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19世紀のブランチをご一緒に

ライプツィヒ東部にあるハイリッヒ・クロイツ教会周辺で年に1回、ブランチのイベントが開催されています。アイデアを持ち寄った住人の集まりから始まったこのイベントは、今年で8回目を迎えました。イベントのコンセプトは「19世紀のブランチを一緒に楽しもう!」というもの。7月第1週の土曜日の朝、教会での礼拝からスタートし、その後、教会の周りに地元で活動している50以上の団体やグループがテーブルと椅子、そしてそれぞれに趣向を凝らしたブランチを持ち寄って、来場者に無料で提供しました。各団体にとっては、来場者にブランチを振舞いながら活動紹介をする重要なコミュニケーションの場となっているこのイベント。今年は2000人以上が訪れました。

会場に沢山の人々
教会周辺に集う市民団体と来場者たち

市東部は市内でも移民の多い地域で、このイベントにも様々な国籍の人たちが参加していました。トルコやモロッコなどのアラブ系をはじめ、ベトナムや中国などのアジア系、ロシアの料理など、ブランチの内容も国際色豊かでした。また、19世紀の内装を施したブースが一角に設置され、コーヒーを片手にソファに座り込んでタイムスリップを楽しんでいる人もいました。

さらに今年は、イベントの1週間前から近隣の空き家を使ったアートプロジェクト「Kunst am Markt」が開催されました。長期間空き家となっていた建物の部屋と中庭に20以上のアート作品が展示され、地上階には日替わりで国別のメニューを出すカフェも出現しました。このアートプロジェクトは、ライプツィヒ大学の美術教育学科の講師と学生が主導したものです。期間中は「都市とまちづくり」をテーマにしたワークショップが開催されるなど、学生にとっても大学の枠を超えて地域社会と繋がる良い機会になったようです。

今年はこれらのイベント期間中に、ライプツィヒ市内で「ワールドスキル国際技能大会2013」が開催され、福島県から今泉ファッション女子専門学校の学生が日本代表として参加しました。市東部で活動する登記社団「日本の家」では、東日本被災地支援の一環として、同専門学校の学生による作品ショーをこのブランチイベントで開催しました。福島の専門学校生が持参した着物をまとったドイツ人の学生モデルたちが優雅に歩く姿は、ハイリッヒ・クロイツ教会周辺で19世紀のブランチを楽しむ人々の目を楽しませることとなったでしょう。

着物や大正ロマンな装いの人々
今泉ファッション専門学校の方々とドイツ人の学生モデルたち。
19世紀の内装に施されたブースにて

ブランチイベント主催団体:
www.neustaedtermarkt-leipzig.de/index.php/projekte/frueh
ライプツィヒ大学「Kunst am Markt」:
www.uni-leipzig.de/studienart/sites/kunstfest/kunstfest_2013
登記社団「日本の家」:
www.djh-leipzig.de
ミンクス 典子
福岡県生まれ。東京理科大学建築学科修士課程修了後、2003年に渡欧。欧州各地の建築設計事務所に所属し、10年に「ミンクス.アーキテクツ」の活動を開始。11年よりライプツィヒ「日本の家」の共同代表。www.djh-leipzig.de
 
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