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ワーホリ・留学以外の選択肢シリーズ 3 ベビーシッターをしながら語学留学
国際交流プログラム
「オペア」

ドイツのオペア制度

ドイツに住んでみたい……。そんな思いを抱く人の多くは、まずワーキングホリデー制度や語学留学を思い浮かべるかもしれない。しかしドイツにはそれ以外にも、職業訓練やボランティア活動、オペア留学、フリーランスなど、さまざまな形で滞在する方法がある。本シリーズでは、そんなドイツにおけるさまざまな滞在方法や制度、その実体験をご紹介。第3回は、ホストファミリーの家でベビーシッターや家事の手伝いをしながらドイツ語を学ぶことができる国際交流プログラム「オペア」に注目する。 (文:ドイツニュースダイジェスト編集部)

参考:連邦雇用庁公式サイト、AuPairWorld、AuPair.com、DR-WALTER「Business Survey 2025」

オペアとは?

オペア(Au-pair)とは、若者が外国のホストファミリーの家庭に住み込み、子どもの世話や簡単な家事を手伝いながら、語学力の向上や異文化理解を深めることを目的とした国際交流制度。19世紀の欧州が起源とされ、ドイツを含む西欧諸国、北米やオーストラリアなどの英語圏を中心に広く取り入れられている。「Au pair」はフランス語で「対等の立場で」を意味し、雇用関係ではなく、あくまで家族の一員として共同生活を送ることが考え方のベースにある。

ドイツでオペアビザを取得して滞在するためには、欧州連合(EU)圏外の第三国出身者の場合、ビザの申請時に年齢が18歳以上27歳未満であること、ドイツ語レベル(ヨーロッパ言語共通参照枠、CEFR)がA1以上であることが求められる。また原則として、ドイツのホストファミリーには18歳未満の子どもが少なくとも1人いること、家族の中にオペアと同じ出身国の人がいないことが条件となっている。さらに家庭内ではドイツ語が日常的に話されていることが求められ、ホストファミリーとオペアが親族の関係にある場合はオペアビザを取得することができない。

オペアの仕事は、ホストファミリーの家族構成によって異なるが、基本的に子どもの世話をすること、掃除や洗濯などの簡単な家事を行うこと、朝食や軽食を作ること、ペットの世話など多岐にわたる。なお、病人や高齢者の介護はこれに含まれない。

ホストファミリーは自分で探すことも可能だが、オペア斡旋エージェンシーの利用が推奨されている。ドイツではGütegemeinschaft Au-pair e.V.がRAL品質マークを発行しており、マークを持つエージェンシーは一定の基準を満たしており、オペア希望者への情報提供・相談・斡旋が無料で行われる。また斡旋手数料は最大150ユーロと定められている。

毎年およそ1万人(2024年時点)がオペアとして渡独しており、南ドイツなどの高所得者が多い地域はオペアの需要が高い傾向にある。オペアの76.9%が平均10~12カ月ドイツに滞在しており、その後ドイツに残り、進学や就職する人も少なくない。

● ドイツにおけるオペアの条件など

オペアの条件・待遇

  • 滞在期間は最短6カ月~最長1年間
  • オペアビザの発給は1度まで
  • 労働時間は1日最大6時間、週30時間以内
  • 週休1.5日以上(週4回以上の夜間の自由時間、月1回以上の日曜休が条件)
  • 年間4週間の有給休暇

ホストファミリーが負担するもの

※2026年4月時点

  • 月280ユーロのお小遣い
  • 語学コース費用として月額最低70ユーロ支給(年間最低840ユーロ)
  • 無料の宿泊(個室)と食事
  • 健康保険、傷害保険、賠償責任保険

● 数字で見るオペア

ドイツにおけるオペアの数

2022 2023 2024
非EU圏 7500 6913 7198
EU諸国 6500 6500 2800
合計 1万4000 1万3500 1万

ホストファミリーが多い地域

1位 バイエルン州南部(17%)
2位 マイン=ライン地域(16%)
3位 バーデン=ヴュルテンベルク州(13%)
4位 ハンブルクとその周辺(12%)

オペアが直面しやすい課題

1位 子どもとの接し方の難しさ(50%)
2位 長すぎる労働時間(26.5%)
3位 過大な責任感を要求されること(14.7%)
4位 家族ではなく家政婦としてみなされること(5. 9%)
5位 指示が不明瞭であること(2.9%)

