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カールスホルストで観戦!初めての競馬

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「5月1日にカールスホルストで行われる競馬のレースを見に行ってみませんか?」。仲のいい友人家族からそう声をかけられた。ベルリンで競馬?日本でも競馬に行ったことのない私にはピンとこなかったが、家族連れでも気楽に行ける場所らしいと聞いて、一緒に行ってみることにした。

メーデーの5月1日、ツォー駅からSバーンに乗って東に約30分、カールスホルスト駅で降りる。大通りをしばらく歩くと、列柱がいくつも構える立派な門があり、TRABRENNBAHN KARLSHORSTと大きい文字がその上に並んでいる。ここが「カールスホルスト繋駕速歩競馬場」の入口だ。

5月1日にカールスホルスト繋駕速歩競技場で行われた第1レースの模様5月1日にカールスホルスト繋駕速歩競技場で行われた第1レースの模様

爽やかな森の道を抜けると、抜けるような大きな空とともに競技場が見えてきた。お昼からのレースに合わせて来たのだが、私たちのような家族連れもいて、ピクニックのようなムードが漂っている。正面には片面の観客スタンドがあり、Wetthalleと呼ばれるホールに通じている。その中に入って「ここだったのか」と思った。昨年、息子を連れて鉄道模型ののみの市を見に訪れた場所だ。あの時は模型のブースがひしめいていたが、今日はまだ閑散としている。

本日のレースのパンフレットをもらった。これを見ると、1着になる馬を当てる単勝(Siegwette)、3着以内に入る馬を当てる複勝(Platzwette)、着順通りに当てる馬単(Zweierwette)、3連単(Dreierwette)など、日本の競馬と基本はよく似ているようだ。最低1ユーロから気楽に買えるのが特徴で、おばさんが常連客にレトロなレジで馬券を発券している。

12時10分から始まった最初のレースは、アイスランドポニーによるエキシビション的なレースらしい。事前にイメージしていた競馬と全く違う。騎手が馬の背に乗るギャロップ(襲歩)ではなく、馬が引っ張る2輪の馬車に騎手が乗り、馬のトロット(速歩)を競うというもの。スピードはあまり出ないが、2輪車を率いた馬が列を成して走る様は見ていて楽しい。が、スタートの号砲が放たれるわけでもなく、いつの間にかレースは終わっていた。

少し拍子抜けし、屋台で焼きソーセージとビールを買ってスタンドに座る。飲み食いしながら観る楽しさは、ほかのスポーツ観戦と変わらない。12時半からの第1レースは、順位が拮抗してかなり見応えがあった。

ピクニック気分が漂うスタンドピクニック気分が漂うスタンド

ブンデスリーガ1部のウニオン・ベルリンのユニフォームを着ている人がいた。このチームの本拠地のケーペニックはここから目と鼻の先で、東独時代から縁が深い。蹴球と競馬、どちらも労働者を主要な支持層に持つスポーツということも共通している。この日はウニオンのOB選手たちを招いたエキシビションレースも行われたそうだ。

高配当馬券が出る午後のレースに向けて、少しずつ盛り上がりの気配を見せ始めたが、子どもたちはもう飽きたという様子を見せてここで退散することに。いくらか後ろ髪を引かれつつ、今度はもっと熱気の高いレースをここで味わってみたいと思った。

インフォメーション

カールスホルスト繋駕速歩競馬場
Trabrennbahn Karlshorst

リヒテンベルク地区にある競馬場。障害物レース用のギャロップ競技場として、1894年にオープンした。入場は基本的に無料。2026年は11回のレースが開催され、そのうち4回は繋駕速歩競馬がメジャー競技として定着しているフランスの場外馬券販売システム(PMU)と連動した国際レース。賞金が高く、国内のトップジョッキーが集まるという。

住所:Treskowallee 159, 10318 Berlin
電話番号:030-50017125
URL:https://pferdesportpark-berlin-karlshorst.de

カールスホルストののみの市
Riesenflohmarkt – Trabrennbahn Karlshorst

春から秋にかけての毎月第1週末、競馬場内の敷地で開催されるのみの市。食器、家具、古着、東ドイツ時代のヴィンテージ雑貨など、プロのアンティーク商から個人まで数多くの露天が並ぶ。イースターや10月3日のドイツ統一記念日などの祝日には、さらに大規模なのみの市が開催される。

住所:Treskowallee 159, 10318 Berlin
URL:https://oldthing.de/berlin

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) フリーライター。神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。著書に『ベルリンガイドブック』(地球の歩き方)、『明子のピアノ』(岩波ブックレット)、監修を務めた『おとうさんのポストカード』(講談社)など。
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