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ロンドンのゲストハウス
Di. 18. Dez. 2018

ドイツ関連お勧めの本

ドイツニュースダイジェストの 
 ライター&編集者が本気で選んだお勧めの本

「ベルリン発掘の散歩術」中村真人さん

Saitensprünge: Erinnerungen eines leidenschaftlichen Kosmopoliten:
Erinnerungen eines Kosmopoliten wider Willen
Hellmut Stern(著)
出版社:Aufbau Taschenbuch(2000)

日独の音楽家による自伝から選んでみた。1冊目は、かつてベルリン・フィルの第1ヴァイオリン奏者として活躍したヘルムート・シュテルン氏による作品。ベルリンのユダヤ人家庭に生まれ、1938年の「水晶の夜」事件を機に、一家で亡命を決意。上海、果ては満州にまで至る。次々と押し寄せる苦難にもかかわらず、ある種の楽天性を失わずに生き抜いた彼らのエネルギーに圧倒される。『ベルリンへの長い旅』(朝日新聞社、1999)というタイトルで邦訳も出ているが、平易なドイツ語で書かれた原書もお勧めだ。

私のオペラ人生―ドイツオペラ界のまんなかで
柏木博子(著) 出版社:朝日出版社(2010)

筆者は福岡県出身で、東京藝大大学院を卒業後、渡独。1970年にラインオペラでドイツ初舞台を踏んだ後、20年以上にわたって数多くの歌劇場で活躍したソプラノ歌手である。東洋からやって来た女性歌手が、ドイツのオペラ界の中心で仕事を続けることがどれだけ大変であるかは想像に難くない。だが、そんな苦労も喜びも、率直かつ瑞々しい言葉で綴られており、読後は爽やかな気持ちが残った。特にドイツで日々奮闘している人にとっては、何かしらの勇気が得られる本ではないだろうか。
私のオペラ人生―ドイツオペラ界のまんなかで

Masato Nakamura
神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『素顔のベルリン』(ダイヤモンド社)、『街歩きのドイツ語』(三修社)がある。

「ドレスデンの地域レポーター」福田陽子さん

ドイツ人の家屋 坂井洲二(著)
出版社:法制大学出版局(1998)

どうしてドイツの木造家屋は5、6階の高層なのか? なぜ日本の住宅の壁はドイツのそれと比較して薄いのか? ドイツを旅行した人ならば、ふと疑問に思うドイツと日本の家屋の違いを、ドイツ民俗学を専門とする著者が、政策や社会的背景や人々の暮らしや建設技術といった視点から、豊富な事例を用いて解き明かします。おとぎ話に出てきそうな木組みの家や豊かな森林など、ドイツならではの風景の裏と内側を深く知ることができます。

Yoko Fukuda
横浜出身。2005年よりドレスデン在住。専門はヨーロッパの住居史、現在は建築ジャーナリスト。著書に『20世紀建築研究』(INAX出版、1998、共著)、建築雑誌『A+U』2011年11月号「パッラーディオ特集(ゲストエディター)」などがある。

「ベルリンの特集やニュースの翻訳」見市知さん

わたしが子どもだったころ (ケストナー少年文学全集(7))
エーリッヒ・ケストナー(著), 高橋健二(翻訳)
出版社:岩波書店(改版、1962)

戦前のドレスデンに生まれ育った児童文学者のエーリッヒ・ケストナーが、自分の子ども時代の思い出を綴った作品です。その思い出を彩る美しかったドレスデンの街並み、おやつに食べた、レバーソーセージとブタのあぶらをぬったパン……。子どもの視点から見た、20世紀初頭の庶民の慎ましい暮らしぶりを覗き見ることができます。

ブッデンブローク家の人びと (上・中・下)
トーマス・マン(著), 望月市恵(翻訳)
出版社:岩波書店(1969)

ノーベル文学賞作家のトーマス・マンが自分の出自をモデルにした年代記小説。19~20世紀初頭にかけての富裕な市民階級の暮らしぶりが描かれています。歴史的背景や当時の社会の仕組みなども織り交ぜながら、市民生活を通してドイツとドイツ人気質が垣間見られる1冊。日本語の翻訳版とドイツ語のオリジナルを並行して読むと、ドイツ語学習にもなるので二重におすすめです!

Tomo Miichi
ライター。ベルリン在住。著書に『ベルリン 東ドイツをたどる旅』(産業編集センター)がある。2012年9月28日には、『ドイツ クリスマスマーケットめぐり』(同社)が刊行予定!

