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ポップアップストア・モール「フルクサス」

昨年、シュトゥットガルトでは米国式の大型ショッピングモールが相次いでオープンしましたが、入っているテナントはケーニッヒ通りの店舗とほとんど変わりがなく、いまひとつ目新しい感じがしません。そんな中、町の中心部にあるアーケード・カルファー(Calwer)が改装され、いつの間にかおしゃれな若者が集まる新たな穴場となりました。70年代後半に建設されて以来、ガラスと大理石の美しいアーケードとして長い間市民に愛され続けてきましたが、数年前からは空き店舗が目立つシャッター通りになっていました。ようやく行政が重い腰を上げ、2014年11月、ここに16の新しいテナントが入居し、「フルクサス(Fluxus)」という名のポップアップストア・モールが誕生しました。フルクサスとは、「流れる、変化する」という意味のラテン語で、60年代を代表する前衛芸術運動の代名詞です。一方、近年、欧米や日本でも増えつつあるポップアップストアとは、空き店舗などに突如出店し、一定期間を過ぎると唐突に消えてしまう期間限定の仮店舗のことです。店側にとっては、期間限定の安い賃料で、顧客とのコミュニケーションを計りながらブランドの認知度を上げることができ、宣伝効果が高いということで注目を集めています。

シュトゥットガルト
モールのモットーはファッション、デザイン、ヴィンテージ、そして時代精神

モール内に一歩足を踏み入れると、大きなアーチ型のガラス天井が見事で、光がいっぱいに降り注いでいます。大理石の石畳も古き良き時代の優雅さを漂わせていて、本当に素敵です。店の通路側の壁がすべてガラス張りになっているため、通路からも店内をのぞくことができ、ウインドーショッピングを楽しむことができます。取り扱っているのは、セカンドハンドのファッション、アクセサリーや雑貨など幅広いジャンルのハンドメイド作品です。さらに、個性的なカフェバーや家具店、オーガニック野菜の販売店もあります。

その中で著者は、半円形のガラスの壁を持つかわいい雑貨屋「Design KIOSKWest」が特に気に入りました。シュトゥットガルトの様々な塔のデザインが入ったエスプレッソカップやおしゃれな手帳、落書帳、かわいいミニスタンプや手作りの暖かいスリッパもあります。ここは、オシャレでユニークなモノが好きな人が、お気に入りのアイテムに出会える場所。ショッピングに疲れたら、ロッキングチェアに腰を下ろし、ゆっくりコーヒーを飲みながら通り行く人を観察するのもいいですね。

シュトゥットガルト
80年代の香りがする古着屋

「フルクサス」は当初の計画では1月末をもって終了する予定でしたが、好評を得て、2015年末まで延長することになったそうです。

Fluxus(Calwer Passage)
営業時間 月~金 11:00~19:00 / 土 10:00~18:00

郭 映南
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
www.kakueinan.wordpress.com
 
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