| 1977年 |
大阪府吹田市生まれ |
| 1997年 |
神戸女子大学文学部史学科入学 ドイツ語を第2外国語として専攻 |
| 2002年 |
渡独、語学学校にてドイツ語を学ぶ |
| 2004年4月〜 |
ベルリン自由大学考古学部先史考古学科に在籍中 |
現在、先史考古学科の12ゼメスター目に所属する。間もなく取り掛かる予定の卒業論文では、ヨーロッパ(主に現ドイツ地域)の新石器時代の武器や農耕に使った道具の技術や進歩、当時の集落について執筆することを検討中。将来的には、日本および世界各地で研究に携わる考古学者を目指す。
中学校の歴史の授業で最初に習う「石器時代」。教科書に登場するネアンデルタール人やクロマニョン人の絵を見ても、はるか昔のこと、彼らが実在したと信じ切れなかった気がする。とは言え、彼らなくして今の私たちはあり得ない。人類の歴史は、空想の産物ではないのだから。
現在、ベルリンで考古学を専攻する古崎円子さんは、今の私たちの生活が太古より先人たちによって脈々と受け継がれてきたことを示す証拠である遺跡の魅力に惹かれた1人だ。
元々ドイツ現代史に興味があり、現地で同分野の見識を深めたいと、激動の現代史の舞台となったベルリンに渡った。しかし、大学入学の直前にテレビで考古学のドキュメンタリー番組を観て決心は一変。急遽、考古学に進路変更した。
初めての遺跡発掘は、エルベ川近郊地域で体験した。発掘作業では、どこに何が埋まっているかは未知数。ただ黙々と土を掘り続けるという作業を続けるうちに、黒っぽくなっている部分を発見。それが約1800年前の鉄の熱処理用オーブンであることが判明し、仲間と共に喜び合った。
古崎さんが所属するのは、古代ローマ、ギリシア以前の石器時代を扱う先史考古学科。現存する史料の乏しさゆえに、想像に頼らざるを得ないこともある。また、「土器や家畜の骨から当時の人々の生活を知ったところで、それが何の役に立つの?」と尋ねられることもある。しかし、想像力こそが古代と現代をつなぐ重要な鍵。過去の遺物を見て、「こんな技術があったのか。これを改良すれば現代に生かせるかもしれない」と、アイデアが浮かぶことがある。さらに、今注目を集めている自然療法(Heilpraktik)の中には、当時から伝わるものもあるという。その意味で、考古学は将来志向型の学問であると古崎さんは信じる。
「考古学に必要なものは夢と根性。今後も掘り続けたい」と語る古崎さんは、大学修了後は博士課程に進む予定。地道な発掘作業は、きっと未来の大きな発展につながるはず。土の中に埋もれた明日への光を見出してほしい。
(編集部:林 康子)

最初の発掘作業の時に出てきたオーブン

発掘物をその場でチェック
 発掘
は、道具を使っての力仕事!
古崎さんが所属するベルリン自由大学考古学部は、自然が多い閑静なダーレム地区に所在する。また、当学部は毎年6月に行われるベルリンの恒例行事「Lange
Nacht der Wissenschaft(学術の長い夜)」で、一般の人にも考古学に触れてもらおうと、学生たちが工夫を凝らし、様々な展示や体験実習を行っている。
ベルリン自由大学考古学先史考古学科のHP
Freie Universität Berlin
Institut für Prähistorische Archäologie
www.geschkult.fu-berlin.de/e/praehist
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