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旅ールのすすめ - ビールに会いに旅に出よう

山片 重嘉コウゴ アヤコ 1978年東京生まれ。杏林大学保健学部卒業。ビール好きが高じて2008年から1年半、ミュンヘンで暮らす。旅とビールを組み合わせた“旅ール(タビール)をライフワークに世界各国の醸造所や酒場を旅する。ビアジャーナリストとして『ビール王国』(ワイン王国)、『ビールの図鑑』(マイナビ)、『Coralway』(日本トランスオーシャン機内誌)など、さまざまなメディアで執筆。 www.jbja.jp/archives/author/kogo

ギリシア・ローマに憧れた王様と「オクフェス」ビール

ミュンヘンはイーザル川の河畔に位置するバイエルン州の州都。市内を歩くと、ギリシア・ローマの古代様式を模した壮大な建物がいくつもあることに気が付く。ケーニッヒス広場からBrienner通りに入ると、左右にギリシア神殿風の「古代彫刻美術館」と「古代美術博物館」が現れる。道の先にはオベリスクがあり、さらに進めばかつての王宮レジデンスとオデオン広場だ。その周囲にはローマのコンスタンティヌス凱旋門を模した戦勝門などの、古代風の建物や像が街を優雅に彩っている。これらは1825年から48年までバイエルン王国を統治したルートヴィヒ1世によるものだ。彼は古代ギリシア・ローマに憧憬を抱き、芸術を庇護するとともにミュンヘンの街を古代風につくり変えた。ビールの都というイメージが強いミュンヘンだが、実は「イーザル河畔のアテネ」とも呼ばれる麗しい芸術の街なのだ。

でも話はやはりビールに戻る。ルートヴィヒ1世を語る上で忘れてはならないのは、世界最大級のビールの祭典「オクトーバーフェスト」だ。1810年に当時皇太子だったルートヴィヒと、テレジア妃の結婚のお祝いとして競馬や古代オリンピックのような競技会を開催したのが起源と言われる。今でもギリシア風のババリアの女神像が会場を見守っている。

2018年の今年は、9月22日から10月7日に開催される。レーベンブロイはオクトーバーフェスト公式醸造所の一つ。ミュンヘンのシュパーテン・フランチスカーナー醸造所と合併し、さらに大規模な飲料会社アンハイザー・ブッシュ・インベブの傘下になったことで、世界に知られる醸造所になった。

「Löwenbräu Oktoberfestbier」はオクトーバーフェストのために造られる特別なビール。ふくよかな麦芽の香ばしさの後から、ホップのキリリとした苦みがやってきて、グイグイと飲めてしまう。祭りにぴったりの華やかな味わいだ。

vol.21
Löwenbräu Oktoberfestbier

Löwenbräu Oktoberfestbier

 
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