「ドイツ子育て&教育相談(イラスト)」 清水麻紀さん

Wir können ja Freunde bleiben Mawil(著)
出版社:Reprodukt(第3刷、2005)

ドイツ・コミック界のプリンスを自称するマービルのデビュー作。下火なドイツのコミック・シーンを熱くした、その火付け役である彼の作品は、ベルリンっ子の日常の笑いと涙を描き出し、一度読むとファンにならずにはいられない。現在、5カ国語以上に翻訳されているベストセラー。

Dieses Buch sollte mir gestatten den Konflikt in Nah-Ost zu lösen, mein Diplom zu kriegen und eine Frau zu finden: Teil 1
Sylvain Masas(著)
出版社:Förderverein Jugendkunst(2007)

なんとも長くてインパクトのあるタイトルと、手書きのテキストにイラスト図解入りというこの本は、ベルリン中の書店で入荷後すぐに完売してしまうほどの人気。バルト海沿岸のシュトラールズンドという小さな港町の工房で、1冊1冊すべて手作業で製本が行われていることでも話題をさらっている。フランス人作家ならではのユーモアと哲学で綴られた幸福論。本当にお勧めの1冊!

Maki Shimizu
ベルリン在住の芸術家・イラストレーター。ドイツでは作品集「Makis Haustierbuch」(Peperoni Book, 2006)などを出版。ドローイングを主体とした制作を展開し、イラストレーション、コミック、版画など様々な分野で活動中。http://makishimizu.de

「独断時評」 熊谷徹さん

Europa braucht den Euro nicht
Thilo Sarrazin(著)
出版社:Deutsche Verlags-Anstalt(2012)

ティロ・ザラツィンは、ドイツ連邦銀行の理事やベルリンの財政を担当した元財務官僚。トルコ人などの外国人を批判したベストセラー「Deutschland schafft sich ab」で、一躍有名になった。今度は、メルケル首相をはじめとするEU諸国のユーロ救済策を、ばっさり斬り捨てる。ザラツィンによると、政治同盟なしに誕生したユーロは、初めから構造的な欠陥を抱えていた。南欧諸国が要求するユーロ共同債などの対策は、ユーロ圏加盟国の債務を他国が肩代わりしてはならないという、リスボン条約の「救済禁止条項」に違反し、通貨同盟を「債務同盟」に変質させると主張。「ユーロが崩壊したら欧州が崩壊する」というメルケル首相のテーゼに真っ向から反対し、「ユーロ圏の規則を守ることができない国は、脱退するべきだ」と突き放している。なぜドイツの経済学者や財界が、ギリシャへの追加支援や、欧州中央銀行によるスペイン、イタリアの国債の買い取りについて否定的なのかを理解するには、絶好の書である。

Toru Kumagai
1959年東京生まれ、早稲田大学政経学部卒業後、NHKに入局。神戸放送局、報道局国際部、ワシントン特派員を経て、1990年からフリージャーナリストとしてドイツ在住。主な著書に『ドイツ病に学べ』『ドイツは過去とどう向き合ってきたか』『観光コースでないベルリン―ヨーロッパ現代史の十字路』『あっぱれ技術大国ドイツ』『なぜメルケルは「転向」したのか―ドイツ原子力四〇年戦争』ほか多数。

「ドイツ子育て&教育相談所」 内田博美さん

Happy Aua. Ein Bilderbuch aus dem Irrgarten der deutschen Sprache
Bastian Sick(著)
出版社:Kiepenheuer & Witsch Verlag(第13刷、2007)

ドイツの街中をよ~く見ながら歩いてみると、実は間違えだらけのドイツ語表記に気付くはず!? これは“本”というより写真集に近い。スーパーの値札や店の看板などの写真は見慣れた日常的な光景。しかしよく読むとドイツ語が正しくない。単純な印刷ミスや誤字だろうが、そうやって起こる文字の乱れがときどきドイツ語表現の豊かさともなる。筆者のジョークを込めたコメントがさらに笑いを誘う。大爆笑しながらもしっかりとドイツ語が学べる優れモノです。

Oups vom Planet des Herzen
Kurt Hörtenhuber(著), Conny Wolf(著)
出版社:Oups(2002)

どこかでOupsが「サン=テグジュペリの続編のようだ」と書いてあるのを読みましたが、まさにドイツ版『星の王子さま』。遠い星に住んでいる主人公Oupsが宇宙から地球を見ると、そこで人間たちが不幸な顔をして生きているのを見て心を痛める。そこでOupsは、はるばる地球にやって来て、本当の幸せ、愛、友情の大切さを語る。このOupsシリーズはすでに10冊以上も刊行中。愛らしいイラストで宝物になるような絵本です。

