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Sa. 16. Feb. 2019
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駐ドイツ日本国大使高野紀元 たかの・としゆき
駐ドイツ日本国大使

1944年生まれ。66年に外務公務員採用上級試験に合格。翌年東京大学を卒業し、外務省に入省。米国、ミャンマー、韓国などへの赴任を経て、97年北米局長、99年国際情報局長、駐シンガポール日本国大使、2001年外務審議官、03年駐韓国日本国大使を歴任。05年10月より現職。

高野大使、新年明けましておめでとうございます。

おめでとうございます。

2005年10月から駐ドイツ日本国大使を務めていらっしゃいますが、ドイツに対してどのような印象をお持ちですか。

ドイツに滞在して2年になりますが、ドイツ政府や企業の方々と、率直な意見交換をしてきました。常に気持ちよく仕事ができています。第二次世界大戦の惨禍を経て、お互い経済的には世界第2位、3位の国となりましたが、最近では少子高齢化などの共通の課題を抱えています。その意味で、われわれは自然なパートナーであると思います。

初めてのドイツ駐在でいらっしゃいます。渡独前のドイツへのイメージはどのようなものでしたか。

伝統的に科学技術の発達した国で、欧州経済の中で中心的な役割を果たしていると同時に、豊かな自然に囲まれた環境先進国というイメージを持っていました。それは、実際にドイツへ来てからも変わっていません。

ドイツの見習いたい点はどんな点ですか。

ドイツ人の長期的な考え方や、計画性をもって物事に取りかかる姿は素晴らしいと思います。さまざまな社会制度がそうですし、日本も近代化にあたってドイツの制度を取り入れた歴史があります。

私はドイツの、そして欧州の学術や文化に尊敬の念を感じています。町並みはとても美しく、古い建築を修復しながら保存し、実際に使い続けていく都市計画の伝統には感心します。また、美しい自然と、それを保護していこうとするドイツ人の熱意・努力にも深い感銘を受けています。

両国の現在の関係はどのようなものでしょうか。

日本はアジアに位置する国であり、欧州に位置するドイツとは文化も歴史も確かに異なります。しかし、両国は民主主義の価値を共有する先進国家で、気候変動や少子高齢化などといった共通の課題を抱えています。この課題の克服には、技術開発やイノベーションを進めること以外に道はないという考えでも共通しています。両国が学び合い、互いの経験を分かち合うことが必要ですし、そのためにも企業・研究・学術の連携や、若者の交流を盛んにしていければと考えています。

実際にどのような連携や共同研究交流事業が行われていますか。

例えばすでに、ドイツと日本の「共同大学院プログラ ム」が行われています。これは、日本の大学院生がドイツへ、そしてドイツの学生が日本へ行って学び、マスターやドクターの学位を取得するプログラムです。

昨年10月からは、東京大学とハレ大学が共同で、社会科学分野においてマスター、ドクターコースを設置しました。また、名古屋大学とミュンスター大学も化学分野で同様のプログラムを行っています。

交流事業としては、ドイツの青少年団体と日本の団体とのプログラムや「欧州青年日本研修プログラム」などが実施されています。

昨年を振り返ると、どのような年でしたか。

政府首脳を始め、両国のさまざまなレベルでの人的交流が深まった年でした。まず1月に安倍総理(当時)が訪独され、両国がパートナーとして緊密に連携していくことをメルケル首相と確認しましたし、6月にはG8サミットや日・欧州連合(EU)定期首脳協議がドイツで開催されました。8月末には、メルケル首相が首相に就任して以降初めてわが国を訪問し、G8議長国の引き継ぎや気候変動、エネルギー等の問題、そして国際情勢について有意義な意見交換を行いました。

祝辞
昨年10月、「ベルリンの大学における日本研究120周年記念式典」で祝辞を述べる

今年はどのような活動を予定されていますか。

4月には世界最大級の産業見本市「ハノーファー・メッセ」が開催され、今年は日本がパートナー国となります。多くの日系企業が参加することで、両国の経済関係がよりいっそう緊密になれば良いと思っています。

昨年のハイリゲンダムサミットでは気候変動問題が大きなテーマとなりましたが、7月7~9日に行われる北海道洞爺湖サミットにおいても、気候変動問題を含む環境問題が主要議題の一つとなるでしょう。北海道の雄大な大自然の下で、かけがえのない自然環境を子孫の代に残すためにも、両国が協力して主導的な役割を果たすことが期待されています。

ベルリンの住み心地はいかがですか。

非常にゆったりとした都市づくりがされており、交通事情もとてもいい町だと思います。少し離れるだけで、穏やかで豊かな田園風景が広がっているのもすばらしいですね。

大使館は「ヒロシマ通り」にあります。ベルリン市民の活動によって「シュペー伯爵通り」から名前が変更され、 標識には“8月6日、最初の原爆投下”と書かれています。これをご覧になったとき、どのように感じられましたか。

日本は世界で最初の被爆国であり、第二次世界大戦後、このような惨禍は繰り返されてはならないという強い意思の下、平和国家として国際社会の中で生きてきました。その広島の名が、ドイツの中でも重視されていることを知り、感慨を持ちました。

休日はどのように過ごしていらっしゃいますか。

休日もいろいろな行事に出席することが多いですが、、時間があるときはスポーツをしたり、近郊の町をドライブしたりしています。大使館の前にはティアガルテンが広がっていますので、ときどき妻と庭園を散歩しながら四季の変化を感じ、楽しんでおります。

ベルリンにはトップクラスの芸術家が集まっています。オペラやクラシック音楽、バレエはお好きですか。

大使館から歩いて行ける距離にベルリン・フィルハーモニーがあり、世界最高レベルの演奏を聴くことも楽しみの一つです。ベルリンでは日本人芸術家も多く活躍しておられます。ベルリン芸術大学には日本から多くの音楽留学生が来て学んでいますし、ベルリン州立バレエ団では日本人のプリンシパルも活躍しています。ベルリンではないのですが、バイロイトの音楽祭やライプツィヒのバッハ音楽祭にも出かけますね。

ベルリンでお気に入りの場所を教えてください。

シュプレー川では、船に乗ってゆったりと川からベルリンを眺めることができ、違う視点からベルリンを楽しむことができます。また、紅葉の植物園も見事ですよ。

ドイツ料理の中で好きな食べ物は何ですか。

豆を煮込んだスープとアイスバインです。

ドイツビールはよく飲まれますか。

夏の暑いときに、各地の地ビールを飲むのを楽しみにしています。

読者にメッセージをお願いいたします。

現在、日本とドイツは良い関係にあり、両国が協力して互いのさらなる発展のために貢献できればいいと思っています。そのような関係にあるのも、在独邦人の皆様の日ごろの御活躍によるものが大きいですね。

最近では日本食やポップカルチャーへの関心も高いですが、日本文化の良いところをドイツの皆さんにいっそう知ってもらい、また、ドイツの良いところも吸収できたらと思います。

最後に、2008年の抱負をお聞かせください。

今年は日本でG8サミットが開催されますので、日本への関心が高まる年になると思います。両国の経済の連携、科学技術の協力、文化の交流などがさらに深まる年になればいいですね。

ありがとうございました。

 
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