出典:Calypso Verlag「Konjunkturumfrage 2025: Entwicklungen und Trends im deutschen Au-pair-Wesen」

共同生活で異文化をフル体験!私たちのオペア奮闘記

なぜオペアを選んだのか?言葉や文化の壁はどう乗り越えたのか?その先のキャリアは?実際にオペアを経験した日本人の方々に、そのリアルな体験を伺った。

自然豊かな村で保育士経験を活かして

お話を聞いた人

Hさん

日本で大学卒業後、保育士として勤務。大学で幼児教育を学んでいた際に、海外研修で初めてドイツを訪れ、ドイツで暮らすことに興味を持ち始めた。オペア終了後もドイツに残り、現在は保育士として活躍中。

Qオペアをやろうと思った理由は?

漠然とワーキングホリデー(以降、ワーホリ)でドイツ滞在をしようと考えていたのですが、ドイツ語が全く話せない状態だったため、仕事が見つかる可能性が低いことを懸念していました。そのためオペア留学中にドイツ語を学び、その後ワーホリをすることに。また、日本では保育士だったため、オペアをする上で自分の経験も生かせると思いました。

Qどのように準備を進めましたか?

オペア留学を決めたのは渡航の10カ月前。渡航8カ月前にドイツ語A1を取得しました。当時の勤務先に退職の意向を伝えたのち、オペア開始の7カ月前にホストファミリーが決定。契約や保険関係はホストパパが担当してくれ、基本的にメールでやり取りし、渡航の約3カ月前頃にオペアの契約書にサインをしました。ビザは現地で申請しましたが、ホストパパの全面的なサポートのおかげでスムーズでした。

Qホストファミリーはどのように見つけましたか?

無料で利用できるAuPairWorldで自分のプロフィールを登録して、1週間でいくつかオファーが来ました。日本でフルタイムで働きながら、また時差があるなかでオンライン面談をしなければいけなかったため、振り返るとホストファミリー選びにあまり時間を割けていなかったと思います。

オペアをしながらドイツ語を学びたかったのでドイツ人家庭であること、自分が見られる範囲の子どもの人数や年齢であることを条件に、自然豊かな場所で生活してみたかったので、大都市ではない地域に絞りました。最終的に決まったホストファミリーとはアウトドア好きという共通の趣味があり、さらに前任のオペアの方と話す機会もあったため、オペア生活を想像できたことが大きな決め手になりました。

オペアで滞在していた村に広がるワイン畑オペアで滞在していた村に広がるワイン畑

Q仕事の内容や一日のスケジュールは?

2人の未就学児の子どもがいる家庭でしたが、それぞれ異なる園に通っていたのでホストママかパパが上の子を、私は下の子を保育園に送り届けていました。半年ほどは週4で語学学校へ。授業がない日は子ども2人を迎えに行って、その後は一緒に遊びます。基本的に子どもの希望を聞いていましたが、雨が降らない限りは公園や庭で遊ぶことが多かったです。家事の面では、毎日の朝食の準備と片付け、日によっては夕食準備と片付けも。ほかにも掃除機、洗濯、食洗機の片付けは私の担当でした。

スケジュールは朝は基本的に固定で、ホストママが家族の予定に合わせてカレンダーにシフトを書き込んでくれ、私が把握するようにしていました。シフトも週30時間を超えないように常に管理されていて、週末はだいたい土曜の午前中に子どもの世話をして、午後からはフリーということが多かったです。

Qオペアで楽しいこと、大変なことは?

ドイツ人家庭の生活を日々体験できたことは、オペアの醍醐味でした。普段の何気ない買い物からイースターやクリスマスなどの体験は、ホームステイをしたからこそだなと思います。またホストファミリーの親戚がワイン醸造会社を経営していたので、ブドウ狩りに行ったり新酒を試飲したりと、日本では体験できないようなことが思い出に残っています。

お互いに察し合う文化で育った私と、何でも自己主張し合ってコミュニケーションを取るホストファミリーとで、関係性を築くのに時間がかかりました。このコミュニケーション方法は、ドイツ生活が7年たった今でも難しいと感じることが多いです。また、公園でオムツ替えをするときは何も敷かずに芝生の上でパパっと済ませていたり、子どもたちの冬のシャワーが週に1回だったりなど、衛生観念の違いにも驚きました。

誕生日会上の子の誕生日会では友だちを5~6人呼び、庭でゲームや宝探しをして大盛り上がりでした

Qオペア後の進路は?

