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ドイツニュースダイジェスト
Di. 28. Jun. 2016

長谷部誠インタビュー

昨シーズンのブンデスリーガ1部の覇者、
VfLヴォルフスブルクに所属する長谷部誠選手。
移籍から2年、常に第一線で活躍し続ける長谷部選手に、
サッカーに対する想い、ドイツでの経験、
2010年の目標などについて語っていただきました。
(編集部:高橋 萌)

── 長谷部選手、明けましておめでとうございます。ドイツに移籍してきてから早2年、ヴォルフスブルクでの暮らしはいかがですか?

もうだいぶ慣れました。何もない小さな街で、静かに過ごしています。

── まさに、サッカー漬けの毎日という感じですか?

そうですね。サッカーに集中できる環境なので、そういう意味ではすごく良い所で生活できていると思います。

Theme1長谷部誠とサッカー

── 長谷部選手にとって、サッカーの魅力とは?

僕は3歳くらいからサッカーを始めて、物心ついた頃にはもう、サッカーしかしていませんでした。だから、生活の一部としてそこにあるもの、「空気」みたいな存在です。小さい頃、周りの皆はテレビゲームに夢中になったりしていたけど、それも一切やった覚えがありません。遊びもサッカー。毎日、公園に行ってはボールを蹴っていました。本当にサッカーがないと生きていけないくらいなんです。

── かれこれ20年以上、サッカーひと筋なのですね。

そう。だからサッカーを辞めたら、いったい自分に何が起こるんだろう・・・・・・って(不安を)感じますよ。

── そんな中、ご自身の中で特に印象に残っているプレーは?

ドイツに来てから、1番最初に点を取ったときのことです(2008年4月27日、レヴァークーゼン戦)。全然、良いゴールじゃなくて、ファウルっぽかったんですけど、すごく嬉しかった。

── 昨年末には、日本代表としても初ゴールを決めましたね。

何度も代表として試合に出ていたのに、なかなか点を取れずにいたので、その時は「嬉しい!」というより、ホッとしました。とりあえず(点が)取れて良かったです。

── 海外でプレーしようと思ったきっかけは?

環境を変えたかったというのが1番の理由です。これまでも、環境を変えることで成長してこれたので。移籍前、日本では浦和レッズという国内のトップチームにいたため、それ以外と考えたとき、海外しかなかった。何事も挑戦だと思って決めました。


2009年11月7日、ホッフェンハイム戦
2009年11月7日、ホッフェンハイム戦
©Thomas Kienzle/AP/Press Association Images


Theme2長谷部誠とブンデスリーガ

── ブンデスリーガを選んだのはなぜですか?

ドイツかイタリアかという二択の中で、ドイツの方が自分の性格に合っていると思ったからです。自分は結構せっかちな性格なので、時間にルーズなのにはイライラしてしまうんです。だからイタリアよりドイツ。それと、監督(当時のマガト監督)がすごく欲しがってくれていたというのも大きかったです。

── ヴォルフスブルクはどんなチームですか?

気さくでやさしい、いいヤツばかりです。いろんな国から選手が集まっていて、スペイン語とかポルトガル語とかが飛び交っています。ほかのチームが注目していないところから良い選手を狙うのが、うちのチームは好きみたいですね。

── 今のポジションについては、どうお考えですか?

僕はどちらかというと攻撃が好きなので、今は(ヴォルフスブルクで)中盤の中でも後ろの方のポジションでプレーしていますが、できればもっと前が理想的です。ただ、自分に合っているのは、やはり理想よりもう1つ後ろのポジション、つまり今の位置かなと思っています。

── マイスターシャーレを手にした感想は?

ずっしりと重たかったです。優勝したときは、「信じられない」という気持ちでした。今でもちょっと信じられないくらい。移籍して2シーズン目で優勝できるとは思っていなかったし。僕が移籍してきたときには、降格争いをしていたチームだったんですよ。あのシーズンはどんどん若手が成長してきて、その勢いで優勝することができたのだと思います。

── 街中が緑に染まった優勝パレード、盛り上がっていましたね?

あのパレードは、すごく疲れました。チームにとって初優勝だったので、たぶん段取りが上手くできていなかった。スタジアムから市役所に行くのに、普通は車で2分で行けるところを2時間くらいかかったんです。途中でサポーターが乗り込んできたり、パレードの進行を止められたり。セキュリティーも全然整っていなくて、あれは、正直つらかったです(苦笑)。

── まあ、それもお愛嬌ということで。人口13万人の街に、それを超える数の人がパレードに詰め掛けた。チームの歴史に残る、初めてにして最高の瞬間だったのですから。


初のリーグタイトル
2009年5月23日、クラブ史上初のリーグタイトル獲得を喜ぶ
長谷部選手(2列目の右から2人目)ら、VfLヴォルフスブルクの選手たち。
©Frank Augstein/AP/Press Association Images


Theme3長谷部誠と世界

── ドイツに来て、ご自身の中で変化を実感することはありますか?

