その目に映る世界とは 子どもたちのドイツ
公園を走り回る、果物や生野菜をポリポリ食べる、大人にもはっきり意見を言う、時にはデモに参加する。そうした子どもたちの姿が、ドイツの日常の中にある。 しかし、彼らが日々何を感じているのか、その内側を私たちはどれだけ知っているだろうか。本特集では、「子ども」の定義や歴史をはじめ、彼らへのインタビュー、そして子どもがつくる街「ミニ・ミュンヘン」などから、その存在をひも解く。それは翻って、私たち大人、そしてドイツという国を見つめ直すことにもなるかもしれない。 (文:ドイツニュースダイジェスト編集部)

その権利・責任はいつから? 子どもから大人への道のり
ドイツでは、18歳が成年年齢。しかし突然「大人」になるのではなく、段階的に社会の一員としての権利と責任を手にしていく。飲酒、結婚、選挙権など、ドイツの法律が示す大人と子どもの境界線を眺めてみよう。
参考:Familieninfo「Was dürfen Kinder in welchem Alter?」、Kindersache「Taschengeldparagraph」、Trennung.de「Wer entscheidet über Religion des Kindes?」
お小遣いでの買い物
自分のお小遣いの範囲で買い物することが法的に認められる。親の許可なしにアイスやお菓子、少額のおもちゃなどを買えるが、高額なゲーム機やスマートフォンなどは購入できない。
宗教への意見
10歳からは、親が子どもの宗教を変更しようとする際、必ず子どもの意見を聴かなければならない。さらに12歳からは本人の同意なしに、親の意思だけで宗教を変更させることはできなくなる。
軽作業が可能に
親の同意があれば、「軽作業」(新聞配達、庭仕事など)が可能に。ただし、1日2時間まで、かつ学校に支障がない時間帯に限られる。なお13歳未満でも、映画や演劇への出演は例外的に許可される。
精神的・法的に大きな節目
❶ 宗教の自己決定
親の同意なしに、自らの信仰を自由に決定できる権利を持つようになる。
❷ 少年法の適用
犯罪を犯せば少年法に基づき罰せられる可能性がある。
❸ 性交同意年齢、および法的な性別・名前の自己決定
性的行為に対して同意する能力があるとみなされる(日本は16歳)。また、親権者の同意があれば(診断書不要)、法的性別および名前の変更が可能に。
❹ 法的な呼称の変更
Jugendschutzgesetz( 青少年保護法)上、14〜17歳は「Kind」(子ども)ではなく「Jugendliche」(青少年)と呼ばれる。
❺ 飲酒の第1段階
保護者が同伴し承諾がある場合に限り、公共の場でビールやワインを飲むことができる。
本格的な就労が可能に
1日8時間、週40時間まで働ける(ただし夜勤や危険作業は禁止)。また、多くの若者がアウスビルドゥング(職業訓練)を開始する年齢でもある。
政治と自由の拡大
❶ 地方選挙権
多くの州で、市町村議会選挙や州議会選挙の選挙権が与えられる。一部の地方では、選挙への立候補も可能に。
❷ 飲酒の第2段階
保護者の同伴がなくても、自らビールやワインを購入・飲酒できるようになる。
❸ 身分証の所持義務
公的な身分証明書の所持が義務付けられる。国家が一人の市民として個別に管理・認識するという境界線だ。
❹ 深夜の娯楽
ダンスホールやクラブへの出入りが、保護者なしでも24時まで許可される。
本条件付きで車を運転
普通自動車の免許試験を受けることができ、合格すれば運転が可能に。ただし18歳になるまでは、経験豊富な成人の同乗が義務。
成人になり全ての制限が解除
❶ 法律行為の完全な自由
親の同意なしで、アパートの賃貸やクレジットカードの契約ができる。
❷ 国政選挙権・被選挙権
連邦議会選挙の投票、および選挙への出馬も可能に。
❸ 飲酒の第3段階
蒸留酒を含む、全てのアルコール類の購入・飲酒が解禁。
❹ 単独での運転
正式な運転免許証が付与され、同乗者なしでも車を運転できるようになる。
