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旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 東京生まれ。看護師をへて、旅するビアジャーナリストに転身。旅とビールを組み合わせた「旅ール」(タビール)をライフワークに、世界各国の醸造所や酒場を旅する。ドイツビールに惚れ込み1年半ドイツで生活したことも。『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『BRUTUS』(マガジンハウス)など、さまざまなメディアで活躍中。
www.jbja.jp/archives/author/kogo

ビアガーデンがリビングに!ミュンヘンの夏時間

ビアガーデンがリビングに!ミュンヘンの夏時間

夏の南ドイツでは、マロニエの木陰に長テーブルと長椅子が並び、ビアガーデンが人々のリビングルームになる。仕事帰りに一杯楽しむ人、家族や友人と語らう人、遊具で遊ぶ子どもたちを見守りながらジョッキを傾ける親たち。相席になれば自然と乾杯が交わされ、初対面同士でも会話が弾む。

この風景の始まりは16世紀までさかのぼる。バイエルンでは火災防止のため、醸造は寒い季節だけに制限されていた。夏に飲むビールは冬の間に仕込み、低温で保存する必要があったことから、醸造所は地下貯蔵庫「ラガーケラー」を造り、その上に砂利を敷き、マロニエを植えた。大きな葉が濃い木陰をつくり、根が浅いため地下室を傷つけないマロニエは、天然の冷却装置として理にかなった木だったのだ。

やがて人々は、地下から運び出された冷えたビールをその場で楽しむようになり、木陰にはテーブルとベンチが置かれた。これがビアガーデンの始まりとされている。1812年には、バイエルン王マクシミリアン1世ヨーゼフが、ビールの販売は認める一方、ビアガーデンでのパン以外の料理の提供を禁じたため、人々は軽食を持参するようになった。この「料理は持ち込み可」という伝統は、今も受け継がれている。

その歴史を今に伝えるのが、ミュンヘン南部の丘、ノッカーベルクにあるパウラナー・アム・ノッカーベルクだ。パウラナーの旧醸造所に隣接する広大なビアガーデンには、涼しげな木陰が広がり、中央の噴水では修道士の像が来場者を迎える。多くの人がビールを手に、思い思いの夏を過ごしている。ビールも料理もセルフサービスで席に運ぶ。料理の持ち込みも可能だ。

「Weissbier」はバナナを連想させるフルーティーな香り。クリーミーな泡と共にゴクゴクと喉を滑り落ちていく。涼しい木陰で過ごすひとときを、至福の時間にしてくれる。

vol.116
Weissbier

スタイル:ヴァイスビア
原材料:小麦麦芽、大麦麦芽、ホップ
アルコール度数:5.5%

Weissbier

醸造所名 Paulaner Brauerei Gruppe GmbH & Co. KGaA(パウラナー醸造所)
創業年 1634年
住所 Mälzereistr. 31, 81249 München
その他のラインナップ Münchner Hell、Salvator、Oktoberfest Bier、Natur Radler、Weissbier 0,0%
URL www.paulaner.com
●通販不可
 
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