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シュトゥットガルト
モダン建築の散歩道

16 August 2007 文・写真 郭映南

私の学校の近くは閑静な住宅街。以前、散歩帰りに偶然、そこでとても印象的な建物に出会いました。真っ白な壁に黒い縁、程よい幅の窓、レトロなインターホン、同じパターンが5つリズミカルに連続した繊細な鉄柵や手すり。少々手狭ですが、とても洗練された印象を受けました。そこにあったプレートをなんとなく見てみると、この家を建てた建築家の名前や部屋の間取りが書いてあって、建てられたのはなんと1927年でした。

ヴァイセンホフ団地
団地に入って最初に出会う5棟長屋

シュトゥットガルト、ヴァイセンホフ団地。どこの旅行ガイドにも載っていないけれど、実は建築界では有名なスポットです。この団地はかの有名なミース・ファン・デル・ローエの技術指導のもと、17人の建築家によって、新しい素材を用いたモダニズム建築としてわずか21週間の間に実験的に建てられたものです。17人の建築家の中には、ル・コルビュジエ、ハンツ・シャロンなど、素人の私でも聞いたことのある巨匠建築家の名前があります。驚いたことに、建てた当時にはものすごい批判を受けたにもかかわらず、80年もの年月が経った今でも、その家々は普通に一般住宅として使われていて、現代でも通用する美的センスが輝いています。さらに団地の奥に進むと、ル・コルビュジエが建てた2世帯住宅が博物館になっていて、建物の中も見学できました。

ル・コルビュジエ作 2 世帯住宅(1927)
ル・コルビュジエ作 2 世帯住宅(1927)

地球にやさしい省エネハウス
地球にやさしい省エネハウス

各建物にこういう詳しい情報プレートが
各建物にこういう詳しい情報プレートが

ヴァイセンホフ団地を通り抜け、シュトゥットガルト北駅方向へ進むと、次は1990年代のIGA(国際ガーデン建築)プロジェクトが見られます。これはヨーロッパの建築家たちによって提案された20世紀終わりにおける新しい都市生活の形態。大量生産の時代から情報社会へ。ごみごみとしたコンパクトなディメンションから、余裕のある空間や共有スペース、環境配慮などを重要視するコンセプトへ。散歩で1時間程度の道のりなのに、約1世紀にわたるヨーロッパ住文化の価値観の変遷が見て取れます。建築に興味のある方には特にお薦めです。

www.weissenhofsiedlung.de
U7 Killesberg-Messe 駅から徒歩5分


郭さん 郭映南(かくえいなん)
中国生まれの日本国籍、ドイツ在住。人生の1/3以上は海外。ケルン→マールブルク→シュツットガルト、拠点を転々としながら、ドイツ語とダンスと写真を学ぶ。現在、Stuttgart造形美術大学で視覚デザインの研究生。
ブログ「ドイツ日記」 http://wasistlos.exblog.jp/


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