【ベルリン 3月11日 時事】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループが11日発表した2024年通期決算は、純利益が前年比32.8%減の107億2100万ユーロ(約1兆7200億円)だった。主力の中国市場で販売が低迷。コスト削減のため欧州で大規模リストラや生産縮小を迫られるなど、独自動産産業の苦境ぶりを示した。
売上高は0.7%増の3246億ユーロだったものの、営業利益は15.4%減の190億6000万ユーロと落ち込んだ。傘下の高級車アウディのブリュッセル工場閉鎖に伴うリストラ費用もかさんだ。
世界販売台数は2.3%減の902万7424台。中国市場では現地の電気自動車(EV)メーカーにシェアを奪われ、9.5%減と振るわなかった。
VWは昨年末、激しい従業員ストを経て、ドイツでの生産縮小を決めた。不振が続くEV部門へのてこ入れを図り、業績回復を急ぐ計画だ。
ただ、トランプ米政権による自動車関税が新たなリスクになりそうだ。ブルーメ最高経営責任者(CEO)は北米市場を「成長のカギ」と位置付けているものの、米国向け輸出車への関税が引き上げられれば打撃は不可避だ。
21 März 1238号
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