Hanacell

緑の党議員がスノーデン氏と面会
政府、ドイツへの受け入れは否定

緑の党のハンス=クリスチャン・シュトレーベレ連邦議会議員が10月31日、ロシアの首都モスクワを訪れ、現在1年間の期限付きでロシアに亡命中の元米国情報機関職員のエドワード・スノーデン氏と面会した。スノーデン氏はシュトレーベレ議員に書簡を託し、「ドイツ側に話をする用意がある」との意思を表明した。

スノーデン氏とシュトレーベレ議員はこの日、モスクワ某所で3時間に及ぶ面談を行った。スノーデン氏はシュトレーベレ議員に託した書簡の中で、「米情報機関に勤めている間、構造的な不法行為が行われていることを確信し、良心に基づいて告発するに至った」と記している。さらに「情報公開によって、私に対する迫害キャンペーンが行われるようになった。(中略)これらの事態を収拾するために、あなた方の国でお話しすることができれば嬉しく思う」とし、ドイツを訪れ、米情報機関の情報収集の実態について話す用意があることを綴っている。

これを受けて米国当局は、機密情報を漏えいさせたスノーデン氏に対し、改めてその身柄を本国に移送することを求める声明を発表。一方、連邦議会内の諜報活動調査委員会のメンバーでもあるシュトレーベレ議員は、米国をはじめとする各国に対して、超法規的措置を取ってスノーデン氏の罪を問うことをやめるよう求めた。

キリスト教民主同盟(CDU)のショッケンホフ副院内総務は、スノーデン氏をドイツに招くことに反対の意を表明。フリードリヒ内相(キリスト教社会同盟=CSU)は、「スノーデン氏が話す用意があると言うのならば、その機会を設けるようにしたい」と述べつつも、同氏のドイツ亡命に関しては認可しないとしており、その理由として「スノーデン氏は政治的迫害を受けているわけではなく、亡命申請権がない」としている。

なお、スノーデン氏による最新の情報開示により、米当局がメルケル首相(CDU)の携帯電話を盗聴していたと報道されたことを受け、公共放送ARDの世論調査では、ドイツ人の61%が「もう米国を信用できない」として不信感を表明。「米国が信頼できるパートナーである」との見解を持つ人は35%にとどまった。

 
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