ついにサマータイムも始まり、少しずつ気温も上がって春を感じられるようになりましたね。長くて寒かったこの冬、どうしても落ち込むことが多くなってしまったので、自分のために定期的に花を買い、自宅に飾るようにしていました。そのおかげで冬を乗り越えられたと言っても過言ではないくらい、生き生きと咲く花のエネルギーに助けられ、そこから花屋さんに行くことが日々の楽しみになってきています。そんななかでもっといろいろな植物を見てみたいと思い、ずっと行ってみたかったベルリン植物園に足を運びました。
奥に見える大きなアーチ状の建物が大温室。2009年に大規模な改修工事が行われ、歴史的外観を保ちながら内部環境がアップデートされました
ベルリン植物園(Botanischer Garten Berlin)は、ベルリン南西部のダーレム地区にあり、広さは約43ヘクタールで、約2万種の植物を保有しています。園内には植物博物館も併設されているのですが、そちらは改修工事中のため2027年頃まで全面閉鎖されているようで今回は入れませんでした。
植物園に到着したら、何てのどかな場所なんだろう、と思わずホッとしてしまう自分がいました。園内中央にある大温室(Großes Tropenhaus)に辿り着くまでの屋外エリアは歩くのが気持ち良く、所々にピクニックをしたり横になって休憩したりできる芝生があります。圧倒的な存在感のある大温室はなんと100年以上も前、1907年ごろに完成したもので、巨大なガラスと鉄でできています。ヤシ、ツル、巨大な竹など、世界中の熱帯植物が高さ25メートルの天井に向かってのびのびと育っていました。
温室内には池もあり、水が流れる音が心地良く響いています
大温室の周辺には14の異なる温室があり、個人的にはサボテンハウス(Kakteenhaus)がとてもユニークで面白かったです。メキシコや南米から遠く離れたベルリンに来て、元気に育っている色とりどりで奇妙な形のサボテンたち。かっこいいだけではなくユーモラスでヘンテコなその佇まいから、さまざまな形の美しさを感じました。
赤くて柔らかい毛に覆われた花を咲かせるベニヒモノキ
外庭には世界各地の植生を再現しているゾーンがありました。花はまだあまり咲いていませんでしたが、もう少し暖かくなったらここを歩きたい! と思いました。平日ということもありとても静かな印象でしたが、カフェが閉まっていたほか、改修工事の途中の様子などが見受けられました。調べてみると、ベルリン植物園はベルリン州政府の財政緊縮策の影響で予算が削減され、運営に打撃を受けているそうです。このベルリンの豊かな植物のオアシスを決して無くしてはならないと心の底から思います。



インベスト・イン・ババリア
スケッチブック
中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『






