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モノトーンの木組みの家の街 フロイデンベルクへ日帰り旅

ドイツの伝統的な家屋といえば、木組の家(Fachwerkhaus)ですよね。今回ご紹介するのは、ノルトライン=ヴェストファーレン州の東端にあるフロイデンベルク(Freudenberg)。17世紀に造られた木組みの家々が美しい街です。ここの特徴は白と黒のモノトーン。「木組みの家」というとカラフルな色合いを想像する方も多いと思いますが、ここは違うのです。街の中心部であるアルター・フレッケン(Alter Flecken)と呼ばれるエリアには、白い壁に黒い柱と(はり) 、グレーの三角屋根をした木組みの家々が並びます。

アルター・フレッケンの美しい木組みの家々アルター・フレッケンの美しい木組みの家々

この街の歴史は、14世紀後半にお城が建てられ、領民が移動してきたことに始まります。1540年と1666年には二度の大火に見舞われ、特に二度目は領内全体が焼き尽くされ、街の建物1軒を残して全焼してしまうほどの被害でした。その後、お城は再建されることはなく、焼け残ったお城のパーツが家屋の一部として使われ、今の街並みの元になったそう。以来、住民は内部を改装しながらも外観は変えないように大切に守っており、現在も17世紀当時の景観を見ることができます。

私の住むデュッセルドルフからフロイデンベルクまでは、車で1時間半。レストランやカフェが数軒ある程度で、小1時間ほど歩けば見て回れる小さな街です。街外れにある丘、クアパーク(Kurpark)からは街全体が見渡せ、17世紀にタイムスリップしたような感覚が味わえます。フロイデンベルクは山あいの立地で周囲を森に囲まれているので、緑と青とのコントラストが美しく、天気の良い日がおすすめ。丘の上には、お茶ができるカフェや小さな野外劇場、公園があります。

クアパークからの眺めクアパークからの眺め

公園には子どもが楽しめるブランコやジャングルジムをはじめ、大きなトランポリンやハンモック、大人が筋トレできるアスレチックなどもあり、ゆっくりと過ごすことができました。秋には中世祭りが開催されていたり、クリスマスシーズンには24軒の木組みの家の窓をアドベントカレンダーに見立てたイベントなども行われているようで、また違う季節にも訪れてみたいと思いました。

トランポリンでわが子も大喜び!トランポリンでわが子も大喜び!

今回のレポートを書くに当たって、ドイツには木組みの家街道(Fachwerkstraße)と呼ばれるものがあることを知りました。残念ながらフロイデンベルクは入っていませんでしたが、ドイツの南から北へ全長約3000キロに及び、98の街が加盟しているそうです。一言に「木組みの家」といっても、その地域の歴史や地理を反映し、色使いやスタイルもそれぞれ。街ごとに趣や雰囲気が変わってくるのが面白いなと感じます。比較しながら街歩きすると、また新しい発見がありそうですね。

石井いしいめぐみ
出版社勤務ののち、夫の駐在に伴い2019年7月に渡独。現在は、デュッセルドルフ生まれの1歳の娘の子育てに奮闘中。趣味はライン川での散歩と、パンやお菓子を焼くこと。
 
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