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ドイツニュースダイジェスト
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Mo. 21. Mai. 2012

テイスティング

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ドイツワインは、ドイツワインであるというだけで、ちょっと損をしています。大量生産の、安価で深みのない甘口ワインのイメージがあまりにも強すぎて、ドイツワイン全体がそのようなものだと誤解されているようです。誤解を解消する最良の方法は、テイスティングをすることに尽きるでしょう。レストランで提供しているグラスワイン、ワインショップでの試飲、あるいはお祭りのワインスタンドなどで、未知のドイツワインを見つけたら、ぜひ試してみてください。

本格的なテイスティングでは、外観、香り、味の3つのステージをそれぞれ評価します。外観は色のニュアンスと清澄度などを、香りはその強弱、クリアさ、質などを、味は、やはりその強弱、クリアさ、質、そして後味の長さなどを 確認します。また、こうした基本的なチェック事項のほかに、ワインが具体的にどんな色で、どんな香りや味がするか、全体の調和がとれているかなど、気づいたことをメモします。

香りを表現するとき、アロマ(Aroma)やブーケ(Bukett/ブケット)という用語を使うことがあります。ワイン評論家マイケル・ブロードベント氏は著作『ワインテイスティング』の中で、アロマを「ワインに表れるぶどう由来の香り」、ブーケを「発酵後の熟成の過程で表れる香り」と定義しています。でも、この二つの用語は混同して使われており、ブロードベント氏自身も例外でない、とコメントしているほど。ドイツのワイン辞典をひも解くと、アロマもブーケも「ワインの香りと味の印象の総合」と定義されていますが、基本的には、香り(=アロマ、ブーケ)と味は、別個のもの、というのが学者たちの見解です。ちなみにドイツのソムリエ養成講座などでは、ぶどう由来の香りをプリメアアロマ(Primäraroma)、発酵を経て生じる香りをゼグンデアアロマ(Segundäraroma)、そして熟成によって生じる香りをテルティエアアロマ(Tertiäraroma)と分類して教えているそうです。

ドイツでは、ムスカテラ種、ゲヴュルツトラミーナ種など、ぶどうにもワインにもその個性的な香りがしっかり表れる白ぶどう品種が栽培されています。このようなワインをブケットワイン(Bukettwein)と言うことがあります。また、リースリング種などは、発酵、熟成を経て、果汁からは感じられなかった思いがけない香りが立ち表れてきます。収穫時期の違いによっても、香りは異なってくることがあります。

外観と味もそうですが、香りと味は特に密接な関係にあります。味わうという行為は、外観や香りによって予測される味を確認する作業でもあります。香りとして感じられた印象は、味に感じられる場合も、そうでない場合もあります。また、酸味、甘み、苦み、タンニンのように、外観や香りからはっきり予測がつかない味わいの要素もあります。

次回は、実際にドイツワインにはどんな香りと味が潜んでいるのかを探ってみましょう。

Weingut Villa Niederberger ヴィラ・ニーダーベルガー醸造所
(プファルツ地方)

ヴィラ・ニーダーベルガー醸造所

企業グループ、ニーダーベルガー社が新しくスタートさせたブティックワイナリー。同社はほかにも、バッサーマン=ヨルダン醸造所などの老舗ワイナリーを所有している。ヴィラ・ニーダーベルガー醸造所のぶどう畑はたったの1ヘクタール、ぶどう樹は3000本だけ。醸造家に抜擢されたのは、かつてミュラー=カトワール醸造所で腕を振るったハンス=ギュンター・シュヴァルツ。完璧なまでに整備されたぶどう畑と、「なるべく何も施さず、しかし、しっかり見守る」というミニマルな醸造手法から、毎年、その年らしさのあふれるワインが誕生している。

Haardter Str.13, 67433 Neustadt
Tel. 06321-877114
www.villa-niederberger.de


2006 Neustadter Mönchgarten Rosé
2006年産 ロゼ(ほんのり甘口)12€

2006 Neustadter Mönchgarten Rosé

シュペートブルグンダー30%、メルロー30%、カベルネソーヴィニヨン20%、レンベルガー、サンローラン各々10%のブレンドロゼ。ヴィラ・ニーダーベルガー醸造所でちょっとずつ収穫された赤を合わせ、爽やかなロゼに仕立てた。糖度102エクスレで収穫し、自然に発酵が止まったために、ほのかな甘口ワインに仕上がった。フレッシュなイチゴの香りあふれる夏向きのワイン。
 
岩本順子(いわもとじゅんこ) 翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。
www.junkoiwamoto.com
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