❺ 結婚
ドイツでは2017年の法改正により、例外なく18歳以上でなければ結婚できない。
少年法の保護が継続
18〜20歳は「Heranwachsende」(成長期にある者)として、法律上は成人だが、犯行時の精神的な成熟度が「青少年に近い」と判断された場合、成人刑法ではなく少年法が適用されることになっている。厳しい刑罰を与えることよりも、教育的な働きかけによって再犯を防ぐことが目的とされている。
自立を社会が支える
児童手当「Kindergeld」(2026年7月現在、月額259ユーロ)は、子どもが大学などの高等教育を受けている場合、最長で25歳になるまで親が受け取ることができる。この制度により、親が引き続き子どもをサポートし、若者は経済的な不安を抑えて自分の専門性を高めることに専念できる。
中世に「子ども」は存在しなかった!?ドイツと子どもを巡る歴史
子どもたちは、その時代その時代で違う姿を見せていた……というよりも、大人から時代ごとに異なるまなざしを向けられてきた、と言った方が正しいかもしれない。ドイツの歴史を軸に、この国における子ども観の変化を追う。
参考:フィリップ・アリエス『〈子供〉の誕生』、元森絵里子『はじめての子ども論』、マルギッタ・ロックシュタイン『遊びが子どもを育てるフレーベルの〈幼稚園〉と〈教育遊具〉』、bpb.de「Verbot von Kinderarbeit」「Bevölkerung mit Migrationshintergrund」、川﨑 聡史「西ドイツにおける自主管理型保育施設「キンダーラーデン」―68年運動後の新しい幼児保育の思想と実践に関する考察―」、柏木恭典「ドイツにおける「アウシュヴィッツ以後の教育」の理論と実践」
中世の「小さな大人」から近代の「子ども」へ
今日、子どもは「保護すべき特別な存在」として当然視されているが、20世紀のフランスの歴史家フィリップ・アリエスは、1960年に出版した『〈子供〉の誕生』(みすず書房)で、中世ヨーロッパには子どもを特別視する感覚がなく、子どもは「小さな大人」として扱われていたと主張した。絵画では子どもが大人と同じプロポーションで描かれ、7歳を過ぎれば大人と同じ服を着ていたという。しかし13世紀以降、ドイツを含む西欧で天使や幼子イエスが子どもらしい姿で描かれ始め、17世紀には上流階級の子ども向けに専用の服装が登場した。
子どもへのまなざしが歴史的・近代的なものだというアリエスの主張は、近代的子ども観の誕生を示すものとして世界的に受け入れられていった。この説はその後、上流階級の絵画や日記という限られた史料に依存しすぎていたとして批判されているが、17世紀以降に子ども期を保護し、教育すべき特別な時期とする社会システムが誕生したこと、それこそがアリエスの発見だった。
1560年に描かれた、ピーテル・ブリューゲルの「子供の遊戯」(部分、ウィーン美術史美術館蔵 / Google Art Projectより)。この絵の子どもたちは、今日の私たちが想像するような子どもらしい体つきではない
「キンダーガルテン」の誕生と義務教育の普及
産業革命により都市化が進んだ19世紀、ドイツで「子ども」を再定義する動きが生まれた。1840年、教育者のフリードリヒ・フレーベルがバート・ブランケンブルクに世界初の「キンダーガルテン」(幼稚園)を創設。この名称は「子どもの庭」を意味し、子どもが自然の中で自由に育つべきだという理念を表している。フレーベルは子どもを「植物」に例え、成長環境を整える教師や親を「庭師」とし、「遊び」を教育の中心に据えた。
一方、産業化は子どもを工場労働にさらした。プロイセンは1839年に児童労働保護法を制定し、9歳未満の児童は工場、鉱山、製錬所、または選鉱所で働くことが禁止された。さらに18世紀以降に各州で法制化されていた義務教育も、19世紀を通じて実効化が進み、子どもは「労働力」ではなく「社会が育てるべき存在」として位置づけられ始めた。
