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醸造の手法 白ワインの場合

| 醸造の手法 白ワインの場合 |
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ワインの醸造方法は、白ワインと赤ワインで若干異なります。今回は、ドイツの白ワインの一般的な醸造法についてご紹介しましょう。 白ワインを醸造する場合は、まず収穫したぶどうを機械で軽く潰します。ワインの種類によっては梗(軸の部分)を機械で取り除いて圧搾することもあります。また、収穫したぶどうをそのまま圧搾することもあります。機械収穫の場合は粒だけを収穫するので、そのまま圧搾できます。 圧搾は、潰したぶどう(マイシェ)を圧搾機に入れ、果汁(モスト)を搾る工程です。現在ではほとんどの醸造所が空気圧圧搾機を使用し、時間をかけて種が潰れない程度の低圧で優しく搾っています。事前に数時間マイシェを放置し(スキンコンタクト)、果皮の持つ成分を抽出してから圧搾することもあります。圧搾した後の残りかす(トレスター)は、同名の蒸留酒の素材となります。果汁はタンク内で一晩寝かせるなどして不純物が沈殿するのを待ち、澄んだ果汁を得ます。 続いて、果汁を発酵用タンクあるいは木樽に入れ、棲息する野生酵母の働きによる自然発酵を待つか、あるいは培養酵母を添加して発酵を促します。アルコール発酵中は理想的な温度を維持するため、多くの醸造所でタンク内や樽内の温度を調節しています。自然の状態で理想的な温度が維持できるセラーを持っている醸造所もあります。通常、白ワインは15~20℃くらいの低温発酵で繊細な香りを守ります。発酵は早くて約2週間、糖度の高い果汁の場合は数カ月かかることもあります。完全発酵すると辛口になり、自然に発酵が停滞したり、発酵を人為的に止めたりすると、糖分が残る半辛口や甘口のワインができます。発酵後のワインには酸化防止剤(SO2)を加えます。 ワインのタイプによっては、その後マロラクティック発酵(バクテリアの働きにより、リンゴ酸が乳酸菌と炭酸ガスに分解されること)を行います(自然に起こる場合もあります)。リースリングには通常、このマロラクティック発酵を行いません。マロラクティック発酵のことをドイツ語ではBSA(Biologischer Säureabbau /生物学的酸分解)と言います。 活動を終えた酵母の澱(おり)はタンクや樽の底に沈殿します。11~1月にかけて、最初の澱引き(澄んだ上澄みを別のタンクに移し替える作業)が行われます。この作業は、タンパク質を安定させ、ワインをクリアにします。また、最初の澱引きの4~6週間後に2度目の澱引きが行われます。澱引きを全く行わずに翌年春頃まで放置する手法(シュル・リ)もありますが、ドイツでは稀です。しかし2度目の澱引きを行わず、春先まで細かい酵母の澱(ファインヘーフェ)と接触した状態でワインを熟成させている造り手はいます。 1~5月頃までは、タンクあるいは樽内のワインをじっくり熟成させます。ワインは3カ月ほど休ませるとそのキャラクターが現れてくるそうです。3~6月頃にかけて、必要とあらばワインのブレンド(アッサンブラージュ)、そしてボトリングが行われます。ボトリングの際、ワインをフィルターにかけてろ過します。ボトリング後、数週間で出荷されるワインもありますが、良いワインはさらに数カ月瓶熟成させ、例えば9月頃から出荷されます。
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著者プロフィール 岩本順子(いわもとじゅんこ):翻訳者、ライター。ハンブルク在住。ドイツとブラジルを往復しながら、主に両国の食生活、ワイン造り、生活習慣などを取材中。著書に「おいしいワインが出来た!」(講談社文庫)、「ドイツワイン、偉大なる造り手たちの肖像」(新宿書房)他。 www.junkoiwamoto.com |






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