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チェコ最大の温泉保養地飲む温泉「カールスバート」

ドイツの中でも東寄りのライプツィヒは、ベルリンに行くよりも隣国のチェコやポーランドに行く方が近いです。そこで今回は、ライプツィヒから約170km(車でおよそ2時間半)離れたドイツとの国境近くにあるチェコ最大の温泉保養地カールスバート (Karlsbad) をご紹介します。

かつて、神聖ローマ皇帝カレル4世が温泉を偶然発見したことから、「カレルの温泉」という意味の「カルロヴィ・ヴァリ」という名前が付けられました。ドイツ語にするとカールスバートです。かつてはオーストリア・ハンガリー領でしたが、第一次世界大戦の後にチェコ共和国となります。人口は5万人ほどですが、世界中から観光客が訪れ、街中には12カ所温泉が湧き出る場所があり、20度から70度ほどのお湯が常に流れています。あちこちで売られている持ち手が飲み口になっている専用の器を手に、訪れる人たちは温泉水を飲みながらブラブラと散策します。しょっぱくて鉄分の高いお湯は必ずしも美味しいとはいえませんが、健康に良いとされているこの場所ならではの経験なので、ぜひお試しください。

テプラ川
テプラ川とコロナードの眺め

テプラ川が街の中心を流れ、その両脇に1800年代後半に建てられた素晴らしい建築群が並びます。さらに6カ所あるコロナーデは神殿のように美しく、良き時代に建てられた空間が現代でも大切に使われ続けています。ショパンやモーツァルト、ゲーテやフロイトなど著名人たちにも愛されたカールスバートは、2006年にジェームズ・ボンドの「カジノ・ロワイヤル」にも登場しました。中心地の端から端まで歩いて も30分程で見て回れる大きさなので、小さな子供連れの家族にはとても過ごし易いところ。観光地なのでホテルもレストランも充実しており、かといってものすごく商業地化しているわけでもないので、料金も良心的なところが多いです。中心地は山沿いに囲まれた谷状になっており、唯一の公共交通バスは山手側を走り、一般車両もほとんどの場所で入場制限されている ので、歩行者だけでゆっくりと静かに過ごすことがで きます。5つ星ホテル「プップ (Pupp)」の脇からケーブルカーで登った先には、無料の展望台と小さな動物 園、蝶の博物館があります。  

高さ8メートルのジャングルジム
飲める温泉に挑戦

10以上ある「温泉」は、日本の裸で入浴するスタイルとは異なり、どちらかというとスイミングプールの脇に暖かいジャグジーが備え付けてある「スパ」です。 サウナやスチームも付いて、追加でマッサージも用意されています。観光客は、ドイツ人5、ロシア人2、中国人2、その他1といった割合で、街中にはチェコ語、 ドイツ語、英語で表記がされ、ホテルやレストランな どでは英語で対応してくれます。ホテルは4分の3をロシア人が所有しているとされ、ロシア語の情報も充実しています。美味しいチェコビールのピルスナーと、名物の焼き菓子オブラーテをかじるのも忘れずに。

ミンクス 典子
ドイツ建築家協会認定建築家。福岡県出身。東京理科大学建築学科修士課程修了後、2003年に渡欧。欧州各地の設計事務所に所属し、10年から「ミンクス・アーキテクツ」主宰。11年より日独文化交流拠点ライプツィヒ「日本の家」の共同代表。
www.djh-leipzig.de
 
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