Hanacell

ティーハウスで優雅なひと時を

8月半ばの週末、シュトゥットガルトで最も美しいと評判のレストラン「ティーハウス(Teehaus)」へ行ってきました。中央駅から地下鉄で南下、Bopser駅で降り、ヴァイセンブルク公園(Weißenburgpark)の小高い丘を登り始めると、まもなくティーハウスの美しいドーム型の建物が見えてきます。この日は天気も良く、生い茂る緑から差し込む木漏れ日が眩しい、いかにも「ヨーロッパの庭園」という感じの風景を見ながら階段を登り、「大理石の間(Marmorsaal)」という広間に到着。ここでは、ちょうど結婚披露宴の準備が進められていました。実はここ、ドイツ屈指の美しさを誇る結婚式場に選ばれているほどの名所なのです。床のモザイクが素敵なこの広間は、しばしばコンサート会場としても利用されているそうです。

円柱型のティーハウス
ティーハウスの外観。テラス席が建物の周囲を囲む

さらに階段を登り、ティーハウスに到着しました。店名はティーハウスですが、食事もできます。そしてもちろん屋内にも席はありますが、天気の良い夏の日はほとんどのゲストが光溢れる庭や360度の円形の建物をぐるりと囲むように設置されたテラス席に座って、花壇や噴水、池のスイレンを眺めながら、ゆったりと優雅なひと時を楽しんでいます。

ドーム型をした天井の絵画を眺める客とバー
落ち着いた雰囲気の建物内。天井画も見もの

ティーハウスは、1913年に粉末洗剤と石けん製造で大成功を収めた地元の実業家、エルンスト・フォン・ジークリン氏が、友人を招待してお茶会を開きたいという夫人のために建てたものです。ジークリン氏自身も、自分のために茶室の下の斜面に大理石の間と同様の基礎を用いてテニスコートを作りました。また、考古学に大変造詣が深かったという同氏は、大理石の間でしばしば夜に考古学者や美術品研究者、文芸人らを招いて知的な会話を楽しんでいたとか。

1987年、ティーハウスは歴史的建造物の保存支援団体「FördervereinAlt Stuttgart e.V.」によって改修され、レストランとして開業しました。建物内の座席数は約30席。その他、建物を一周するほどのテラス部分も強化ガラスで覆われ、外の天気に左右されずに食事を楽しむことができます。庭には200席以上もの座席があり、大きめのパーティーに最適です。

このティーハウスで、美しい庭を眺めながらいただく白ソーセージとヴァイツェンビールの味は最高でした! 食事の後は、ヴァイセンブルク公園を散策。いくつかの散歩ルートがあり、シュトゥットガルト市内を一望できる展望台もありました。夏の休日にイチオシのスポットです。

www.teehaus-stuttgart.de
営業時間:3~10月:11:00~23:00 ※3、4、10月は天気が良い平日と週末のみ。
Hohenheimer Straße 119, 70184 Stuttgart

郭 映南
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
http://kakueinan.wordpress.com
 
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