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ドイツには「第五の季節」あり!?子どもと一緒に楽しむカーニバル

Helau(ヘラウ)!! ドイツには五つ目の季節が存在することをご存知でしょうか? それは、カーニバル! 期間中、街の中心地では盛大なパレードやイベントが行われ、子どもも大人も陽気な仮装をして街に繰り出します。私の暮らすデュッセルドルフのカーニバルは、ケルン、マインツと並ぶドイツ三大カーニバルの一つ。昨年はこのお祭りのクライマックスである、「Rosenmontag」(バラの月曜日)をメインにご紹介したので(本誌1189号参照)、今年は子どもと一緒に楽しむ! をテーマにレポートしたいと思います。

ニーダーカッセル地区でのパレードの様子ニーダーカッセル地区でのパレードの様子

カーニバルの期間中、至る所でさまざまなイベントが行われますが、家族向けにおすすめなのが「Kinder- und Jugendumzug」(子どもと若者のパレード)。このパレードはバラの月曜日前の土曜日にKönigsalleeから旧市街にかけて開催されます。通常カーニバルのパレードでは、愉快な音楽と共に山車や行進の参列者がKamelle(カメレ)と呼ばれるお菓子(グミやチョコ、キャンディなど)を投げ、観衆は「ヘラウ!!!」と呼びかけて拾い集めます。この子どもと若者のパレードでは、お菓子に加えてボールやトランプ、絵本など、子どもたちが喜ぶアイテムも。沿道に立っているとKamelleを手渡ししてもらえるなど、小さい子どもでも参加しやすいのが特徴です。今年も50組の団体、6000人を超える人が行進し、欧州でも最大規模だそう。子ども向けといいつつも十分な盛り上がりで、娘のエコバックは30分ちょっとでいっぱいになりました(笑)。

Kaiserswertherのダンスチームの皆さんKaiserswertherのダンスチームの皆さん

また、日曜日には各地区でパレードが開催されます。わが家も近所で開催されているパレードを見に行きました。バラの月曜日に比べると小規模ですが、大型トラクターに引かれた山車もあり、最後はTonnenrennenと呼ばれる、たるを運ぶレースで締めくくられるのが伝統です。普段は閑静な住宅地の通りも、この日ばかりは仮装した人々で埋め尽くされ、大盛り上がり。沿道には、近所の住民たちがビールを片手に集まり、地元ならではの雰囲気を楽しめます。

子どもと若者のパレードで持ち帰ったKamelle子どもと若者のパレードで持ち帰ったKamelle

ドイツのカーニバルは、見に行くよりも参加して楽しむのが醍醐味。幼稚園や学校ではカーニバル週間中は仮装が許可され、現地の幼稚園に通うわが家の娘も大好きなキャラクターPeppa Pigのドレスを着て登園しました。子どもたちも先生も思い思いのコスチュームで集合。歌って踊って、幼稚園でのカーニバルパーティーを楽しんだようです。

すっかりカーニバルが大好きになった娘と共に今年は連日パレードを見に行き、お友だちと仮装して集まって、お祭り騒ぎを楽しみました。クリスマスと新年が明け、春の訪れを待つまでのドイツは暗くて寒く、毎日どんより。きっとこの華やかなお祭りには、そんな雰囲気を吹き飛ばす役目があるのだろうなと感じました。多くの人々に愛され、第五の季節といわれる理由がよく分かった気がします。

石井 いしい めぐみ
出版社勤務ののち、夫の駐在に伴い2019年7月に渡独。現在は、デュッセルドルフ生まれの3歳と0歳の娘の子育てに奮闘中。趣味はライン川での散歩と、パンやお菓子を焼くこと。
 
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