ドイツの画家・ヨハン・シュペルによる絵画
「Kindergarten」(1885)
ナチス期の「国家の道具」としての子ども
1933年、ナチス政権が誕生すると、子どもは「国家の未来」として徹底的に管理されるようになった。1936年にヒトラーユーゲント法が制定され、1939年には10〜18歳の全ての子どもに青少年組織「ヒトラーユーゲント」への加入が完全に義務化。子どもたちには、軍事訓練や人種思想の教育が徹底的に行われた。
さらにナチスは、「生命の泉」(Lebensborn)計画を通じて、青い目に金髪という身体的特徴を持つ「アーリア人種」の出生を奨励。未婚の母を支援し、SS(ナチス親衛隊)隊員との子どもを国家が育成する施設を設置した。また、占領地から「アーリア的」特徴を持つ子どもを誘拐し、ドイツ人家庭で養育するドイツ化を行った。
この時代には、親の権利は国家の利益の前に無力化され、子どもは完全に「国家のもの」とされたのだ。戦後、これらの子どもたちは「ヒトラーの子ども」と呼ばれ、アイデンティティや差別に苦しんだ。この暗黒の歴史が、戦後ドイツの子どもの権利議論の強力な反動となる。
1945年、「生命の泉」計画のもと、赤ちゃんを外に連れ出して新鮮な空気を吸わせるドイツ人看護師たち
権威主義からの脱却と子どもの解放
第二次世界大戦後、西ドイツでは脱ナチス化教育が進められ、権威主義の否定が最優先課題となった。哲学者テオドーア・アドルノは1966年の講演「アウシュヴィッツ以後の教育」で、ファシズムを克服するには自ら反省し、自分で決定し、人に同調しない力が必要であり、そのためには幼年期初期の教育、そして教育による啓蒙が重要であると説いた。
さらに1968年の学生運動は、西ドイツ社会全体に権威主義への抵抗を呼び起こし、子ども観にも変化をもたらす。活動家たちは「キンダーラーデン」と呼ばれる自治的な保育施設を造り、子どもの自主性を最大限尊重した。また、1972年には教師による体罰が禁止され、1980年には民法上の「親権」(elterliche Gewalt)という用語が、「親の配慮」(elterliche Sorge)へと変更されるなど、子どもは「親の所有物」ではなく、「独立した人格」として扱われるべきだという思想が、社会に浸透していった。
1971年、ボーフムにつくられた反権威主義を掲げる自治保育施設「キンダーラーデン」にて、同じテーブルを囲む学生と子どもたち
多文化社会と子どもの権利の行方
1990年のドイツ再統一後、子どもの権利は法的に整備されていった。1992年には国際連合の「子どもの権利条約」を批准(当初は留保付き、2010年に完全適用)。国内では2000年に家庭内を含め、子どもへの暴力的なしつけが明確に否定され、2011年には保育施設や児童遊園などから出る子どもの声や音が「騒音」から除外された。これは、子どもが子どもらしくいられる社会を保障しようとする姿勢でもある。
また2015年の難民受け入れ以降、多文化社会としての課題がいっそう可視化した。ドイツ語習得への壁、戦争や移動のトラウマ、経済的な困窮や社会的孤立など、移民・難民の子どもたちに対する支援は引き続き急務となっている。
さらに、「子どもの権利」を巡る新たな議論も続いている。現行の基本法第6条では、「子の養育および教育は、親の当然の権利であり、かつ親に第一に課せられた義務である」と定めており、子どもは親の権利の対象として描かれる側面が強い。それに対し、子どもを「独立した基本権を持つ主体」として明記すべきだという議論が繰り返されてきた。2021年には基本法改正案が議論されたが、保守派と革新派の間で合意に至らず実現しなかった。
「小さな大人」から「保護すべき存在」になり、戦時下には「国家の道具」として利用され、そして「独立した権利主体」へ。気候危機や戦争、人工知能(AI)の普及などによって激動の時代を迎える今、ドイツの子ども観は今なお変化の途上にある。
2024年には5歳未満の42.6%が移民背景を持つまでになり、「多様性」が子ども社会の日常となった
