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見る知る焼く聞くプレッツェル博物館

友人でミュージシャンのリザ・モールさんがプレッツェル博物館でコンサートを開催するということで遊びに行ってきました。ドイツ生活のなかでよく目にする身近な食べ物プレッツェルですが、実は中世ヨーロッパ時代からすでに食べられていたそうです。南ドイツが発祥というのが一般的な説ですが、1年前にここシュトゥットガルトの近郊にプレッツェルをテーマにした博物館ができました。

プレッツェルの体験工房プレッツェルの体験工房

リザさんのコンサートが始まる前に、小さな館内をぐるりと一周しました。1階部分は主にプレッツェルの物語やプレッツェルにまつわるさまざまな伝説のほか、アンティークなデザインが施されたプレッツェルの模型も展示されています。奥の厨房はプレッツェル作りを体験できるコーナーになっていました。せっかくなので、私も挑戦することに。十数年ドイツに住んでいますが、プレッツェルを作るのは初めてです。まずは専門のパン屋で事前に作られた生地が配られ、それをこねていきます。少し空気を含ませたところで、生地を細長く伸ばし、真ん中の部分が太く、先端が少し細い形にします。ここからはちょっとした技術が必要です。両端をつかんで、真ん中の重みを利用して、素早く回転させ、プレッツェルの特徴であるあの結び目を作ります。最後はこれまた素早く生地を作業台に戻し、両端を留めます。簡単そうに見えますが、落とさずにしかもきれいに成形することがなかなか難しかったです。自信がない方でもどうぞご安心を。練習用の道具もあるので、こちらでしっかり練習してから本番に臨みましょう。それから、市販のプレッツェルはたいていラウゲン(苛性ソーダ)が塗られ茶色に焼きあがりますが、ここでは代わりに胡麻や粒状の塩、砂糖を少し載せて焼いてもらいます。

プレッツェルを作る練習用の道具プレッツェルを作る練習用の道具

2階はプレッツェルをモチーフにしたアート作品の展示室です。リザさんのコンサートもこのプレッツェルアートの一環として行われました。彼女はプレッツェルを作る過程からインスピレーションを受け、立ちながらピアノを弾き、腕をプレッツェルのように交差させるなど、鍵盤の上でプレッツェルをイメージしたジャズを作曲したのです。軽快かつ無限ループのようなメロディで、プレッツェルの形や味にぴったりな音楽でした。コンサートが終わると、ちょうど自分たちが作ったプレッツェルも焼き上がりました。もちもちでなかなかおいしかったです。

プレッツェルのアート作品の1つプレッツェルのアート作品の1つ

リザさんのプレッツェル音楽のパフォーマンスリザさんのプレッツェル音楽のパフォーマンス

プレッツェル博物館は、マーバッハの先にあるエルトマンハウゼン(Erdmannhausen)という街にあります。Sバーンの駅から徒歩約5分。家族連れにも人気のようです。

プレッツェル博物館:https://brezelmuseum.de

郭 映南(かく えいなん)
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com

 
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