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独DeepL、企業向け「エージェント」型AIに自信=CEOインタビュー

【ベルリン 11月10日 時事】ドイツIT企業DeepL(ディープエル)のクテロフスキー創業者兼最高経営責任者(CEO)が9日までに、時事通信など一部メディアの取材に応じた。人工知能(AI)が人間の作業を代行する「エージェント」型のサービスなど企業向け事業に軸足を移した理由や、AI開発の国際的な環境などを聞いた。主なやりとりは以下の通り。

―IT大手との競争で成功できるか。
新事業への挑戦は、当社のコアであり、DNAだ。AIがどのように進化していくかは、誰にも分からないが、研究面では、そこで強力なプレーヤーになるために必要なものがすべてそろっている。

―「エージェント」型AIの業務支援では、競合サービスとどう差別化するのか。
使い勝手の良さを重視した。技術者でなくても利用でき、これまでの人間の作業を再現できるようにした。

―ビジネスモデルを変更した理由は。
言語分野にはまだまだ新しい発見があり、未開拓の部分に積極的に取り組んでいる。ただ、参入できる新たな道があった。顧客からAIの分野で助けてほしいと要望があり、それに応えた。

―新規株式公開(IPO)の考えは。
IPOの話題が出回っているが、われわれは長期的な事業を見据えており、上場するかしないかは大きな問題ではない。非上場であることには多くの利点があり、上場企業にも多くの利点がある。

―同時通訳ソフトはいつ投入されるか。
近いうちに市場に投入したい。技術面の基礎はすでに整っており、磨きをかけているところだ。(過去の類似ソフトの事例では)うまくいかず、失望するという経験を繰り返してきたが、ようやく、自信を持てる段階に至った。

―欧州ではITソフトやデータ管理に関して、他国への依存を減らすデジタル主権の考え方がある。ビジネスへの影響は。

私はこの世界を一つの地球村として捉えるようにしている。一方で地政学的な現実は避けられない。欧州ではより主権的なインフラ、技術を求める動きが活発になっている。欧州の企業である当社にはプラスだ。

―欧州のAI開発は出遅れているか。
今後数年で大きな変化がたくさん起こり、チャンスはどこにでも転がっていると確信している。それでも、もっと思い切りが必要だ。AIが今後数十年の経済の中心になりつつあるという事実を、もっと理解すべきだ。

―何が足りていないのか。
すべては才能のある人から始まる。「ここが革新の生まれる場所だ。大きなリスクを負える」と思えるような環境をつくることだ。欧州で活動を始めたのに米国に移るというように、才能のある人々を失わないことが極めて重要だ。

―日本から学べる点は。
AIが経済成長に貢献するという非常に強い推進力がある。土台として、新しい技術への適応や幅広い応用に長けている。技術を採用するリスクだけでなく、採用しないリスクとのバランスや、国際競争力の維持にどのような影響を与えるかを考える上で、参考になる。
 
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