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けん玉コンテストが開催世界記録保持者の窪田さんも

先日ハノーファーでけん玉コンテストが開かれました。けん玉世界記録保持者で、けん玉を世界に広める活動をする窪田保さんの来独に併せて開催。近郊はもちろんベルリンやデンマークなど遠方からも、初心者からプロまで50人以上のけん玉好きが集合しました。1対1の勝負で相手の技を真似たり、規定技を披露したり、大いに盛り上がりました。

勝ち抜き大会で盛り上がる参加者たち
勝ち抜き大会で盛り上がる参加者たち

ドイツでは毎年ドイツ大会が開かれていますが、今回は窪田さんの訪問に合わせ、交流会を兼ねた場となりました。「うさぎとかめ」の歌に合わせた技「もしかめ」連続8時間の世界記録を2003年に樹立した窪田さんは、現在は長野県在住。12年に「GLOKEN グローバルけん玉ネットワーク」を設立し、けん玉を世界に普及すべく尽力しています。ドイツ、フランス、オランダを10日ほど周る初の欧州ツアーでけん玉愛好家と交流しました。

華麗な技を披露する窪田保さん
華麗な技を披露する窪田保さん

窪田さんは「技ができるとうれしい。できた! という思いが、世界共通の面白さだと思う。けん玉はシンプルだけど、やればやるほどいろんな技ができるようになる」と魅力を語ります。欧米では、けん玉はスケートボートのようにストリート系スポーツの一種に分類され、若者の間でかっこいいと人気です。米国でブームになり、7、8年前から欧州でもはやり始めました。「外国では先入観なく自由に楽しんでいる感じがする」と窪田さんは言います。確かにフリースタイルの派手な技は格好良く、見ていてほれぼれします。一方、日本では子供の遊びとのイメージがいまだ根強く、けん玉をしていると言うと変な目で見られることもあったそうです。しかし、競技用けん玉がこれまで100万本売れていることなど、日本でも裾野は広がっているようです。

ハノーファーでは毎週木曜日、けん玉コミュニティーの約10~20人のメンバーが駅裏の広場で練習しています。これほど仲の良いグループはないと評判だとか。代表のオレ・ベールさんは「けん玉は奥が深い。一人でも、みんなともできるし、勝負することもできる。けん玉を通してオランダやイスラエルなど他国の人と知り合い、世界が広がった。いつか日本の世界大会に出場したい」と語ります。

デンマークから参加した2014年の世界王者メーチル・メイさんは、けん玉を始めて5年で世界一に輝きました。「けん玉をフェスティバルで初めて見たとき、すごいと思った。目標を定め、練習し、達成する、というサイクルも楽しい。自分で新しい技を生み出せるのも面白く、シンプルなだけに、大きな可能性がある」と絶賛。独自のけん玉ブランドKROMを展開しています。

日本で生まれたけん玉が、世界でこんなに人気があるのはうれしい限りです。最後に、窪田さんからのメッセージです。「久しぶりに、けん玉をしてみませんか」

GLOKEN グローバルけん玉ネットワーク: www.gloken.net

田口理穂(たぐち・りほ)
日本で新聞記者を経て1996年よりハノーファー在住。社会学修士。ジャーナリスト、裁判所認定ドイツ語通訳・翻訳士。著書に『市民がつくった電力会社: ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命』(大月書店)、共著に「お手本の国」のウソ(新潮新書) など。
 
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