Hanacell

バリンシュタット海外移住博物館

1850~1939年にかけて、ドイツあるいは近隣諸国から、約500万もの人がアメリカへの移住を目指してハンブルクから船出しました。まだ飛行機がなかったこの時代、ヨーロッパの人々はまずハンブルクを目指してやって来て、宿泊しながら船を待ち、ここから船出して行ったのです。このアメリカに渡る船を待った人々の宿泊施設の跡地に2007年7月、新しく博物館がオープンしました。当時の宿泊施設内の様子や人々の所有物、服装、新聞記事などが展示されています。移住者センターの創設者アルバート・バリンの名にちなんで、この博物館はバリンシュタット(バリンの街)と命名されました。新しい博物館らしく、随所に映像と音声のハイテク機能が駆使されています。例えば、最初のホールに入ると、一気にタイムスリップしたかのように、当時の服装をまとったマネキンが展示されています。ホールの中にたくさん人がいると、どれが来館者でどれが作り物か見分けがつかないほどです。そして、そのマネキンの近くにあるボタンを押すと、アメリカに旅立つ前の期待や不安などをそれぞれの立場で話してくれます。彼らは、貧困や宗教上の理由から自由の地を目指して出発しました。終盤のホールでは、同じ人たちのアメリカ到着後の声を聞くことができます。旅立つ前の声と合わせて聞くと、より一層興味深いでしょう。楽しく、かつ勉強になる博物館なのですが、入場料が高いのが玉に瑕(きず)です。

館内最初のホール
館内最初のホール

アクセスはSバーン3番のVeddel駅からすぐですが、せっかくなので当時の人々に思いを馳せて、船で渡るというのはいかがでしょうか?Landungsbrückenの10番の船着場からバリンシュタットへの周遊船が出ています。エルベ川を遊覧し、博物館を見学後、また船に乗ってハンブルクへ。船酔いの激しい方にはお薦めできませんが、それも当時の人々のご苦労を偲ぶ一端となるのかもしれません。

Auswandererwelt BallinStadt Hamburg
Veddeler Bogen 220539 Hamburg
大人12ユーロ 子ども7ユーロ(5歳~ 12歳)
周遊船:1周1人8ユーロ(6歳以下、大人1人につき2人まで無料)
www.ballinstadt.de

博物館の外観
博物館の外観

博物館前の船着場
博物館前の船着場

井野さん井野 葉由美(いの はゆみ)
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?
 
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