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祝ミュンヘン建都850年 - みんなでミュンヘンの誕生日を祝おう

マース(1リットルジョッキ)に注がれたビールと白ソーセージをいただき、絢爛豪華な宮廷文化を現在に伝える建築物が、威風堂々と立ち並ぶ街並みに うっとりする。BMWを筆頭に経済の中心地としても進化を重ねてきたこの街は、モダンアートの発信地でもある。まさにドイツの中のドイツを満喫できる街ミュンヘン。日本人観光客からの人気も高い。そんな今も昔も人を惹きつけて止まないバイエルン州の州都は今年、建都850年を迎える。本特集では建都850年誕生祭をはじめ、お祭りモード一色のミュンヘンを存分に楽しむためのヒントをお届けします。 (編集部:高橋萌)

ミュンヘン建都850年誕生祭
Stadtgründungsfest
6月14日(土)・15日(日)

ミュンヘンの誕生日、6月14日の11時に街中の教会の鐘が鳴り響いたら、建都850年誕生祭のスタートだ。お祭りの期間中は、世界各国の民族衣装を身にまとった市民が街に溢れ、ビールやソーセージの屋台なども軒を連ねる。ミュンヘン市街

1オデオン広場

手工業職人村が現れる!
職人たちが華麗な仕事ぶりを披露する職人村は14日(土)13:00~開店予定。寄木細工師、金銀細工師、金属工、石工、ブリキ職人、屋根葺き職人、革職人、毛皮職人そして吹きガラス工や製本工など20分野を超す職人が参加する。彼らの仕事振りをまさに肩越しに見るチャンス。もちろん、気に入った作品と出会えたらその場で購入することもできる。
6月14日(土)13:00〜

みんなで踊ろう!
みんなで踊ろう今回のイベントのテーマは「橋を架ける」。ダンスを通じて文化の橋を架けようという趣旨で、世界中のダンサーが集まり、各国の民族舞踊を披露する。ミュンヘンの民族舞踊からルーマニアやクロアチアの民族舞踊、サルサまで、もちろん飛び入り参加も大歓迎。二日間を通して14:00から始まる。
右写真)民族衣装に身を包むミュンヘン市民
6月14日(土)、15日(日)14:00〜

2マリエン広場

850歳の誕生日プレゼントは巨大な誕生日ケーキ
ケーキのない誕生会なんて味気ないと、子どもたちに呼びかけ、地元企業が企画。集まった125人の小さなお菓子職人たちが作るケーキ、どれほど大きなものが出来上がるかは当日のお楽しみ。
15日(日)14:00~

2マリエン広場

3マックスヨゼフ広場

4リンダーマルクト

多彩なステージプログラム
特設ステージでは、バイエルン地方やミュンヘン在住の外国人による文化紹介のプログラムが目白押し。ゴスペルやコーラス、子どもたちによる発表会も予定されている。

5ペーター教会

音と光のコンサート
誕生祭の最後を飾るのは、ミュンヘンで最古の鐘を持つペーター教会でのグロッケンコンサート。鐘の音に合わせてイルミネーションに彩られる旧市街は必見。
15日(日)22:00~22:30

6新市庁舎

街のシンボル、仕掛け時計がリニューアル
新市庁舎にある、ドイツ最大の2段式の仕掛け時計。1568年に行われたバイエルン公ヴィルヘルム5世の結婚式を再現し、等身大の人形たちが踊る仕掛けになっている。このたび市民と地元企業の寄付を受け実現した、5カ月にわたる修復作業が完了した。ブロンズ像がピカピカに磨きあげられ、メロディーの旋律がより鮮明に聞こえるようになったとのこと。仕掛け人形が顔を見せるのは、毎日11時、12時、そして17時(3月~10月)。時間になったら、生まれ変わった仕掛け時計を見に行ってみよう。

建都の足跡をたどる体験ツアー(無料)

★街を興した獅子公・ハインリヒ公ツアー
街の歴史を追いながら、旧市街を案内してもらえる。

★ハインリヒ公の卵ツアー
建都当時の街の城壁跡は13世紀までは存在していたが、今はもう残されていない。その城壁は卵型に街を取り囲んでいた。その卵型の道をたどりながら、謎に包まれた当時の暮らしを推察する。

※ツアーの開始時間、集合場所など詳細はwww.muenchen850.deをご覧ください。

ミュンヘン建都850年誕生祭 基本情報
6月14日(土) 10:00~23:00
6月15日(日) 10:00~22:00
E-mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
Tel: 089-23326681/-23330111
www.muenchen850.de

ミュンヘンの歩んできた道

今から850年前の1158年6月14日にミュンヘンという街は誕生しました。今年2008年は、長い歴史の中の一つの節目。ということで、ミュンヘンの歴史を追ってみましょう。

5世紀

この地域に人が集落を作り始めたのは、ローマ帝国がヨーロッパを支配していた時代、5世紀にまで遡る。「ゲルマン民族の大移動」という言葉は世界史の授業で耳にして覚えている人も多いのではないでしょうか。その大移動の末に、この地に定住したのが西ゲルマン民族であるバイエルン族でした。

