Hanacell

アルトナにIKEAがオープン

大規模な家具販売店は広い展示スペースと駐車場を必要とするため、通常は郊外に店舗を構えています。スウェーデン発祥の大型家具チェーン店IKEAもその1つで、ハンブルクでは北部のシュネルゼン(Schnelsen)店と南部のモールフレート(Moorfleet)店の2店を展開しています。そしてこのたび、市内では3店目となる店舗が、なんとアルトナ(Altona)駅のすぐ近くにオープンしました。同駅はハンブルクの終着駅であり、Sバーンも複数路線が分岐している主要駅です。そこから徒歩5分ほどのところに、このような大型店が建つというのは、非常に珍しいのではないでしょうか。

IKEAアルトナ店
オープン当日も、店舗周辺にはまだ工事の跡が……

アルトナ駅を挟んで東西に歩行者天国が延びていますが、約20年前までは東側にカールシュタットが建っていたこともあって、こちらの方が賑わっていました。ところが、1995年に西側にメルカード(Mercado)というショッピングモールが建って以降、人の流れが変わり、東側は急速に廃れていきました。結局、その後カールシュタットも閉店してしまったために、街の再開発の必要性が叫ばれていたところ、IKEAが進出することになったのです。

実際に出店が決まるまでには、地域住民の根強い反対もあったと聞いています。街中では広大な駐車スペースを取れないため、建物の4階分を駐車場に充て、700台分のスペースを確保しました。オープン数カ月前からアルトナ駅の壁面には「6月30日、あなたのすぐ側にIKEAがオープン。アルトナ駅から300m」という大々的な告知ポスターが貼られていましたが、オープン間際まで建物周辺には工事用の目隠しが張り巡らされており、「本当に間に合うのかしら?」と思ったものです。ドイツには珍しい突貫工事で乗り切ったのか、期日通り、オープンに漕ぎ着けました。

IKEA, 店員
オープンから1週間限定で見られたスウェーデン衣装の店員さん

オープン早々に出掛けてみると、その日は平日だったにもかかわらず、多くの人で賑わっていました。皆さん、心待ちにしていたのでしょうか。店内各所では、オープンから1週間限定のサービスとして、青と黄色のスウェーデン・カラーの衣装を身にまとった店員たちが迎えてくれました。内部構造はほかのIKEA店舗と大差ないですが、大型家具でなくても、小物やスウェーデンの食材が欲しいときに、郊外までわざわざ出掛けなくても電車で気軽に行けるところが大きな魅力だと思います。また、他店舗と同様、ビュッフェ形式の広いレストランも完備されており、これならレストランだけを利用しに出掛けても良さそうです。

はたして、IKEAの出現によってアルトナ駅東側は再生されるのでしょうか?
井野さん井野 葉由美(いの はゆみ)
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?

 
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