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「新しいお菓子文化を創るための歯車になれたらと思っています。日本人がドイツ文化の発展を後押しするっていうのも面白いじゃないですか(笑)」と、野心を覗かせる古井和也さんは、中学生の頃に料理人になりたいという夢を抱き始めたが、親からの勧めもあり高校は機械科へ進学。 しかし、機械と向き合う中で料理に携わる仕事がしたいという気持ちを強くする。 高校卒業後に通った調理師専門学校で皿盛りというデザートで皿を彩る芸術に出会い、きれいなものを作りたいという衝動が菓子作りと結びついた。その後、製菓学校に入学し、念願の菓子職人の道を歩み始める。 卒業後はイタリアンレストランでシェフパティシエとして働いていたが、経験不足を実感したという。本当に美味しいと思えるお菓子を作りたいという情熱がドイツでの菓子職人プログラムへの参加を決意させた。 「日本のお菓子は見た目重視。でも、もっと味を追及したいと思った。そこでお菓子の原点ってなんだろう。それがドイツで作られている古典菓子だったんですよ」 ゲゼレ職人試験での実習の得点は1.0、最高の評価を受けた。絶対に負けたくないライバルの存在、見習い実習先の仲間の存在が大きかったという。卒業後はルクセンブルクの店で1年間働いた。ルクセンブルクではフランス流の美しいお菓子作りが主流。求められる技術は高く、厳しい職場だったが、その分得たものも大きかった。その後、ドイツのゴッピンゲンのお菓子屋さんに移った。 「ドイツに戻ってきて、お菓子文化が発展していないんじゃないかと思うようになりました。お客さんが求めないという面もあるんですけどね。でも、ぼくはそこを変えていきたい。もっと華のあるドイツ菓子を作りたい」 今後の目標は、各国で学んできた技術を次の世代に伝えていくことだいう。自身も若い職人の一人、しかし、その目はすでにずっと先を見据えている。 (編集部:高橋萌) ![]() 左)結婚式用のデコレーションケーキ。中身は一段一段違うケーキで構成されている 右)お客さんからのリクエストで、ミツバチマーヤの誕生日ケーキ ![]() 左)イチゴとチョコ レートのデザート 右)ベネチアンマスクをかたどったチョコレート ![]() シュトゥットガルト近郊の町ゴッピンゲンに古井さんが働くお菓子屋さん「カフェ・ ベルナー(Café Berner)」がある。ここは創業70年の老舗で、町で唯一のお菓子屋さん。アイスやトルテ、クーヘンなど、すべて職人の手作り。週代わりのケーキもあり、お客を飽きさせないこだわりの店。古井さんが考えた新しいレシピが店頭に並ぶこともあるという。
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