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ロンドンのゲストハウス
So. 17. Nov. 2019

輝け、原石たち
日本を飛び出し、ドイツで切磋琢磨する "若き血潮" を紹介します。


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1980年 北海道江別市生まれ
2003年 桐朋学園大学演奏学科を首席で卒業
2004年~07年 渡独、ベルリン芸術大学 芸術専門課程ピアノ科修了
2007年~ ベルリン芸術大学 国歌演奏家過程にて研鑽中
4歳からピアノを習い始め、第71回(2002年)日本音楽コンクール・ピアノ部門で第2位、ポルト国際音楽コンクール(2006年)では4位に選ばれた。このほか、皇居内桃華楽堂での御前演奏、08年にはベルリン・フィルのランチコンサートでヴァイオリニストの小林朋子さんと共演するなど、各地で活躍中。

「ピアノがなくても、自分の人生何とかなると思っています」—これまで各所で堂々たる演奏ぶりを披露し、輝かしい成績を収めてきたピアニストから出ているとは思えない言葉に、最初は拍子抜けしてしまった。そして、このピアニストを「弾く」ことへと突き動かしているものを探りたいと思った。

現在、ベルリン芸大でピアニストとしての腕を磨く今井彩子さん。物心がついたときには側にピアノがあり、今に至るまでそれが人生の主軸を担ってきた。はたから見れば羨ましいほどの技と才能を備え、演奏家としての模範たるべき道を歩んできたにもかかわらず、「まずはピアノありきの自分」にはなりたくないとの思いがある。

普通に学生生活を送って、普通に就職活動をして……周囲の同世代がしてきた経験が自分にはできず、ピアノばかり弾いている人というレッテルを貼られるのが嫌だった。「別にピアノがなくても良い」と思うのは、そんな心の葛藤を払拭するための強がりなのかもしれないと今井さんは自己分析する。それでもやはり、ピアノに対する一途な姿勢に変わりはない。昔からドイツ音楽が好きで、大学時代にドイツを周って先生を探し、クラシック音楽の本場ベルリンへ渡ることを決心。ここで留学生活を始めた。

好きな作曲家はシューマン。彼が「人間の心の奥底へ光を送ること。これが芸術家の使命である」と語り、揺れ動く人間の感情を音で表現したように、今井さんにとってピアノは自分を知る手段であり、弾くことで自身の内面が映し出される鏡のような存在という。最近は、特に室内楽や伴奏に力を入れている。ほかの楽器と合わせることで、ソロでは気付かなかった新たな視野を見出せることを楽しんでいるそうだ。

大学での過程を修了後、来年には日本に帰国する予定。ドイツで培った経験を糧に、音楽家としての自立を目指す。卒業までに、一生弾き続けられるレパートリーを見つけたいと語る今井さんの言葉には、ピアニストとして生きていくという確かな決意が込められていた。

(編集部:林 康子)


2006年、ポルト国際音楽コンクール


2008年、ベルリン・フィルでのランチコンサートにて、ヴァイオリニストの小林朋子さん(右)と


2007年、スタンウェイハウスでのコンサート

Information

ベルリン芸術大学
国家演奏家過程

Universität der Künste Berlin im Zusatzstudium zur Konzertexam
今井さんが在籍するベルリン芸術大学の「国歌演奏家過程」は、大学院に相当するソリスト養成コース。

ベルリン芸術大学のコンサート・プログラム
“Crescendo 2009”

6月20日(土)まで毎日開催
料金、プログラムは下記ウェブサイト参照
www.udk-berlin.de/sites/content/themen/
aktuelles/crescendo2009/index_ger.html

 
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