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絶品! ハノーファーの自家焙煎コーヒー

ドイツ人はコーヒーが大好き。国民1人当たりのコーヒーの消費量はビールを上回ると言われ、近年では美味しいコーヒーを求める人々の需要に応えるべく、上質なコーヒーを提供するカフェが増えています。ハノーファーのコーヒー専門店「ハノーファー・コーヒー工房(Hannoversche Kaffee Manufaktur)」は世界各地から輸入し、自家焙煎した豆を販売しており、併設のカフェでは極上のコーヒーが楽しめます。

コーヒーの良い香りが漂う店内
コーヒーの良い香りが漂う店内

現在、コーヒー文化は第3の波に入ったと言われています。第1の波は大量生産・消費時代で、インスタントコーヒーに始まり、ドリップコーヒーが普及しました。第2の波はスターバックスに代表されるシアトル系コーヒー文化の浸透。カプチーノやラテ・マキアートなど、様々な楽しみ方が広まりました。そして現在の第3の波は、「豆からカップまで」を合言葉としたコーヒー消費の個性化。各自が豆の質や焙煎方法、淹れ方、カップなどにこだわりを持つようになり、値段が多少高くても、丁寧に焙煎されたコーヒーに人気が集まっています。

上質な豆を使ったラテ・マキアート
店自慢の上質な豆を使ったラテ・マキアート

ハノーファー・コーヒー工房のオーナーはアンドレアス・ベルント氏。もともと広報マンとして会社勤めをする傍ら、趣味で焙煎の修業をしていたという彼は、ウィーンでコーヒーソムリエの資格を取得し、2013年3月に脱サラして起業しました。今では従業員5人を抱えるコーヒー専門店に成長し、ブンデスリーガ・サッカーのハノーファー96やアイスホッケーのスコーピオン、ハンドボールのTSVハノーファー・ブルクドルフなど、地元チームと提携。同店のコーヒーを選手たちが飲んでいるほか、チームのロゴシールを貼った豆を販売しています。

コーヒー専門誌が主宰する賞を獲得し、ニーダーザクセン州美食大使に選ばれた豆「メランゲ・ハノフェラ(Melange Hanovera)」やオーガニックの豆など35種類を揃え、中央駅前の百貨店カウフホフやスーパーのエデカ、オーガニックストアのデンツ、市内のカフェ・レストランに卸しています。店の人に聞くと、酸っぱくないコーヒーを求める人が多いそうですが、酸味も重要な要素の1つなのだそうです。ベルント氏いわく、通常の工場では600度の熱で1~3分間に一気に焙煎するところを、同店では190度以下で20~25分掛けて焙煎しているとのこと。胃に負担を掛けるタンニン酸は20分以上焙煎すると消え、飲みやすくなります。コーヒー好きな人にお勧めです。豆は250gで5.50ユーロ~。カフェでは、エスプレッソ1杯1.50ユーロ~。

Liepmannstr. 21, 30453 Hannover
http://hannoversche-kaffeemanufaktur.de

田口理穂(たぐち・りほ)
日本で新聞記者を経て1996年よりハノーファー在住。社会学修士。ジャーナリスト、ドイツ語通訳。著書に『市民がつくった電力会社: ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命』(大月書店)、共著に「お手本の国」のウソ(新潮新書) など。
 
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