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フィットネスの小径 自然の中で鍛えよう!

私事ですが、長年の保育士としての仕事と加齢のせいもあり、ここ数年、慢性的な腰痛に悩まされています。医者に相談したところ、リハビリテーションを受けることを勧められ、約3週間のリハビリに通うことになりました。その間仕事は休み、土日を除く毎日8~15時または16時まで、びっしりのプログラムに参加するのです。

まずは手足を振って準備運動まずは手足を振って準備運動

私が通ったリハビリセンターは、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州のピーネベルクという街にありました。この街はピーネベルク郡の郡庁所在地であり、かつては外国人局があったため、訪れたこともありましたが、それ以外には特徴のない、退屈な街という印象しかありませんでした。ところがリハビリに通ううちに、この街でさまざまな発見があったのです!

咲き誇る季節が待ち遠しい静かなバラ園咲き誇る季節が待ち遠しい静かなバラ園

リハビリで初めて体験したのが、ノルディックウォーキング。その日、トレーナーと一緒に歩いたのは、リハビリセンターの裏に広がる森の中でした。4月初めで気温はまだ低かったのですが、1時間も歩くと汗ばむほど。鳥のさえずりを聞きながら、静かな森を歩くひとときは、体だけでなく心も癒やされました。この森はリハビリセンターや病院の敷地から、ピーネベルク市内や駅まで続いています。通勤通学の人々が行き交い、森の幼稚園の子どもたちがお弁当を食べていたり、ジョギングをする人とすれ違ったりと、まるで街中にある広い公園のようでした。また、森の中にはバラ園もあります。手入れの行き届いた美しい庭園は、まだバラの季節ではありませんでしたが、花が咲く頃にぜひ訪れてみたいと思いました。

歩いていて気付いたのは、所々に立っている標識です。それらには番号が振られていて、「ここに着いたら、この運動をしましょう」といった内容で、運動の絵と説明が添えられています。また、いくつかの運動器具も設置されていました。

実はこの森は、「フィットネスの小径」と呼ばれています。この街出身のトレーナーによると、1970年代にドイツの国民病といわれている肥満、糖尿病、心臓や循環器疾患などの予防のために、もっと人々に運動をしてもらおうと、ピーネベルク市がドイツスポーツ協会などと協力して始めたとのことです。

誰でも楽しめる森の中の運動器具誰でも楽しめる森の中の運動器具

「フィットネスの小径」は、全長約3.5キロ。15カ所に標識が設置されており、ストレッチ、筋力、持久力、バランス力などの運動を、ジョギングやウォーキングなど、散歩の途中に気軽に楽しく誰でもできるようになっています。実際、この標識に沿って運動している人も見かけました。

3週間のリハビリを終えましたが、これからも、森の中のウォ-キングは続けてみたいと思っています。やっぱり、運動は大切ですね!

岡本 黄子 おかもと きこ
ハンブルグ郊外のヴェーデル市在住。ドイツ在住38年。現地幼稚園で保育士として働いている。好きなことは、カリグラフィー、お散歩、ケーキ作り、映画鑑賞。定年に向けて、第二の人生を模索中。

 
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