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小さい子供も映画を楽しんで

ハノーファー市営映画館(Kino in Künstlerhaus)で4月末、子供向けのイベント「映画キツネ」が開かれ、親子連れで満席のにぎわいとなりました。小さい子供たちにも映画館に親しんでもらおうという初めての試み。集まった子供たちは、キツネの人形が映画や映画館について説明するのを聞きながら、短編映画4編を楽しみました。

対象は4歳~7歳の子供たち。「映画館に来たことある人?」とキツネが問うと、半数以上が手を挙げました。キツネは、映画とは写真に撮った画像を素早く映写することで動くように見えることであり、こうして見ている映画にはたくさんの労力がかかっていることなどを、子供たちが理解できるよう、分かりやすく解説してくれます。映画のテーマは「羊とジャガイモ」で、アニメや実写など4分~7分程度の短編が披露されました。

クリスチアンとキツネ
クリスチアンとキツネ

キツネを操るのは、クリスチアン・クルゼで、人形劇「新月(Neumond)」を主宰しています。元々子供向けの人形劇や歌、芝居をしていたのが縁で、今回の進行役を務めることになったそうです。キツネとクリスチアンの掛け合いも面白く、子供たちは手をたたいて大笑い。楽しいひとときを過ごした後には、ジャガイモで工作も行いました。

「映画キツネ」は、今年の年末までに5回の開催を予定しています。各回ごとに「友情」「勇気」「自然」などのテーマがあり、子供が楽しめる短編映画を、キツネとやり取りしながら鑑賞します。子供向けの映画はいろいろありますが、どれも1時間程度と長いものが多いようです。小さい子供たちは長時間じっと座っていられないので、短編映画にしたそうですが、子供向けの短編は少なく、選ぶのが大変だったとクノブロホツィーガン館長は話していました。

工作する子供たち
ジャガイモを使って工作する子供たち

元々ハノーファー市営映画館は、いわゆる商業的な映画ではなく、深く考えさせられるテーマの映画を上映しています。姉妹都市である広島からの映画をはじめ、福島原発事故関連や戦争の映画なども、特集を組んで積極的に上映するなど、独自の試みで知られています。10人程度しか観客が入らないこともあるそうですが、館長は「社会にとって大事なテーマを扱うのも、うちの映画館の使命」と、自負しています。

入場料は大人、子供ともに3ユーロ。ハノーファー市民で生活保護受給者の場合は、いつでも無料で映画を楽しめます。次回以降は6月5、6日、9月4、5日、10月2日、11月6、7日、12月4、5日。それぞれ日曜日は午後3時、月曜日は午前10時スタートで、幼稚園児や小学生のクラスを対象としています。

ハノーファー市営映画館(Kino in Künstlerhaus): www.koki-hannover.de

 
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