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オーストリアアルプスの氷河ツアーと自然の猛威を感じた夏

皆さん、こんにちは。ミュンヘンの街はオクトーバーフェストも始まり、ようやく秋らしい雰囲気になってきました。それにしても、今年のドイツの夏は40度近い暑さの日が続き、アイスクリーム屋の列が途切れることがありませんでした。

この夏の異常な暑さは、自然にも影響を及ぼしました。熱波でアルプスの氷河が解け、それにより麓の街に災害をもたらす危険も高まりました。私がミュンヘンで主催する「ミュンヘン山の会」でも7月にハイキングを行いましたが、灼熱の太陽の下での山行はとても厳しく、もはやハイキングが避暑地での楽しみではなくなったのかと心配になるほどでした。

目の前に広がる絶景に思わず足が止まる目の前に広がる絶景に思わず足が止まる

ミュンヘン山の会では、毎年1泊2日の夏合宿を行っています。しかし、この猛暑の中では行き先選びも難航し、最終的に決まったのは「オーストリアアルプスの氷河の上を歩くツアー」。ミュンヘンから車で約3時間、ザルツブルク・アルプスにあるDachstein(ダッハシュタイン)は、ロープウェイで標高3000メートル付近まで行くことができ、氷河の上を気軽に歩ける場所として知られています。氷河といえば、深い割れ目「クレバス」に登山者が落ちる事故などが多く、通常は経験を積んだ登山者がロープやハーネス、アイゼンなどの特別な装備を装着して行う必要があります。一方、ここダッハシュタイン氷河(Dachstein Gletscher)には、ロープウェイ山上駅から山小屋「ゼータラーヒュッテ」(Seethalerhütte)まで、片道4キロの整備されたコースがあります。滑り止めの簡易アイゼンを登山靴に装着して歩ける、数少ない氷河コースの一つです。

クレバスの奥に見える、神秘的な青い光に心が奪われるクレバスの奥に見える、神秘的な青い光に心が奪われる

今回の合宿参加者のほとんどが、氷河の上を歩くのは初めてでした。さらに10度というひんやりした気温も相まって参加者のテンションも高まりました。事前に十分な下見をし、直前にも氷河の状況を確認して計画したツアーでしたが、現地に到着すると、登山道の氷が解けて所々にクレバスが口を開けている場所も。今年の猛暑の影響は、ここにも出ていました。

硬く冷たい氷には細かな亀裂が走り、その奥に見える青く光る氷河はとても神秘的です。その一方で、滑落すれば命を落としかねない怖さも感じました。一歩ずつ安全を確かめながら、大自然の神秘を感じて歩くこと3時間。山小屋までの道のりはあっという間で、到着後に小屋で味わったビールや食事は、いつも以上においしく感じられました。

ミュンヘン山の会の仲間たちと歩いた絶景ミュンヘン山の会の仲間たちと歩いた絶景

氷河の上で涼を楽しみながらも、猛暑の影響を強く実感した今年の夏合宿。特別で、忘れられない思い出になりました。

神田 浩一郎(かんだ こういちろう)
駐在員として赴任したミュンヘンで、自然や文化、人々に魅了され、2019年に完全移住。「ミュンヘン山の会」のメンバーとして月に1~2度ハイキングを企画したり、山歩きの魅力やミュンヘンでの日常生活を発信したりしている。
Instagram:@yama.trip.music_kou

 
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