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ザクセン州ハイデナウでの難民排斥デモ

(デュッセルドルフ 9月2日)ザクセン州ハイデナウの難民一時受け入れ施設前で8月21、22日の両日、極右勢力によるデモがあり、デモ隊が暴徒化して警察官31人が負傷する事態に発展した。今回、ハイデナウで行われたデモには、極右活動家以外に一般市民も多く参加しており、ベビーカーや小さな子どもを伴った女性の姿も見られた。

難民施設に対するデモや放火事件が国内で相次いでいる中、政府は今回の事態を重く見ており、デメジエール内相(キリスト教民主同盟=CDU)は、「我が国の体面を傷つける、品位を損ねる事態だ」とコメント。「法治国家としての力を全面的に行使して、この事態に対処していく」とし、「たとえ明日、強制退去処分になる難民申請者であっても、不当な扱いを受けることがあってはならない」と強調した。

事件の翌8月23日にハイデナウを訪れたティリッヒ・ザクセン州首相(CDU)は、「これは我々のザクセンではない」と述べ、オプティッツ・ハイデナウ市長(CDU)も、今回の事態を「テロ行為」と表現した。これに対し、ゲーリング=エッカート緑の党院内総務は、「(反イスラム運動を行う)Pegidaの進出を許したザクセン州の間違った寛容が、今回の事態を生んだ」と、ザクセン州政府を批判。24日にハイデナウを訪れたガブリエル副首相(社会民主党=SPD)は、「こんなことをする人間はドイツとは何の関わりもない人間だ」と激しい言葉でデモ参加者を非難した。ガブリエル副首相訪問の翌日、ベルリンのSPD党本部には外国人排斥を主張する脅迫が相次ぎ、「党本部に爆弾を仕掛けた」とする脅迫電話によって、一時、職員が建物から避難する事態にまで発展した。

メルケル首相(CDU)は8月26日にハイデナウの難民施設を訪問。「他人の尊厳を疑わしくする人間に対して、寛容の余地はない」と強調し、「公正で人道的な支援の立場を明確にすることで、我々はより強力に団結するのです」と述べ、結束と協力を呼び掛けた。この日は極右勢力も集結し、メルケル首相の演説に対してブーイングや笛を鳴らすなどして妨害を試みた。

 
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時事通信ニュース

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