【ベルリン 2月5日 時事】4、5両日のドイツのメルケル首相訪日をめぐり、複数の独メディアが4日、論評などを掲載した。自国優先主義を強める米国や中国、ロシアと欧州との関係が揺らぐ中、「日本から助けが来た」(日刊紙ターゲスシュピーゲル)など、国際秩序維持や自由貿易推進での連携に期待した好意的評価が目立った。
ターゲスシュピーゲルは、欧州の日本への関心は近年高くなかったが、「今目を向けることは有用だ。日本は国際秩序の危機に対する答えを見つけ、欧州の理想的なパートナーとなった」と評価。「ロシアや中国、最近では米国により危機にさらされている秩序を守ることは、日欧にとって死活的に重要だ」とした。
公共放送ZDFは「(日本は)自由貿易推進の頼もしい仲間で、メルケル氏にとって今回の訪日の重要性は大きい」と紹介。また、高齢化や人手不足、デジタル化など「両国の抱える課題は似ている」と指摘した。
また、DPA通信は、国内の支持基盤が安定している安倍晋三首相は「メルケル氏にとって、激変する世界での安定の重し」と表現した。
15 Februar 1092号
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