集団主義と手厚い支援の間で
東ドイツの子どもたち
東ドイツ(DDR)では、多くの子どもが社会主義少年団「ピオニール」に加入し、集団主義と労働者階級の価値観を学んだ。子どもは社会主義国家の未来の担い手とされ、個人の自由よりも集団への貢献が重視された。また、東ドイツは女性の就労率が高く、そのため保育所なども高度に発達していた。
さらに、社会主義体制下では親の所得格差が小さく、居住区も職域に基づいた配置が多かったため、近隣住民同士の結びつきが強く、地域全体で子どもを見守る互助的な雰囲気があったともいわれる。そのため孤立する子どもが少なかったともいわれるが、これは同時に国家による監視体制の一部でもあった。集団主義か、社会的支援かという評価は分かれるが、東ドイツもまた、そこにあるべき子ども像を持っていたのだ。
1976年、ドイツ社会主義統一党傘下の青年組織「自由ドイツ青年団」の第10回大会の開会式に参加するピオニールの子どもたち
その姿が時代を映す 物語に登場する「ドイツの子ども」
厳しいしつけの対象から、戦争の犠牲者、大人を救ったり導いたりする存在まで、物語に登場する子どもたちはさまざまな形で描かれてきた。ドイツで有名な物語の中から、5人(組)の「子ども」をご紹介する。
大人にしつけられるべき「子ども」 マックスとモーリッツ

『Max und Moritz』
著者:ヴィルヘルム・ブッシュ
出版社:Schwager & Steinlein Verlag
画家・詩人のヴィルヘルム・ブッシュが1865年に発表した絵本『Max und Moritz』(未邦訳)に登場する、いたずら好きの少年、マックスとモーリッツ。二人は村中で悪さを働き、仕立て屋を川に落とし、叔父のベッドに袋いっぱいのコガネムシを入れる。しかし最後には粉挽き機で粉々にされ、アヒルのエサにされてしまうという衝撃的な結末を迎えるのだ。19世紀ドイツのしつけの厳格さがブラックユーモアと共に描かれている。
戦争の犠牲になった「子ども」 フリードリヒ

『あのころはフリードリヒがいた』
著者:ハンス・ペーター・リヒター
訳者:上田真而子
出版社:岩波書店
作家のハンス・ペーター・リヒターがヒトラー時代の経験をもとに執筆し、1961年に発表した『あのころはフリードリヒがいた』(岩波書店、原題『Damals war es Friedrich』)。ユダヤ人の少年フリードリヒとドイツ人の「僕」は、同じアパートに住む親友。しかしナチスが政権を握ると、フリードリヒの人生は破壊されていく。学校から追い出され、父は職を失い、母は殺され、家を奪われ、最後は空襲のさなか防空壕へ入れてもらえず命を落とす。
家族を救う「子ども」 ロッテとルイーゼ

1950年に西ドイツで発表された映画「Das doppelte Lottchen」(写真)で、ロッテとルイーゼを演じた二人。本作には、ケストナー本人も出演した
作家のエーリッヒ・ケストナーが、1949年に発表した『ふたりのロッテ』(岩波書店、原題『Das doppelteLottchen』)。サマーキャンプで偶然出会った、顔がそっくりな二人の少女、ロッテとルイーゼ。実は、両親の離婚によって離れ離れになった一卵性双生児の姉妹だった。二人はお互いに入れ替わり、別れた両親を再び結びつけようと計画。二人の少女が家族を救うために奮闘する。
大人を導く「子ども」 モモ

1986年に西ドイツ・イタリアで制作された映画「Momo」。映画の冒頭には、原作の「あとがき」に登場する謎めいた旅人の役で、エンデ本人も出演している
児童文学作家のミヒャエル・エンデが1973年に発表した『モモ』(岩波書店、原題『Momo』)。街外れの円形劇場に住み着いた不思議な少女モモには、人の話を心から聞く才能がある。モモは人々から時間を盗む「灰色の男たち」に立ち向かい、効率ばかりを追い求めるようになった大人たちを救い出す。子どもの方が物事の本質を見抜き、大人を導くという構図が描かれている。
