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馬の風に吹かれて ベルリン・カールスホルスト競馬場

今年のメーデー5月1日は、午年らしく、友人に誘われベルリン東部のカールスホルスト地区にあるカールスホルスト競馬場(Trabrennbahn Karlshorst)に行ってきました。この地区は緑豊かな住宅地で、第二次世界大戦の終結に関わるドイツ・ロシア博物館があることで知られているほか、東ドイツの面影を感じさせる建物も多く残っています。

全長約1200メートルのコースを馬は二輪車を引いて駆け抜けます全長約1200メートルのコースを馬は二輪車を引いて駆け抜けます

ベルリンで3番目に大きな競馬場とされるカールスホルスト競馬場では、1894年には障害競走が行われるようになったといいます。ドイツ再統一後は財政難に直面し、敷地の一部が売却・解体されましたが、現在は残された施設をベルリン・カールスホルスト乗馬公園協会が運営しています。ここで巨大なフリーマーケットが定期的に開催されていることは知っていましたが、実際に馬を見に来たのは初めてでした。

競馬場と聞くと、賭博が絡み、殺伐とした雰囲気なのかなと最初は少し身構えていましたが、いざ着いてみると子ども連れも多く、家族が休日に公園に遊びにきているような大変和やかな雰囲気。というのもカールスホルスト競馬場では、馬たちが時速60〜70キロ前後で走る一般的なギャロップ競馬とは違い、馬が二輪車を引いて時速45〜55キロ程度で走るトロット競馬を見ることができます。トロット競馬は馬が左右の脚を対角線に交互に出す速歩(トロット)で行われ、馬たちは全力疾走するのではなく、あくまで早歩きなのです。

Berlin-Karlshorst駅から徒歩数分で競馬場の入口に到着しますBerlin-Karlshorst駅から徒歩数分で競馬場の入口に到着します

緩やかなスピードとはいえ、実際に馬が駆ける姿を見るのは迫力があります。見るだけのつもりでしたが、1ユーロから気軽に賭けられるとのことで、せっかくなので試してみることにしました。選んだ馬が一定順位以内に入れば的中の複勝を購入し、見事1位に! しかし単勝を買えばなんと23倍となっていたことが分かり……こうして人はギャンブルに惹かれていくのだと妙に納得してしまいました。

大きな観客席の奥の館内には、馬券売り場やモニターがある室内エリアがあり、ここでは真剣な表情を浮かべている方が多く見受けられます。のどかな雰囲気のなかで馬が走る一方で、確かにそこにはお金が動いているという現実も同居していることを思い出させてくれました。それぞれがそれぞれの目的を持ちながら、このひと時を楽しんでいるのです。

競馬場に向かうまでの短い森にある騎手記念碑競馬場に向かうまでの短い森にある騎手記念碑

お祭りのようにビールやソーセージの屋台も出ていて、入場も無料。牧場のような馬の香りは地元の田舎の景色を思い出させます。風が心地良いこれからの季節に、馬に癒やされるべく、またもう一度訪れたいです。

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『ベルリンガイドブック』(地球の歩き方)など。
ブログ「ベルリン中央駅」 http://berlinhbf.com
守屋健(もりやたけし)
ドイツの自動車、ビール、そして音楽に魅せられて、2017年に渡独。現在はベルリンに居を構えるライター。健康維持のために始めたノルディックウォーキングは、今ではすっかりメインの趣味に昇格し、日々森を歩き回っている。
守屋 亜衣(もりや あい)
2010年頃からドイツ各地でアーティスト活動を開始し、2017年にベルリンへ移住。ファインアート、グラフィックデザイン、陶磁器の金継ぎなど、領域を横断しながら表現を続けている。古いぬいぐるみが大好き。
www.aimoliya.com
佐藤 駿(さとう しゅん)
ドイツの大学へ進学を夢見て移住した、ベルリン在住のアラサー。サッカーとビールが好きな一児のパパです。地元岩手県奥州市を盛り上げるために活動中。
Minami Tazawa
1994年、長野県松本市生まれ。エディトリアルデザイナーのアシスタントを経験後、『IMA』編集部を経て、2024年2月よりベルリン在住。現在はフリーランスエディターとして活動している。
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