ドイツワインナビゲーター
ラインを遠く離れて: ザーレ=ウンストルート、ザクセン

| ラインを遠く離れて: ザーレ=ウンストルート、ザクセン |
|
旧東独地域に位置するザーレ=ウンストルート地方では、ザーレ川とウンストルート川流域のテラス状の畑でぶどうが栽培されています。同地方は北緯51度に位置するドイツ最北のワイン生産地の1つ。当地では、ぶどうの植生期間が長く、果実が非常にゆっくりと熟すため、とても繊細な味のワインが出来上がります。 栽培品種はリースリング種、ミュラー=トゥルガウ(リヴァーナー)種、シルヴァーナー種、ヴァイスブルグンダー(ピノブラン)種などの白品種が中心。特に、リースリング種やヴァイスブルグンダー種から、すっきりとした辛口の高品質のワインが生産されています。土壌は貝殻石灰岩、斑砂岩が中心で、とりわけヴァイスブルグンダー種に適しています。 この地方には、数百年前に造られた「トロッケンマウアー(石壁)」と呼ばれる、ぶどう畑を形作る石垣や、ぶどう畑に点在する東屋などがあり、機能的に区画整理される以前の懐かしいぶどう畑の風景が残っています。 古文書によると、ザーレ=ウンストルート地方では、およそ1000年前からぶどうが栽培されていたそうです。ワイン造りの中心地フライブルクでは、毎年9月に同地方最大のワイン祭りが開催されています。 同じく旧東独地域のザクセン地方も、北緯51度のドイツ最北のワイン生産地。ドレスデン、ラーデボイルからマイセンを過ぎる辺りまで、エルベ川沿いの斜面にぶどう畑が広がっています。この地方も、古文書などから、900年におよぶワイン造りの伝統があり、一時は現在の10倍もの面積のぶどう畑があったことがわかっています。 世界に名高い磁器の窯元があるマイセン市は、ザクセン地方のワインの発祥地としても知られており、古くから教会や修道院、領主らによってワイン造りが奨励されてきました。 エルベ川流域の南斜面のぶどう畑では、ヴァイスブルグンダー種、グラウブルグンダー(ピノグリ)種、ゲヴュルツトラミーナ種、グートエーデル(シャスラー)種、主にモーゼル地方で古くから栽培されているエルブリング種、そして、フランスのアルザス地方産で、現在ではザクセン地方でしか栽培されていないゴールドリースリング種などが栽培され、白ワインのバラエティが豊かな産地です。主に花崗岩、斑岩の風化土壌から生まれるワインには気品があります。 また、ピルナからドレスデンを抜け、マイセンを経て愛らしいワイン村ディースバー・ゾイスリッツへと至る全長55キロのザクセン・ワイン街道は、雄大なエルベ川の景観も楽しめる非常に美しいワイン街道です。 ドレスデンには、日本人ソムリエ沼尻慎一さんの経営するワインショップ、DWG Handelがありますので、ぜひ訪ねてみてください。日本への発送も請け負っておられます。 DWG Handel
|
|||
|
著者プロフィール 岩本順子(いわもとじゅんこ):翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。 www.junkoiwamoto.com |






EUR
JPY 