オペアを終えてからはほかの街へ引っ越し、ワーキングホリデービザに切り替えました。その間は語学学校へ通ったほか、カフェやベビーシッターのアルバイトも経験。途中でパンデミックが始まってしまったのですが、日本の保育士資格の書き換えを経て、ドイツで保育士として働くようになりました。

Qこれからオペアをする人へのアドバイスをお願いします!

オペアは、現地に知り合いがいない状態でも、滞在費に比較的余裕がなくてもできる留学。ドイツ人家庭にどっぷりと入って生活してみたい人におすすめです。その反面、週の30時間をオペアの仕事に費やすことにもなるので注意も必要だと思います。

余裕があるのであれば、ドイツ語学習をしてからオペアを始めることをおすすめします。私は語学の面でホストファミリーとコミュニケーションが思うように取れずとても苦労したので、語学ができるに越したことはないです。良いコミュニケーションが取れれば人間関係も深まっていくと思います。

クラスの持ち寄りパーティードイツ語B1コースの終了時には、クラスでケーキやお菓子を持ち寄ってパーティーを開催

ドイツにできたもう一つの大切な家族

お話を聞いた人

Sさん

高校卒業後、認可保育園の保育補助として勤務。SNSで米国でオペアをしている人の投稿を偶然見たことがきっかけで、オペアに興味を持ち始めた。現役のオペアで、終了後の進路について検討中。

Qオペアをやろうと思った理由は?

高校卒業後に働いていたため、もともと進学や留学などは視野になく、ワーキングホリデーは渡航後の家や仕事探しに不安があったため、あまり惹かれませんでした。オペアの場合は渡航前から職と家が決まり、ビザもホストファミリーが面倒を見てくれるため、スタートのリスクがほとんどなく、海外生活を始めやすいと感じました。

Qどのように準備を進めましたか?

オペアとして働き始めたのが6月で、その前年の秋頃にはホストファミリー探しを開始しました。たまたま連絡をくれたのがドイツのホストファミリーで、年内には決定。ホストファミリーにとって私が4人目のオペアで、外国人局とのやり取りが上手だったため、ビザ申請については問題ありませんでした。私の場合は語学レベルを問われることがなく、ほとんどドイツ語の知識なしで渡航。英語は比較的得意だったので、渡独後はそれが大きな助けになりました。

Qホストファミリーはどのように見つけましたか?

AuPairWorldをフル活用しました。ログインの頻度が多いと、ページの上部に表示されやすいので、ホストファミリーの関心を引きやすいと思います。3〜4家庭からメッセージをもらい、条件が合うかお互いに気に入りそうかなどを吟味し、前向きな返信をしたり断ったりしたことも。また、気になったホストには自分からメッセージを送りました。

ホストファミリーとのビデオ通話後に断られることもあり、その際は少し落ち込むこともありましたが、選択肢やチャンスが多くあるので大丈夫です。今のホストファミリーとは、ビデオ通話後にお互いすぐに好印象、好感触を得たので、そのまま即決しました。

Q仕事の内容や一日のスケジュールは?

朝はお弁当の準備や朝食の補助、幼稚園の送り、午後は幼稚園のお迎えと、上の子の宿題の補助、夕飯作りや習い事の送り迎え、付き添いなどです。手と時間が余れば、一緒に遊ぶ時間を取れるようにしていますが、同時にいろいろなことをしなくてはならず、難しいのが現状です。

ある日準備した夕飯の様子ある日準備した夕飯の様子

Qどのような待遇がありますか?

週末は完全にフリーです。食事は朝と昼は自分で適当なものを、夕飯は自分が仕事内で作ったものを家族と食べるか、曜日によってはホストマザーが用意したものを一緒に食べます。またホストファミリーが休暇の時は私も休暇です。お金に余裕があれば旅行に行くほか、ホストファミリーの休暇に同行して家族の一員として一緒に休暇を楽しむことも。語学学校の費用については、私のホストファミリーの場合、どんな金額でも半分出してくれます。

Qオペアで楽しいこと、大変なことは?

