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旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた“旅ール(タビール)をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『Coralway』(日本トランスオーシャン機内誌)など、さまざまなメディアで執筆。 www.jbja.jp/archives/author/kogo

スポーツ観戦時に飲みたい岩清水のビール

クロムバッハ醸造所は、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州クロムバッハにあるドイツ最大級のプライベート醸造所。ピルスナーの評価が高く、ドイツ国内トップクラスの知名度と人気を誇る。プロスポーツのスポンサーとしても有名で、ブンデスリーガのオフィシャルパートナーであり、サッカークラブのアルミニア・ビーレフェルトや、アイントラハト・フランクフルトのメインスポンサーだ。

この醸造所を特徴づけているのは、岩の間から湧き出る天然の軟水、フェルスケルヴァッサー(Felsquellwasser)。低山脈に囲まれた自然豊かな渓谷には湧水地が点在し、クロムバッハ醸造所は48の源泉を自社で所有している。ビールは90%以上が水で構成されており、水はビール造りに欠かすことができない。多くの醸造所ではビールの種類によって水のミネラル分に手を加えているが、クロムバッハ醸造所では淡色ビールに適した軟水をそのまま使用している。当地はピルスナー造りに最適なのだ。

このフェルスケルヴァッサーが発見されたのは、醸造所の設立より以前の1722年。鉱山の検査官がクロムバッハとその周辺地域を調査したところ、ビール醸造に理想的な岩清水を発見した。この80年後にクロムバッハ醸造所は誕生する。巨大醸造所として成長した現在では、大自然と共に生きる企業として、サステナブルな社会に向けてさまざまな分野の専門家からなる持続可能性協議会(Krombacher Nachhaltigkeitsrat)を設立。二酸化炭素(CO2)の排出量削減や、森林の保護活動などにも注力している。

「Krombacher Pils」は麦芽の豊かな風味が口いっぱいに広がり、スーッと喉の奥に軽快に滑り込む。ホップの清々しい苦味が後口を引き締めてくれる。仕事の後はもとより、スポーツ観戦後の喉の渇きを癒すのにもぴったりだ。

www.krombacher.de

vol.80
Krombacher Pils

Krombacher Pils

 
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