Hanacell

没後300年の記念展示など 市内はライプニッツ一色

哲学者、数学者、科学者として世界的に有名なゴットフリード・ヴィルヘルム・ライプニッツは、1716年11月14日にハノーファーで死去。没後300年を迎えた今年、ハノーファーでは展示会や講演会、朗読、コンサートなどの多彩な催しが開かれています。

ライプニッツは1646年ライプツィヒ生まれ。大学で数学、哲学、法学、史学を学び、博士号を取得後、1668年よりマインツ選帝侯に仕えました。パリに移った後、1676年よりハノーファーに移住し、1716年に亡くなるまでハノーファー宮廷での仕事に従事しました。微分積分法を発見し、二進法を確立。弁新論やモナドロジー(単子論)など様々な思想を発表。学問の枠にとどまらず、政治や外交の場でも活躍しました。

ライプニッツ
没後300年を迎えたライプニッツの肖像画

ハノーファー旧市街にあるライプニッツハウスは、もともと1499年に建てられたもの。1698年から亡くなるまで、ライプニッツは2階に住み、住居兼仕事場として愛用していました。建物は第二次世界大戦で破壊されましたが、戦後忠実に再現され、現在は外国からの大学関係者の住居となっており、学術関連の催しも開かれています。

私の母校であるハノーファー大学は2006年よりライプニッツの名前を冠し、ゴットフリード・ヴィルヘルム・ライプニッツ・ハノーファー大学となりました。大学のロゴにはライプニッツ直筆の二進法がデザインされています。本校舎にはライプニッツの常設展があり、ライプニッツの発明品の模型が展示されています。17世紀に発明された機械仕掛けの計算機は、数字を入れて回すと答えが出る仕組み。複雑かつ精巧な機械で、現在の計算機の基盤となるものです。

ライプニッツの計算機の模型
ハノーファー大学にあるライプニッツの計算機の模型

ハノーファーにあるニーダーザクセン州立図書館もゴットフリード・ヴィルヘルム・ライプニッツ図書館と名付けられています。3年の改装工事を経て、今年6月21日に開館したばかり。ライプニッツの文書が保管されており、そのうち、様々な人々と交わした書簡約2万点が、2007年ユネスコ記憶遺産に認定されました。同館でも12月31日まで、ライプニッツにまつわる展示が開かれています。

市内南西部の聖ヨハネス教会にはライプニッツのお墓があり、11月12日までの毎週土曜日午後2 時より、ライプニッツについてのガイドがあります。また、地元のクッキー会社バールゼンによってライプニッツと名づけられたクッキーもあります。特にチョコレートのかかったクッキーが人気で、全国のスーパーマーケットで販売されています。

このようにライプニッツの影響は市内のあちこちで見られます。学術都市を自負するハノーファー市にとって、ライプニッツはなくてはならない存在なのです。

ハノーファー市の公式サイト(ドイツ語): www.hannover.de
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