Glücksregeln für die Liebe
Pierre Franckh(著)
出版社:Koha Verlag(第5刷、2004)

両親の離婚、ワンナイトラブ……満たされない筆者が“本物”のパートナーと出会い、充実した愛の生活を持続させる秘訣を綴る自叙伝。自分の過去と向き合うこと、自分を信じること、愛は自己成長と共にあるという筆者の語りは、なぜか心にやさしく響いてきます。本来、恋愛は若い人たちだけのものではない。ドイツではシニアだって堂々と恋愛をするお国柄。恋愛こそが究極の健康法かも! 魂が求め合う相手を見付けたいあなたにお勧めです。

Hiromi Uchida
東京都出身。国立音楽大学卒業後、横浜国立大学大学院で教育学を学ぶ。2000年に渡独。ミュンスター大学で音楽療法士の資格取得。現在、教育関連の仕事と思春期の子育てに奮闘中。

「ビール小話」 コウゴアヤコさん

Biere der Welt
Michael Jackson(著)
出版社:Dorling Kindersley(2008)

世界中のビールと醸造所、ビール文化を紹介したビールのガイドブック。もちろんドイツには多くのページが使われています。写真が多いので、眺めているだけでも「ビアライゼ(ビールの旅)」をしているような幸せ気分に。著者はビール評論界の第一人者マイケル・ジャクソン氏。ミュージシャンのマイケルが「King of Pop」(ポップの王様)と呼ばれるのに対し、こちらは「King of Hop」(ホップの王様)と呼ばれています。

ach so - Gebrauchsanweisung für Deutschland
邦題:「あっ、そう」ドイツ・暮らしの説明書
Mieko Fisch(著)
出版社:ach so Verlag(2004)

どんなにしっかりと事前準備をしていても、実際に海外で生活するとわからないことが多く、ストレスがかかるもの。ドイツの生活習慣、法律、書類の書き方、医学用語、住居の探し方、友達を作るためのアドバイスなど、膨大な情報が詰まっています。頭を抱えるしかなかった「ワカラナイ」を「あっ、そう」と合点させてくれることでしょう。ドイツ生活者、必携!
フィッシュ三枝子著:「あっ、そう」ドイツ・暮らしの説明書

モモ
―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語
ミヒャエル・エンデ(著 イラスト)
大島 かおり(翻訳)
出版社:岩波書店(1976)

灰色の男たちに時間を盗まれ、せっかちに働く人々。時間に追われて、大切な家族や友だち、1つひとつの出来事に心を寄せられなくなった街の人たちの姿は、まるで自分を見ているようで背筋がぞっとします。「人の話を黙って聞く」ことに優れた少女モモは、灰色の男たちから友だちを取り戻すとこができるのでしょうか? 時間に支配されないマイペースなドイツ人の根底にあるものを発見できます。

ドイツビール おいしさの原点
木村麻紀(著)
出版社:学芸出版社(2006)

ドイツでは街ごとに特徴のある地ビールが造られています。添加物を許さず、伝統の味を守るビール純粋令、水や原料の品質を守る有機農法、リサイクルよりもリユースを基本とした容器、そして輸送による環境への負担を軽くする地産地消、地域循環のハーモニーが、美味しいドイツビールを生み出しています。ビール造りの現場からドイツの環境保全について学び、これからの日本のコミュニティー・ビジネスについてのヒントを探ります。
ドイツビール おいしさの原点

シッダールタ
ヘルマン・ヘッセ(著), 高橋 健二(翻訳)
出版社:新潮社(改版、1971)

釈迦の伝記ではなく、古代インドのバラモン階級に生まれたシッダールタの物語です。シッダールタは家を捨てて苦行を積むが、対極の俗世で成功し、執着に囚われる。やがてそれをも捨て、物事をありのままに観て受け入れること、つまり愛することによって、心の平安を得るに至る。悟りに至るまでの心の道のりが、ヘッセならではの、詩のように美しい文章で描かれています。西洋の賢人から見た東洋思想の再構築。心が疲れたときにどうぞ。
シッダールタ (新潮文庫)

Ayako Kogo
日本地ビール協会ビアテイスター。看護師の傍ら世界中を飛び回り、ビールを通して町の歴史や風習を観察している。ブログでおいしい情報を発信中。
『ビアテイスターの世界ぐるっとビール旅』: http://gogorinreise.blog34.fc2.com

「あき子さんのうまうまRezepte」 舞楽あき子さん

ドイツ婦人の家庭学
八木あき子(著)
出版社:新潮社(2001)

