私が住むザクセン州で、女性たちによるメイカーコミュニティ「WoMakers」が少しずつ広がりを見せています。発起人は、ケムニッツ近郊のアウグストゥスブルクにあるメイカースペース「auf weiter flur」のマネージャーで、スペイン出身のパウラさん。デジタルファブリケーション、クラフト、伝統技術を横断しながら、女性が安心してものづくりを楽しめる場をつくろうとWoMakersを立ち上げました。
WoMakersの設立趣意書
ここでいう「メイカー」とは、レーザーカッターや3Dプリンター、CNCなどのデジタル工作機械を使いながらものづくりをする人のこと。昨年ケムニッツが欧州文化首都となったことをきっかけに、私自身も同地のメイカーレジデンシープログラムに参加し、その後ザクセン州のメイカーシーンに深く関わるようになりました。私がもともといたIT業界では少数派だった女性が、ここでは当たり前にいる。そのことに驚きつつ、同志のような連帯感を心地良く感じています。
第2回目の会合ではザクセン州の伝統的なレース技法に挑戦
WoMakersの第1回目の集まりは、今年1月にauf weiter flurで、第2回目は4月にメンバーの一人であるユリアさんのアトリエで開催されました。格式ばった会合ではなく、自己紹介や近況報告をしながら、持ち寄りの軽食をつまみます。おしゃべりをしつつ、メイカー会合だけあってもちろんものづくりも話題に。ユリアさんが取り組んでいる、ザクセン伝統のレース技法「Klöppeln」(クレッペルン)とデジタルファブリケーションを組み合わせたレース作りの体験のほか、複数フィラメントを混ぜた独特な色の3Dプリント実験、花器やランプシェードのデザイン試作など、情報交換と実践が自然に混ざり合い、楽しい会となりました。
ものづくりの世界に男性が多いこと自体は問題ではありません。ただ、「誰でも安心して参加できる場がある」ことに大きな意味があると思います。性別で厳密に分けるというより、「もっと気軽に集まろう」という柔らかな雰囲気がWoMakersにはあります。
伝統技術とともにデジタルファブリケーションも
ご興味のある方は、インスタグラム(@womakerscommunity)をチェックしてみてください。連絡するとWoMakersのWhatsAppグループにも参加でき、メンバーたちと気軽に交流しながら、メイカーのための公募情報を共有したり、ツールの使い方を質問したりもできますよ。
まだ始まったばかりの小さなメイカーコミュニティ。創設初期から成長を見守り、メイカー同士でつながり、貢献できるのが何よりうれしいです。これからどんな活動やコラボレーションが生まれるか、楽しみにしています。
IT系の翻訳者・プログラマー。オーストリア、インドを経てドイツへ。ライプツィヒには2016年より在住。三度の食事と、手に入らない食材を自分で育てるのが何よりの楽しみ。古巣のアート分野に戻りつつある。



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