【上海 3月27日 時事】ドイツ化学大手BASFは26日、広東省湛江市に建設した化学品統合生産拠点の全面稼働を発表した。18のプラントや32の生産ラインを備え、基礎化学品や中間体、特殊化学品を含む70種類以上の製品を手掛ける。世界の化学品需要の約半分を占める中国市場において現地生産・供給の体制を強化し、需要の取り込みとシェア拡大を狙う。総投資額は100億ドル(約1兆6000円)に上り、同社にとって過去最大規模の海外投資となる。
カミート会長は開所式典で、中国市場での成長が同社の長期戦略において不可欠であると強調した。同社はドイツ国内のエネルギーコスト上昇や市場の成熟化を背景に、成長性の高い中国市場に資源を集中する姿勢を明確に示している。
BASFの湛江生産拠点は自動車や消費財、電子機器、ホーム・パーソナルケアなど多岐にわたる産業向けに、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やネオペンチルグリコール (NPG)、アクリル酸、メチルグリコール、エチレン、プロピレンなどを供給し、中国国内のサプライチェーンの安定化と高度化を支える。製品や副産物を効率的に再利用する「フェルブント」方式を採用し、コストと環境負荷を低減する。拠点全体の電力を100%再生可能エネルギーで賄う。
湛江工場の生産拡大に伴い、中国市場がBASFの世界売上高に占める割合は約14%から15~20%に上昇すると見込んでいる。
米中対立やデカップリングなど外部経済環境の逆風に直面する中国にとっては、BASFの巨大な統合生産拠点は外資誘致や税収増加、雇用創出、そして対外開放の姿勢の堅持を示す象徴的なプロジェクトとなる。
一方、ドイツのメルツ首相は25日の連邦議会で、将来的に中国との貿易協定を締結することもあり得るとの考えを示した。世界経済が保護主義の台頭や既存の自由貿易秩序の揺らぎに直面する中、ドイツは中国との経済連携を深めることでリスクの分散を図る姿勢を見せている。
6 März 2026 1259号
脱原発後のドイツと
「核のゴミ」



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