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連邦軍士官がシリア人難民に偽装 反外国人テロ行為企てる

(デュッセルドルフ 5月3日)連邦刑事局(BKA)と軍事防諜機関(MAD)は、28歳の連邦軍中尉フランコ・Aを、テロ行為を企てた疑いで逮捕した。フランコ・Aは極右的思想から、オーストリアで不法に武器を購入した上で、ドイツ国内でシリア人難民の身分を手に入れていたことが明らかになった。

4月28日付のヴェルト紙が伝えた。

フランクフルト検事局はフランコ・Aを、国家に対する暴力行為を企てた容疑と武器の違法所持、そして詐欺の罪で捜査。フランコ・Aは4月26日に軍事教練を受けていたバイエルン州ウンターフランケン地方で逮捕されたが、本来フランスにある狙撃兵大隊に配属されるはずだった。警察はこの日、ドイツ、フランス、オーストリアで捜査を実施し、16の証拠を押収。さらに協力者と見られるオッフェンバッハ出身の24歳の大学生を逮捕した。

フランコ・Aは今年1月、ウィーンを旅行しており、その帰りに、ウィーンの空港のトイレにピストルを隠した。2月3日、それを取りに戻ろうとしたところを逮捕された。この際に取られた指紋から、Aの指紋がすでにドイツでシリア人難民として登録されている指紋と一致することが発覚。これにより、Aが奇妙な「二重生活」をしていたことが明らかになった。

Aは2015年12月30日にヘッセン州ギーセンの難民受け入れ施設で、シリア内戦から逃れてきた難民として登録を行なっていた。この際、アラビア語を話せずフランス語を話していたが、その理由として「自分はシリアのキリスト教徒の一族の出身だ」と説明していたという。その後、バイエルン州のツィルンドルフで難民申請し、応急的保護を適用されていた。これによって「シリア人難民」の身分を手に入れ、難民宿泊施設の居住権と社会保障手当を受けていたという。捜査当局はフランコ・Aが、難民の身分を利用し、ドイツ国内で外国人への憎悪をあおる犯罪を計画していたとみている。

連邦軍内における過激派やテロリスト、またはスパイの動向を調査しているMADによると、フランコ・Aはこれまで疑惑を持たれた経緯がなく、要注意人物のリストにも挙がっていなかったという。
 
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