多様な背景を持つ「子ども」 マイクとチック

本作は2016年に映画化され、日本では『50年後のボクたちは』のタイトルで公開された。監督は、「ソウル・キッチン」などで知られる名匠ファティ・アキン
2013年に48歳で早世した作家ヴォルフガング・ヘルンドルフによる児童小説『14歳、ぼくらの疾走:マイクとチック』(小峰書店、原題『Tschick』)。マイクは学校では冴えない存在。そこに転校してきたのが、ロシア系移民の少年チックだった。二人は盗んだ車で夏のドイツを駆け抜ける。短い旅の間、彼らは学校や家庭という「社会のルール」から離れ、やがて国籍や出自を超えた友情が生まれる。
ドイツで暮らす子ども15人に聞いた子どもなんでもアンケート
子どもたちは、日々どんなことを考えながら生きているのだろうか?ドイツで暮らす6〜18歳の子どもたちに、将来の夢をはじめ、子どもが大人に求めること、社会問題への意見まで、幅広く質問を投げかけてみた。
※アンケートに協力してくれた子どもたち(Freddi、ボボ、さら、なな、羽惺、Akim、はると、Kenji、Hannah、A、Mo、Nina、B、K.B.、Oz)とその保護者の皆さまに、この場を借りてお礼申し上げます。
※回答はあくまで個人の意見です。
何をしているときが一番幸せ?
- おいしい料理が自分で作れたとき(Akim/10歳)
- ベッドの上でスマホを見ているとき(K.B./17歳)
- ソファーの上にいるときが幸せ!(さら/9歳)
- 友だちと遊んでいるとき(はると/11歳)
- 家族と休暇に行くとき(A/12歳;
- バスケットボール(ボボ/9歳)
- サッカー(Freddi/6歳)
- 絵を描いているとき(Oz/18歳)
- マインクラフト(なな/9歳)
- 乗馬をしているとき(Mo/14歳)
最近の一番の悩みは?
- どうすればテストの結果がもっとよくなるか(はると/11歳)
- うまくやらなきゃというプレッシャー(Oz/18歳)
- 自分で立てた目標を達成できないとき(Nina/14歳)
- 留年すること(Hannah/12歳)
- 友だちができない(Kenji/12歳)
- 死ぬことが怖い(ボボ/9歳)
- トランプ大統領(B/14歳)
- 特にない。だけど、クラスでのもめ事がなくなればいいなと思っている(羽惺/9歳)
- 太ってしまうこと(Mo/14歳)
ドイツの子どもが好きなもの、最近流行っているものといえば?
- 誕生日パーティー(Akim/10歳)
- Zocken(PCゲームやビデオゲームをすること)(B/14歳)
- マインクラフトとポケモンカードは人気(Oz/18歳)
- 木で何か作ること(なな/9歳)
- 友だちとサッカーをするのが最高に楽しい!(Freddi/6歳)
- LEGAMIという文具メーカーが出しているLöschbare Gelstifte(こすると消えるフリクションペン)(羽惺/9歳)
- K-Pop(なな/9歳)
- 676767676767*(Akim/10歳)
*小中学生やZ世代の間で大流行しているネットミーム。言葉自体に明確な意味はないが、「シックス・セブン」と叫んで盛り上がったりする
ドイツの子どもが嫌いなものといえば?
- 学校が8時に始まるから、早く起きなきゃいけないこと。日本は9時からでしょ?(Akim/10歳)
- 宿題やテスト。1週間にテストが三つあって、さらに宿題がある時とか (はると/11歳)
- 写真に写りたくないと言っても写らされること、髪を洗うこと(Freddi/6歳)
- 早く寝なきゃいけないこと、一人で遊ぶこと(Oz/18歳)
- ブロッコリーと、女の子はあんまり算数が好きじゃない子が多い気がするな。どっちも私は好きだけど(なな/9歳)
- ローゼンコール(芽キャベツ)(羽惺/9歳)
- 日本の料理はあまり人気がない気がする。僕のクラスでは、僕以外におにぎりが好きな子が一人だけしかいない(ボボ/9歳)
将来は何になりたい?