746年

紋章746年にはテーゲル湖のすぐそばに初めての修道院が建てられ、そこの修道僧たちの居住地がイーザル河畔に広がり、その一帯を指してムニヘン(小僧)と呼ばれるようになりました。これが「ミュンヘン」という地名の語源です。だから、現在のミュンヘン市の紋章は、左手に聖書を持った小僧さん。保守的傾向が強いのは、信仰心と街の発展が切っても切れない関係にあったからなんですね。

ちなみに、ビール文化は修道僧たちが修道院で醸造を行ったことから始まっています。

1158年6月14日

そして1158年、ハインリヒ12世(通称ハインリヒ獅子公)によってイーザル川に橋が架けられ、時の皇帝フリードリヒ1世が関所を設置し、貨幣の鋳造権と市場を開く権利について承認したときが、ミュンヘンが街として産声を上げた瞬間です。その後、この地における中心地として時代とともに大きく発展していきました。

16世紀

ビアガーデン1516年にはヴィルヘルム4世によって「ビール純粋令」(ビールの原材料について定めた法律)が敷かれ、バイエルン王国のビールの質が飛躍的に向上しました。有名な「ホーフブロイハウス」は 1589年創業。ヴィルヘルム5世により王室専用醸造所として造られました。世界最大のビール祭り「オクトーバー・フェスト」は1810年に始まりました。写真:ホーフブロイハウスのビアガーデンにて(1897年)

19世紀末

ミュンヘンの民族衣装19世紀末のミュンヘンは芸術の都として栄えるなど華やかな歴史を綴りますが、一方ではアドルフ・ヒトラーによるミュンヘン一揆、ミュンヘン行進、ミュンヘン会談などが行われ、ナチズム台頭初期の拠点となった歴史も持ちます。第二次世界大戦の空襲によって街の半分が廃墟となり、戦後の復興時、市民はまったく新しい街作りを目指すこともできたのですが、歴史的な街並みの再現を望み、建築物の多くが修復 されました。写真:ミュンヘンの民族衣装(1904年)

1972年

オリンピック・スタジアム1972年、第20回夏季オリンピックの開催地に選ばれたことを機に、近代化、都市整備が飛躍的に進み、現在の街並みの基盤となる都市計画が作られました。ちなみに、このミュンヘンオリンピック開催期間中に起こった事件を題材にした映画「ミュンヘン」(スティーブン・スピルバーグ監督、2006年)は、アカデミー賞を受賞しましたね。写真:ミュンヘン・オリンピアシュタディオン

2008年6月14日

そして、2008年6月14日、ミュンヘンは850歳の誕生日を迎えます。

まだまだ続く、建都850年記念イベント

アルトシュタットリングフェスト
7月19日(土)・20日(日)

アルトシュタットリングフェストミュンヘン市の歴史上、初めて旧市街を囲む環状道路が車両通行止めに!環状道路沿線で演劇、ダンス、音楽、スポーツに学問、あらゆる文化・芸術を取り入れた一大パーティーが開かれる。イーザル門、オデオン広場やマキシミリアン広場ほか、市内8カ所。さまざまなテーマに沿って行われるイベントから、街の魅力を再発見しよう。

イーザル橋フェスト
8月1日(金)~3日(日)

イーザル橋フェストイーザル川に架かる橋の上をステージに、音楽やダンスを中心とした参加型イベント。橋の上でイベントが開催されるのは初めてのこと。ライトアップされた橋はムード満点。

ちょっと気になる限定商品

バッグ建都850年を記念したロゴ入りグッズが登場。金色に輝くハートのバルーンに850の文字がこのイベントのロゴマーク。ミュンヘン好きなあなたも、これから好きになれそうというあなたも、今しか手に入らない建都850年グッズをゲットしよう。商品はお菓子、ベースボールキャップ、ピンバッチ、雨傘、コップなど多数。ちなみに編集部のオススメは、女性用のTシャツとタンクトップ。胸元に大きくあしらわれたハートのデザインは、あれ?そんな大胆に見せちゃっていいの?!と、思わずドキドキしてしまうセクシーなデザイン。あなたは着こなす自信ありますか?実物を見てみたい方は下記URLへ!
写真:コットンのバック(2.50ユーロ)

www.souvenirs-munich.de(ネットショッピングも可能)

ランキングから見るミュンヘン

世界の外国人ビジネスマンが住みやすい街(ビジネス誌「モノクル」調べ)
第1位
国内でドイツ人が暮らしてみたい街(雑誌「フォーカス」調べ)
第1位
ドイツでもっとも成長が期待される経済都市(経済紙「ハンデルスブラット」調べ)
第1位
サッカー・ブンデスリーガ(バイエルン・ミュンヘン)
今季優勝
ドイツで暮らす日本人の数(日本大使館発表より)
第2位
国内の都市人口(ミュンヘン市発表より)
第3位
利用しやすい世界の空港(ミュンヘン空港)(英国団体「SKYTRAX」調べ)
第4位
 
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