激しいブンデスリーガでの試合を経験して、フィジカルな面は強くなったと思います。局面での1対1をドイツではすごく求められる。そこで負けたら、試合でも負ける、と。だから自分も1対1に対するこだわりは強くなりました。プレー中に心掛けていることは、「気持ちで負けない」こと。

── 次はどこでプレーしてみたいですか?

今後、ドイツからステップアップするとしたら、イングランドかスペインのリーグしかないので、どちらかだと思います。でも、今はドイツで、もっと自信を持てるくらいのプレーをしないと、次のステップを目指す気持ちにはなれないですね。

── 長谷部選手にとって、W杯はどんな意味を持っていますか?

W杯はやはり、日本という国を背負ってプレーできる場であり、世界で1番のスポーツの祭典。世界的に盛り上がるイベントの1つであるW杯に自分が参加できるというのは、とても誇りに思えることです。楽しみでもあるし、責任を持ってプレーしたいと思っています。

── ずばり、「岡田ジャパン」はどうですか?

そうですね。岡田監督になってから、もう3年くらい経ちますが、すごく良いチームだと思いますよ。皆、サッカーに対してすごく熱い情熱を持っているし、真面目だし。真面目だからこそ、おとなしい部分もあるんですけど。とにかくサッカーに対する気持ちの強いやつらが集まっています。

Theme4長谷部誠の2010年

── 2010年の意気込みをお聞かせください。

今年は、W杯という大きな大会がある年です。もちろん、まずは代表メンバーに選ばれなければ意味がないので、そのために、ドイツでしっかり良いプレーをして、けがをしないように気を付ける。そしてW杯に出場し、世界の人たちに日本はこんなにできるんだというところを見せてやりたい。そういう強い気持ちを持って、今年はプレーしたいと思います。

── 読者の皆さんにメッセージをお願いします。

僕はヴォルフスブルクに住んでいるので、皆さんに会う機会はなかなかないと思いますが、どこかで見掛けたら声を掛けてください。日本人として、一緒にドイツで頑張りましょう!そして、これからも応援してください!!

サッカーに対する、ひた向きな情熱が言葉の端々から伝わってくる。よどみなく語られる今後の目標、現状に対する冷静な分析からは、プロ意識の高さと、自分の力で築いてきた確固たる自信が垣間見られ、貫禄さえ感じさせる。世界が注目するMF長谷部 誠、25歳。まだまだドイツで頑張ると宣言してくれた彼の今後の活躍に、今年もますます目が離せない。

Profile

身長・体重 179cm・72kg
血液型 O型
現所属 VfL Wolfsburg(2008~)
経歴 浦和レッズ(2002~07)
ポジション MF
背番号 13
利き足 右足
所属チームHP www.vfl-wolfsburg.de

MAKOTO HASEBE
1984年1月18日生まれ、静岡県藤枝市出身。
2006年からは日本代表としても活躍中。



Profile

ドイツ語力:相手が言っていることはだいたい分かる。完璧にドイツ語をマスターしようとはしておらず、男性・女性・中性名詞を覚えることは諦めているとか。

好きなドイツ料理:ソーセージ。ミルヒライス。ミルヒライスについては、「最初は、何だこれ? と思っていたけど、今は大好き」と言う。試合前、ホテルで絶対に食べるそうだ。

お酒:あまりお酒が好きではない。ビールも苦手。「皆から、ドイツにいるのにもったいないって言われる」と本人も残念がっている。

休日の過ごし方:何もない街(本人談)ヴォルフスブルクから出て、ベルリンやハンブルクに買い物に行ったり、何もしないで1日中休んでいることも。

趣味:昔は趣味もサッカーという感じだったが、ヴォルフスブルクで生活する現在は、本を大量に読むという読書家。

憧れの選手:小さい頃はマラドーナ(アルゼンチン)。日本人選手では、三浦知良、中山雅史の両選手。

目標とする選手:リヴァプールのジェラード(英国)。「ダイナミックなプレー。攻撃も守備も両方できて。中盤の選手でありながら、点が取れるところが良いですね。目指すプレースタイルにぴったり」と絶賛する。

ブンデスリーガでの注目の選手:チームメイトのジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、ブレーメンのエズィル(ドイツ)。

好きなチーム:リバプール、アーセナル、バルセロナ。

これまでに訪れた国の数:「もう、分からないですね。色々な国に行かせてもらって、ほんと、『サッカー』には良い経験をさせてもらっています」と、大きな笑みを浮かべる。

 
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