一番の喜びは、実際の家族以外に、心から家族と思えるような存在ができたことです。また同様に、ホストからそう思ってもらえていると実感した時はさらにうれしいです。困ったときにはいい相談相手になってくれ、またときには身の回りのあれこれをお互いに茶化し合う仲良しな関係を築けています。

逆に大変だったのは、作ったごはんに対して子どもから文句を言われるようになったこと。子どもと関わる上で比較的当たり前なことではありますが、落ち込みました。何度かがまんした後、自分の気持ちを正直に伝えることに。話し合ったことで、ただ単に好き嫌いがあるからというより、お互いの心の距離が近いからこそ、相互のリスペクトや感謝を示さなくなったことが主因だったことが分かり、良い機会になりました。

Qオペア後の進路は?

日本で取得した保育士の資格をドイツで認定してもらえるように調整中です。一方で心を決めきれていないので、同時進行で、全く別の分野のアウスビルドゥングも検討しています。基本的には欧州にとどまりたいと思っているので、できる限りのことを尽くし、うまくいかなければ最終的に日本へ戻るつもりです。せっかく日本の外に出たので、できるだけ挑戦をしたいと思っています。安心して帰れる祖国があるからこそ、果敢になれると感じています。

下の子と一緒にクッキング下の子と一緒にクッキング

Qこれからオペアをする人へのアドバイスをお願いします!

自分の時間や労働力を搾取されないようにすることが大切だと思います。オペアという存在を家族の一員としてみなしてくれる家庭、オペアがホストファミリーのためだけにいるのではなく、彼らもオペアのためにいるという両方向の共通認識がある家庭を見つけられるといいですね。お金や時間に関しては、ちゅうちょせずにはっきりと事前に話すことが大切だと思います。

相性のいい家族に当たることが前提になりますが、絶対にいい経験になります!初めての海外経験がオペアだと、生活の全てがガラッと変わり大変だと思うこともありますが、それでも確実に何か人間としての強さのようなものを獲得できると思います。

ビーチで3人の子どもといっしょにホストファミリーの秋休み旅行についていった時

オペア開始までのステップ

オペアを始めるまでには、ホストファミリー探しや応募書類作成など、さまざまな準備が必要となる。ここでは、オペアビザを取得してドイツ滞在開始するまでのステップを確認しよう。

STEP 1
情報収集とホストファミリー探し

  • 自分の希望する地域や家族構成、子どもの年齢などを考え、ホス トファミリーを探す
  • AuPairWorldAuPair.comなどのオンラインプラットフォームのほか、RAL品質マークを持つエージェンシーを通じて探す方法も
  • 気になるファミリーにはメッセージを送り、ビデオ通話などで十分にコミュニケーションを取ろう

STEP 2
応募書類の作成

  • 履歴書(Lebenslauf)と志望動機書(Motivationsschreiben)をドイツ語で丁寧に作成する
  • 保育経験やベビーシッターの経験がある場合は積極的にアピールするとよい
  • 多くのエージェンシーでは質問票の記入も求められる

STEP 3
ホストファミリーとの契約締結

  • オペアとホストファミリー双方の条件が合致したら、オペア契約書(Au-pair-Vertrag)を準備する
  • 記入式契約書は連邦雇用庁の公式サイトからダウンロード可能
  • 契約書には、業務内容、労働時間、滞在期間、自由時間と休暇、お小遣いの金額、保険、語学コースに関する事項が含まれる

STEP 4
オペアビザの申請

  • ドイツ到着後は速やかに住民登録(Anmeldung)を行い、外国人局(Ausländerbehörde)で滞在許可を申請する
  • 必要書類は、有効なパスポート、署名済みのオペア契約書、ホストファミリーからの招待状、保険加入証明書、ドイツ語能力証明(A1レベル)、生体認証用の証明写真など

STEP 5
オペア生活の開始

  • オペアビザを取得したら、オペアとしての活動を開始できる
  • エージェンシーを利用する場合、問題が生じた際はまずエージェンシーに相談し、客観的なアドバイスを求めることが推奨されている

ワーホリ・留学以外の選択肢シリーズ
 
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