市場とは対照的に苦戦が際立っている。

かつて海外メーカーの独壇場だった中国の高級車市場は、理想汽車やシャオミ、蔚来汽車(NIO)、問界(アイト)などの現地勢の台頭で激変。最新の車内デジタル体験や高度な運転支援機能を強みとする「スマートEV」を巡る競争が激化しており、従来の開発サイクルでは急激な市場の変化に追従することが困難になっていた。

こうした状況下、5月に就任したネデリコビッチ最高経営責任者(CEO)兼会長は初の海外訪問先に中国を選び、自ら陣頭指揮を執る意向を明確にした。同社の中国向け公式SNSによると、ネデリコビッチ氏は13日、北京の清華大学での会合に出席。中国を「世界で最も挑戦的なベンチマーク市場の一つ」と位置付けた上で、自由貿易への支持を表明し、継続的な投資を通じて中国市場に長期的にコミットする姿勢を強調した。

BMWは「ドイツで開発した車を持ち込む」従来型から「中国のニーズを開発初期から取り込む」戦略へと大きくかじを切る。遼寧省瀋陽市と江蘇省張家港市の生産拠点を軸に、エンジン車ベースのEVから完全に脱却し、中国市場の顧客ニーズに特化した次世代EVの投入を急ぐ。

また、中国ハイテク大手の華為技術(ファーウェイ)が手掛ける車載システムを採用するなど、現地の最先端技術も積極的に取り込む方針だ。15日には中核事業の一環として、瀋陽市に100億元(約2360億円)を投じた車載高電圧円筒形電池の工場を稼働させた。

中国事業の再構築は、BMWのグローバル戦略における最重要課題となっている。同社は人工知能(AI)導入に伴う世界規模での管理職20%削減などの合理化策を発表しており、これに伴って生じた経営資源を中国へ集中投下する構えだ。

保護貿易主義が世界的に高まる中、ネデリコビッチ氏は「激化する競争に適応し、収益力を高めるためには、市場の需要に合致した開発と生産の拡大が不可欠だ」と指摘。中国事業を自立した体制へと移行させてサプライチェーンを関税リスクから切り離し、地元勢との熾烈(しれつ)な価格・技術競争を生き抜く考えを示した。
 
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