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週末の社会見学 —バイエルン州議会議事堂

10月16日(土)、「マキシミリアネウム(Maximilianeum)」ならびにバイエルン連邦州議会議事堂(Landtag)の一般公開が行なわれました。マキシミリアネウムという建物は、市内西側に延びる目抜き通りであるマキシミリアン通りや、それと交差して横たわるイザール川をはじめ、ミュンヘンの旧市街を一望できる小高い丘の上に建っています。ここにはバイエルン州議会議事堂がありますが、建物の所有者はマキシミリアネウム財団(Stiftung Maximilianeum)で、州議会はここを間借りしているわけです。さらにここは、マキシミリアネウムアカデミック財団(Studienstiftung Maximilianeum)とヴィッテルスバッハ記念財団(Wittelsbacher Jubiläumsstiftung)の奨学生のための学生寮も備えています。こんなに素晴らしい寮も、なかなかないでしょう。

さて、三層階に分かれた州議会議事堂ですが、議長執務室から本会議場、豪華な広間、議員食堂、そして静寂を保つ十字架の掛かった小さな部屋まで、その内部を見学できるようになっていました。本会議場では訪問者と議員との質疑応答の機会が設けられていたり、議事録を作成する速記係の仕事も見学できるようになっていました。

ミュンヘン
本会議場での質疑応答の様子

このイベントの冒頭の挨拶で州議会議長のバルバラ・シュタム氏(キリスト教社会同盟=CSU)は、「この一般公開が、政治不満に対する解決策になれば」と述べていました。CSUと言えば、州首相のゼーホーファー氏の「移民は不要」発言が問題になったばかりでもあります。シュタム氏の温和で誠実そうなイメージと、来訪者へのハート型レープクーヘンの配布で、名誉は挽回できるのでしょうか。人が食べ物に釣られやすいのは万国共通のようで、広間で行なわれていた各政党の広報活動でも、SPD(社会民主党)は焼きたてワッフル(SPDの文字が浮き彫りになっていました)、CSUはレープクーヘンを配布しており、それらを目当てに人々の行列ができていました。

お菓子と色とりどりの風船を手にした子どもの姿も多く見られました。ドイツのイベントでは、子どもたちの関心を引く工夫が随所に施されているという印象を受けますが、それはこのイベントでも見受けられました。子どもにとっての日常—学校に通い、教育を受けること—自体が政治とつながっていることや、州議会が身近な存在であることが、クイズなどの遊びを通して彼らに伝わるようプログラムが組まれているようでした。

雨天にもかかわらず、約9000人もの訪問者を記録したこのイベントは、主催者側にも期待以上の成果をもたらしたようです。

www.bayern.landtag.de
www.maximilianeum-online.de

ミュンヘン
モザイクが美しく輝くマキシミリアネウム

さかいざわ はる
2004年よりミュンヘン在住。主婦の傍ら、副業でWEBデザイナー。法律家の夫と2人暮らし。クラブ通い、ゴルフが趣味のおばさん。
 
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