- パイロット(はると/11歳)
- 俳優(Kenji/12歳)
- スタイリスト (Nina/14歳)
- 具体的な希望はないけれど、安定していて働きやすい職場がいい(A/12歳)
- いろいろある。マンガ家、AI研究者、科学者(さら/9歳)
- サッカー選手か、何かの研究者になろうかな(Freddi/6歳)
- ITの専門家(Oz/18歳)
- アーティスト(なな/9歳)
- 車のデザイナー(羽惺/9歳)
- まだわからない(Mo/14歳)
大人と子どもの違いは何だと思う?
- 大人は仕事など、やることがいっぱいある。ビールが飲める (はると/11歳)
- 経験や知識の多さや、世界の見方。大人は、違う人の目線からものを見られる(K.B./17歳)
- 大人はいつも厳しいけど、子どもは実際のところ何にもこだわっていない(Kenji/12歳)
- 子どもはもっと楽しく生きられる。大人は冷静(ボボ/9歳)
- 大人の方が責任がある(Nina/14歳)
- なぜか子どもの方がするどい!?(さら/9歳)
- 大人になるということは、成人して、いろいろなことができるようになること。子どもは(いい意味で)まだ「管理」されている(Hannah/12歳)
- 大人は子どものことを決めていい(Freddi/6歳)
- 大人は大きい。大人はいろいろなことをやっていい。大人はときどきベイビーみたい(なな/9歳)
もし1日だけ大人になれたら何をしたい?
- 飛行機を操縦したり、車や電車も運転してみたい。旅に行ってみたい(はると/11歳)
- お酒を飲む(ボボ/9歳)
- ホームパーティーに行きたい(Nina/14歳)
- 子どものことについて(大人がやっているように)決める(Freddi/6歳)
- 絶対バイクに乗りたい!(Kenji/12歳)
- カウチポテトになる(一日中ソファでごろごろしてゲームをしたりテレビを見たりする)(なな/9歳)
- 車の運転をしたい(運転免許取得のため貯金をしている)(羽惺/9歳)
大人にこうしてほしいと思うことは?
- 宿題を減らしてほしい(なくしてほしいとは思わない) (はると/11歳)
- 特にない。(ビールを)飲み過ぎなければだけど(Kenji/12歳)
- 子どもには小さい頃から、大人が怒る理由を教えてあげてほしい。僕は小さい頃から親に「怒ることは愛している証拠だ」「心配してるから怒ってる」って言われてきて、思春期にそのことを思い出して救われた(K.B./17歳)
- もっとドイツ国内や外国の政治に気を配ってほしい(B/14歳)
- 大人は自分たちの未来だけでなく、子どもの未来にもっと目を向けるべき (Nina/14歳)
- もっとかまってほしい☆(さら/9歳)
- 大人はそれほど多くのことを変えたり、違うやり方をしたりする必要はないと思う。少なくとも私の両親に関しては(Hannah/12歳)
- 性別による役割を押し付けないで、子ども一人ひとりに合わせた教育や接し方をしてほしい(Oz/18歳)
- 子どもにあまり厳しくしないで。大人は子どもたちの生活について、全てを知っているわけではない。子どもたちにも、他人に話したくない悩みもある。だから、あまりプレッシャーをかけない方がいいと思う(Mo/14歳)

これどう思う? 社会に対する子どもたちの声
子どものSNS利用禁止
ドイツでもソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)利用による子どもの心理問題が深刻化している。今年6月、ドイツ政府が任命した専門家委員会は、13歳未満の子ども自身によるSNS アカウントの運用を禁止するとともに、プラットフォーム事業者に厳格な子ども保護策を義務付け、さらに「デジタル・ネグレクト」を防ぐため親の義務を導入することを検討すべきだと提言。与党キリスト教民主同盟(CDU)と社会民主党(SPD)はすでに利用制限への支持を表明しており、今後さらに議論が活発化されると思われる。オーストラリアでは昨年12月、世界で初めて16歳未満のSNS利用を禁止する法律を施行したが、年齢確認の抜け穴などの課題も指摘されている。