「虫刺されには玉ねぎ」「銀器の手入れにはアルミ箔」など、長年ドイツに暮した筆者が、生活の中で、あるいは老人ホームでの取材を通して会得した生活の知恵456編が収められている。初版は30年前なので、埋もれてしまった内容もあるが、それでも古ぼけないのは、合理性に裏打ちされた「Gemütlichkeit(居心地の良さ)」というドイツ女性の哲学をきっちり押さえているからであろう。掃除、節約、接客、美容など多岐に渡り、日々の暮らしに役立つだけでなく、ドイツ的な考え方を知るのにも良い。

Akiko Buraku
中学時代をドイツで過ごし、結婚後、2000年より再びドイツ生活。補習校講師等をする傍ら「食」に関する寄稿を行っている。

編集部(Y)

Fettnäpchenführer Japan: Die Axt im Chrysanthemenwald
Kerstin Fels, Andreas Fels(著)
出版社:Conbook Verlag(第6刷、2010)

シュニッツェルとポメスが大好き、マヨルカ島とスイス、ロンドン、ニューヨークに行ったことがあるだけで「世界を見た」と豪語している北ドイツ人のホフマンさん(48)。その彼が突然、日本出張を命じられ……。ご飯に箸を立てるわ、人前で大きな音を立てて鼻をかむわ、これでもかと言うほどの赤っ恥をかきながら、ドイツ人が日本の文化・慣習を学んでいくシチュコメタッチの旅行ガイドブック。何がマナー違反なのか、どこがどう恥ずかしいのかを徹底的に掘り下げる解説を読んでいると、思わず「日本人って変なのかも!」と苦笑いしてしまうのだ。

編集部(高)

夜と霧 新版
ヴィクトール・E・フランクル(著), 池田香代子(翻訳)
出版社:みすず書房(2002)

8月に突然、新書でもないのにアマゾンランキングの1位に鎮座。いったいどういうことかと思えば、NHKの「100分de名著」という番組で取り上げられたことが理由らしい。アウシュヴィッツをはじめとした強制収容所での体験を経て、著者であるオーストリア人精神科医が見た人間の本質とは……。「… trotzdem Ja zum Leben sagen(それでも人生にイエスと言う)」というドイツ版のタイトルの意味が重く、そして温かく心に沁み入る本書。悲惨な体験の中から希望を見出したこの1冊が、現代を生きる日本人にも活力を与える。

「ニュースを追跡」藤田さおりさん

住まなきゃわからないドイツ
熊谷徹(著)
出版社:新潮社(1997)

ドイツの日常で起きる事柄が、数ページごとにイラスト付きでまとめられていて、エッセイ感覚で読めて非常に面白い。初めて読んだのは日本に居た時で「ドイツってこんな国なんだ」というぐらいの実感しかなかったが、ドイツに住み始めてから改めて読み直してみると、ドイツという国とドイツ人の特徴がよくまとめられていて、熊谷先生の観察眼の鋭さに驚かされる。楽しく読めて、ドイツのことがよくわかる、お勧めの1冊!

ドイツ人のこころ
高橋義人(著)
出版社:岩波書店(1993)

ドイツ人に顕著に見られる心性としてのメランコリーから、ゲーテのような「良きドイツ人」、ヒトラーのような「悪しきドイツ人」が生まれると著者は考える。日本人の心を表す「富士山、桜、中国文化、正月、海」と対比し、ドイツ人の「ライン川・ローレライ、菩提樹、南国イタリア、クリスマス、森」を通して、「ドイツ的なものとは何か」について考察する。日本人とドイツ人の心性の比較が分かりやすく、読みやすい。
ドイツ人のこころ (岩波新書)

Saori Fujita
法政大学経営学部経営学科卒業。ニュルンベルク在住。スイスの日本人向け会報誌にて、PCコラムを執筆中。日本とドイツの文化の橋渡し役を夢見て邁進中。

「シュトゥットガルトの地域レポーター」 郭映南さん

超訳 ニーチェの言葉
白取春彦(編訳)
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン(2010)

「己、喜、生、心、友、世、人、愛、知、美」の十章をかけて、短い詩的な言葉で人生のエッセンスが綴られています。難しい学術書ではなく、誰でも経験する当たり前の事柄に潜む哲学。今までのニーチェの著書の中からテーマに沿って抜粋された文章を原作の意を汲んだ鋭い翻訳で、繊細な美しい言葉で彼の哲学を紹介していきます。1ページ1つのストーリーで、ランダムに開いてみても、そこから学べる何かに出会うことができます。

Einan Kaku
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。写真ブログ「その時ひとコマ」http://wasistlos.exblog.jp



 
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