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欧州文化首都のケムニッツで Maker Residenceに参加!

ライプツィヒ、ドレスデンに次ぐ、ザクセン州第三の都市ケムニッツ。2025年の「欧州文化首都」(European Capital of Culture)の一つに選ばれて注目を集めています。欧州文化首都は、欧州連合(EU)加盟国から毎年2〜3都市が選ばれ、選出された都市で一年を通して多彩な文化イベントが開催されます。ケムニッツでも年初からさまざまな文化プログラムが行われており、街中が活気にあふれています(本誌1237号ではケムニッツ特集も!)。

NETZ-Werk Neukirchenでの取材とテイスティング の様子NETZ-Werk Neukirchenでの取材とテイスティング の様子

今回はライプツィヒを飛び出して、クリエイターとしてケムニッツで参加した「Maker Residence」というプログラムについて紹介します。このプログラムは、ケムニッツ近郊のものづくりの拠点をつなぐ「MakersUnited」という団体が主催するもので、2024年に続いて2回目の開催となりました。欧州、アフリカ、日本から招かれたクリエイターが、マッチングされたものづくりの拠点で制作を行い、ポップアップストアやイベントで成果を発表します。

私はケムニッツ郊外のNeukirchenに今年オープンしたばかりのコミュニティキッチン「NETZ-Werk Neukirchen」にホストしてもらい、6月半ばから2週間、制作とワークショップに取り組みました。フレンドリーなチームと整った設備に支えられ、快適に制作やイベントの準備を行うことができました。

子どもたちとドイツの具材でおにぎりワークショップ子どもたちとドイツの具材でおにぎりワークショップ

当初は、私の専門であるコンピューターと料理をかけあわせた「AIとつくるお寿司」というアイデアで応募しましたが、現地での楽しいハプニングや偶然の出会い、想像を超えた暑さが重なり、アイデアはどんどん変化していきました。最終的には、日本から参加していたお茶のスペシャリストの方と、陶芸家の方とチームを組んで、日本文化とドイツ・ケムニッツの地域性を、食の視点からどのように融合させるかというテーマで成果発表をしました。

具体的には、ライプツィヒで作っている「炒り豆入りふりかけ」に、よりドイツ産の素材を取り入れてケムニッツ版にアレンジしたり、ポップアップストアでは「ケムニッツ寿司」を作ったり。また、プログラムの最後を飾るフェスティバルでは、私がデザインしたおにぎり型を使い、ドイツの具材を入れたおにぎりを子どもたちと一緒に作るワークショップを開催。子どもたちと一緒に、100個以上のおにぎりを握りました。

滞在中には、ドイツ中部をカバーする公共放送MDRや、地元紙Freie Presseの取材も受けました。記事を見てイベントに足を運んでくださったという方も多く、とてもうれしかったです。Maker Residenceプログラムには、昨年に続いて再参加しているクリエイターもいて、ものづくりを愛する仲間に囲まれた充実した2週間となりました。来年もこのプログラムが実施されるようでしたら、ぜひまた挑戦したいです。

髙橋 亜希子 たかはし あきこ
IT系の翻訳者・プログラマー。オーストリア、インドを経てドイツへ。ライプツィヒには2016年より在住。三度の食事と、手に入らない食材を自分で育てるのが何よりの楽しみ。古巣のアート分野に戻りつつある。
 
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