参考:Deutschlandfunk「Verbieten oder nicht verbieten – das ist hier die Frage」
賛成
- 変なものを見ちゃったり、やばいボタンを押しちゃったりするから (はると/11歳)
- 僕は昔はずっと本を読んでいたけど、スマホを持ってからは年に4回くらいしか読まなくなった。だから、ほかの子には同じ間違いをしてほしくない(K.B./17歳)
- ソーシャルメディアは集中力を損なうだけでなく、過激で政治的な色合いが強いし、誤った情報も溢れている。子どもは、まだそれらを正しく判断することができないと思う(Oz/18歳)
- 子どもたちには、まだ一定のコントロールが必要だと思う(A/12歳)
反対
- 今からSNSを禁止にするにはもう遅いんじゃない?(B/14歳)
- 別に子どもだって使ってもいいと思う。インスタとかHiveとか。TikTokは知らないな(なな/9歳)
- 禁止することには反対だけど、画面を見ている時間を制限するとか、何かしらの対策は必要だと思う(Mo/14歳)
- 毎日1時間だけとか制限を設ければ使ってもいい(ボボ/9歳)
- 自分自身で使い方を決められるようにするべき。子どもに良くない面もあるけど、SNSとうまく付き合っている子もいる(Hannah/12歳)
戦争
Shell青少年調査(2024年)によると、ドイツの青少年における欧州での戦争への恐怖が急増している。81%が欧州での戦争を最大の懸念としており、2019年の46%から大幅に増加。ロシアのウクライナ侵攻について60%が非難しているほか、ドイツのウクライナへの軍事支援については約半数が支持、4分の1が反対している。
参考:tagesschau「Angst vor Krieg nimmt unter Jugendlichen zu」
みんなの声
- 心配だし、戦争をやっている大人は本当にバカだ(A/12歳)
- 一度始まったら後戻りはできないし、子どもは何もできない(B/14歳)
- 戦争は、どんな形であっても間違ってると思う(Nina/14歳)
- 気にしない、いつかスイスに引っ越すつもりだから(Akim/10歳)
- 戦争は残酷だし、もちろんその可能性を恐れている。でも、だからといって全てを諦めて無力感に絶望するのではなく、それでも人生を生き抜くべきだと思う(Oz/18歳)
- 戦争がなくなってほしい。どうして男は戦争に行かないといけないの?(羽惺/9歳)
ベジタリアン・ヴィーガンの食事
iconkids & youthが2022年に実施した調査によると、ドイツの子どもの63%が肉食で、「肉をおいしく食べ、今後も減らすつもりはない」と回答した。一方、ベジタリアン・ヴィーガンは5%、ペスカタリアン(魚は食べる)は3%、29%がフレキシタリアン(肉をあまり食べない、または減らしたい)だった。ベジタリアンを選択する理由は、動物福祉(55%)、同情心(54%)、環境への配慮(52%)など多様だ。
参考:tagesschau「Angst vor Krieg nimmt unter Jugendlichen zu」 und nur 5% Vegetarier」
みんなの声
- ベジタリアンやヴィーガンの人が、肉や魚を食べることを批判したりしない限りは、問題ないと思う(Hannah/12歳)
- 私はベジタリアンだけど、最近はヴィーガン食を取ることが増えてる。工場畜産には根本的に反対で、畜産方法の改善だけでなく、動物や消費に対する社会的な意識改革も必要だと思う(Oz/18歳)
- お肉を食べない人がいてもいいと思うけど、全員が食べなくなったら地球上が動物だらけになるかな?(Freddi/6歳)
- 幼稚園のときにちょっとだけベジタリアンをやってみたことがる(なな/9歳)
- お肉が多すぎるのは好きじゃないから、時々はヴィーガン食にする(羽惺/9歳)



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック




